JICAからコスタリカに派遣されていた青年が出身地である和歌山市に戻っています。今でも月に一回程度、体験記の講演を行っているようですが、今日は直接話しを聞くことができました。出来るだけ早い機会に体験談を聞きたいと思っていたのですが日程が合わず、今日になりました。
コスタリカへの派遣期間は2年間。市役所に派遣され、主に環境問題について取り組んできたようです。ゴミ問題への対応、子ども達への環境問題の研修など経験を積んできています。ゴミ問題ですが、派遣先のコスタリカの元首都のカルタゴはゴミ焼却施設がないため、そのまま渓谷に埋めています。問題はないということですが、水源地が汚染される危険性があり、このままの状態で将来とゴミ処理を続けるのは危うい感じがします。
さてコスタリカのイメージは沸きにくいかも知れませんが、映画ジュラシックパークの撮影の舞台になったところというとイメージできると思います。壮大な自然とカリブ海に面したきれいな国なのです。しかしここでも環境問題が発生しています。生活が近代化されるに伴ってゴミが増えていますが、リサイクルのしくみがないので、前述のとおり大量のゴミを埋めている状況です。ようやく分別のゴミ箱が設置された箇所もありますが、対応はこれからです。また子ども達への環境教育がなされていなかったことから、学校教育で100回を超える授業を行っています。
ところでコスタリカの人は親日で、日本人に対しての印象はとても良いそうです。そのためかどうか、市内を走行している自動車はトヨタ製が多く、パナソニックやソニーの工場も進出しています。そしてコスタリカ人から見た日本人は、とても頭が良くスペイン語もできるという好印象です。性格も日本人と似たところがあり、良い意味での曖昧さを感じ取ってくれるようです。欧米人のようにはっきりと合意または拒否の態度を取るよりも、判断に迷う場合の日本語で言うところの「それはちょっと」の感覚が分かるそうです。
和歌山県とコスタリカの関係はどの程度なのか、今日の段階では分かりませんが、交流経験の持つ青年が帰ってきたことから将来的に何かの関係が持てるかも知れません。
それにしても20代の時の外国での経験はお金で買えない大切なものです。これからの人生の宝物になることは間違いありません。若い人には留学や仕事、ボランティアなどで外国に出掛け、自分の人生の宝物を掴んで欲しいと思います。同じように繰り返される毎日の中において、私達は人生がたった一度のものであることに気付きません。今やれば出来ることでも今実行しないのです。それは来年、または数年先に実現できると何となく思っているからです。
しかし経験はいつか出来るものではありません。自分からやろうと思うことで実現できるものであり、今思ったことは今直ぐに行動に移すべきなのです。コスタリカに行くと決意して行動に移したからこそ、彼はコスタリカで仕事ができたのです。
「人生は長いので、その内に機会が訪れたらコスタリカに行こう」と思っていたならば、コスタリカでの2年間の経験は永遠に訪れなかったのです。誰でもが経験できない、そんな素敵な宝物を持ち帰ってくれています。
現在は派遣期間を終えて日本に帰国していますが、2年間の貴重な経験を持って帰ってきています。これからは、開発途上の国で環境保護と観光施策に取り組んだ得難い経験を、和歌山県内で活かして欲しいものです。
男の子の子どもを持つ5人の女性が話をした時のことです。子どもと言っても5人とも20代の男性ですが、全員、仕事に就いていないことが分かりました。流石にこれは異常なことだと思います。20代の男性が仕事をしていないのは、個人レベルの問題ではなくて社会に原因があると思います。若い人が仕事に就くことができない、つまり社会でその能力を発揮する機会に恵まれていないというのは異常ですし、社会の大きな損失です。しかも全員が高等教育を受けてきているのです。能力があるのに仕事に就けない社会に将来はあるのでしょうか。
若い人達に社会の門戸を開放できていない社会は、衰退の道を辿ると思います。大切な20代は社会で仕事や人間関係などの経験を積む時期です。この時期を逃してしまうと、下積みの季節は訪れなくなります。仕事に就いていなくてもNPO活動やボランティア活動などで経験を積んでいるのであれば別ですが、何も社会参画をしていないのであれば日本社会として問題です。
こんな事態を放置させておいて日本の将来はありません。雇用の機会を確保することが大きな課題です。
後援会の役員の皆さんに集まっていただき会議を開催しました。現在までの活動報告と、今年の活動計画について協議を行いました。それぞれの情報の連携を図り、協力できる行事などは共同して実施することも案として提言されました。また秋には後援会としての集会の機会を持つことも確認したので、日程や開催内容、ゲストなども検討することにしました。