活動報告・レポート
2012年7月7日(土)
ナームの会
ナームの会

各月に開催しているナームの会に参加しました。本日は紀の川市不動寺から森田良恒住職が講演をしてくれ、いくつかの教えをいただくことができました。講演の中の教えを自分で解釈して以下に記します。

ひとつ。名前をつけると縛られてしまうということです。例えば雑巾。新しく真っ白な雑巾であっても、雑巾という名前があるとそれは雑巾と看做してしまいます。新しい雑巾であっても布巾や顔を拭くタオルとして使わないのです。ところが新しい白い布であれば、布巾にもタオルにも、そして雑巾にも使用することが考えられます。私たちは名前に縛られてしまい、それ以外の、それ以上の機能を果たそうとしないのです。これはもったいないことです。

そのものが持っている機能を引き出すためには、先入観を持つことは良くないという教えです。モノに対してもそうですから、人に対しても同じことが言えます。この人の能力からするとこの役割が妥当だとか、この人は勉強ができないだとか、決め付けてしまうことは駄目なのです。才能や能力は他人が決める範囲内ものではありませんし、当の本人でも分からないのです。才能には名前はありませんから、どこまでも可能性があるのです。

勿論、自分に対しても同じです。自分の才能や能力を、自分で決め付けてしまってはいけません。学校の成績が良くなかったとしても、仕事の成績が上がらなかったとしても、それは今までの出来事です。これからの可能性はそれらの結果から図れるものではないのです。尤も、これらからの期待度は今までの延長線上にありますから、突然変異を起こすことは考え難いのですが、目標を持って毎日それに向かっての行動や練習を積み重ねることによって、期待度は上昇曲線を描きます。過去からのトレンド上の将来ではなくて、延長線の上を歩くことは可能です。

ふたつ。毎日、それがあるとしたら存在(ぞんざい)になってしまいます。朝食が食べられる。学校に行く。会社に行く。勉強ができる。仕事かできる。そして帰りを待ってくれている人がいる。余りにも当たり前すぎて感謝の気持ちを感じないのです。当たり前すぎるとあることが当然と思ってしまうのです。しかし当たり前のことは当たり前ではないのです。東日本大震災で被災した東北の皆さんは、その当たり前のような日常生活が失われたのです。朝ご飯が食べられない。学校に行くことができない。職場がなくなったなど、当たり前のことが感謝すべきことだったことに気付いたのです。

人は他人の経験を自分のものにすることはできません。自分が経験しないと、本当の意味が分からないのです。当たり前と思っている日常生活がどれだけ大切なものなのか、存在であれば分からないのです。存在していることが当たり前と思ってしまうと、存在(ぞんざい)な態度になります。存在していることが当たり前ではないことに気付き、感謝する毎日でありたいものです。  あるのが当たり前ではなく無や空の状態が出発点だと思うことで、有や存在の状態が稀有なことが分かります。

みっつ。生き方が問題だということ。生前、お金だけが生き甲斐で、人よりもお金を大事にしていた人がいました。自分が儲けることは大事にするけれど、人を騙しても犠牲にしても平気でした。

その人が病に倒れ、それまでの人生を振り返りました。お金だけの人生で人に親切にしたり、人を助けたことがなかったことを反省し、そしてあの世には何も持っていけないことに気付きました。結局、死を迎えた時は何もない状態になることだと気付き、家族に次のように伝えました。

「棺桶の右と左に穴を開けて欲しい。そして私の右手と左手をその穴から出して、何も持たないであの世に行くことみんなに伝えたい。お金が大事ではなかったことをみんなに伝えたい」と言って亡くなりました。家族は遺言通りで葬儀を行いました。

葬儀の日、その人は何も持たない手を棺桶から出した状態でした。それを見たお参りに来た人達は次のように言いました。「死んでもお金を欲しいと言っている」。

死に際しての評価がその人の生き方を表しています。生き方はそれほど大事なものなのです。死んだ時に恥にならないような生き方を生きている間に行いたいものです。生き方が全てです。

よっつ。人についてです。人は人によって生かされています。人と也と書いて他となります。自分のことと同じように他人を思うことが人なのです。また人が二人集まると介となります。人と人が反対に向いた形を組み合わせると介となります。人は助け合って生きていくものなのです。介助とは人が助け合うことで生きていけることを表しています。人は一人で生きていけない、存在できないことを知って生きたいものです。

記念式典

ハートフルコーポレーションの設立10周年記念式典に招待をしていただきました。設立から10年の歴史を刻んだ関係者の皆さんの今までの活動とこれからの活動に敬意を表します。設立当初は5坪の事務所で、雨音がうるさく聞こえてくるような事務所だったようです。従業員は5名でスタートしたのですが、今では20名を超える規模にまで拡大しています。代表と従業員の皆さんが壇上に並んで挨拶をしてくれました。少し照れて、少し誇らしげな表情が印象的でした。

その他
  • 午前中は地球環境問題とエネルギー問題に関しての打ち合わせを行いました。和歌山県から発信できることについて協議を行ったものです。
  • 少林寺拳法の大会について説明をいただきました。明日、わかやまビッグウェーブで少林寺拳法の大会が開催されますが、大会顧問として参加させていただきます。