大阪府庁において電気自動車導入計画について話し合いました。大阪府では「大阪EVアクションプログラム」に基づいた導入計画を進めています。急速充電器の設置は公的施設だけではなくて、イオンモールりんくう泉南やヤマダ電機なんば店、上新電機岸和田店、ローソン枚方南店などに設置されています。平成24年3月末では急速充電器は22基、充電器は239基設置されています。電気自動車タクシーは50台も導入されていますし、ビジネスモデル確立のための技術実証実験もされています。
さらに大阪府立大学に「EV開発研究センター」を創設して府下の中小企業と長大阪産の電気自動車の開発池核を立てています。この開発は自動車の基本部分を開発し企業に提供し、モーターとボディの部分は電気自動車開発に参画したい企業が製作することを検討しています。全てを大阪府下の中小企業が開発しようとすれば、開発コスト、開発までの時間が掛かり過ぎるので競争力を持つことは出来ません。そのため基本的な部分は大阪府が研究、開発し、参画を希望する民間事業者に提供するしくみを整えています。
この大阪府の計画に和歌山県も参画できないものかどうか、話し合いをいたしました。和歌山県内でも充電器の設置が進められていますし電気自動車への補助制度が整えられています。ところが実感としては普及が進んでいないように感じます。
県内全体で導入を図ろうとすると難しい壁があります。現状では、走行距離が短くて走行することにリスクがあり、充電器の設置が少ないこと、そして電気自動車の価格は軽四輪自動車と比較して高いので比較検討すると買わない人が多いのです。余程、地球環境保全意識が高い人か経済的にゆとりのある人が購入層となっています。
ですから用途を絞った導入計画も考えられます。例えば観光地のレンタカーやタクシーに電気自動車を導入することで、和歌山県の観光は地球環境負荷を低減させる取り組みであることを全国に発信することができます。一例として、白浜町のレンタカーを電気自動車に導入できれば、地球環境に優しい町のイメージが伝わります。観光地内を巡るだけなら走行距離は気にしないで済みますから、観光地と電気自動車の相性は良いのです。
そして大阪府は観光と建設に対する施策は比較的弱くなっています。産業構造が和歌山県を初めとする地域と違うからです。観光地で電気自動車の導入を図るような関西広域連合大での統一的な対策に関しては、観光を産業として考えている和歌山県や京都府から提言する必要があります。関西全体の観光対策として、電気自動車の普及促進を図ることで大阪府、そして関西は地球環境負荷を低減させるのに熱心な地域であることを発信できます。地球環境問題への対応が進んだ関西であることは観光産業にとっても有利なことです。
大阪府と和歌山県を含む関西広域連合が組める対策を進めたいものです。大阪府の先進的な取り組みはその下地を作ってくれています。
そして平成25年1月には「大阪新エネルギーフォーラム2013」が開催されることになっています。テーマは蓄電池と再生可能エネルギーが担う新たな社会システムの構築となっています。
大阪湾ベイエリアは新エネルギー関連産業の集積地となっている現状があります。太陽電池の国内シェアは78パーセント、燃料電池の研究開発拠点は2箇所、リチウムイオン電池の世界シェアは23パーセントになっています。新エネルギーの最先端地域が大阪湾ベイエリアなのです。残念なことに和歌山県はここの仲間入りができていないのです。何とか参加できるような地域にしたいと思います。
関西広域連合大で電気自動車開発と導入の取り組みを行い、各府県での導入も加速させたいと思える話し合いとになりました。対応してくれた大阪府の職員の皆さん、横山府議会議員に感謝しています。ありがとうございました。