全国飲食業生活衛生同業組合連合会主催の、創立50周年記念東京大会が開催されました。和歌山県の飲食関係者約50名が参加、また全国からの参加者は約2,200人にも及ぶ盛大な大会となりました。和歌山県からは理事長、専務理事以下役員の皆さんが参加しましたが、ご一緒させていただきました。大会へのお誘いと道中共にしてもらったことに感謝申し上げます。
さて大会は有楽町の東京国際フォーラムで開催されました。言うまでもなくかつて東京都庁が存在した場所です。今では国際会議が開催される規模のホールになっています。
大会で飲食関係者の皆さんの力を感じたのと同時に来賓の方々にも驚きました。国会会期中ですが、谷垣自民党総裁、麻生元総理大臣、安倍元総理大臣、石原自民党幹事長などが参加していました。それぞれの挨拶は参考になるものでした。
共通していることは地方都市にある地元飲食店はその街を支えている存在であることなので大切な産業であり、これからも守り抜く必要があることを訴えていた点にあります。
地元の食材を使用した飲食店の存在は地域の活力を生むのに不可欠なもので、大手チェーン店が地方都市にも進出している中、どの地方都市でも苦戦しているものの決してなくしてはいけないものだと力強く訴えてくれました。法整備の必要性にも触れ、地域の飲食店を守ることも飲食組合の皆さんと共に考えたいという話もありました。
地方へ仕事に行った際、仕事の打ち合わせなどを終えて終わりではなく、地元の皆さんと共に地元の飲食店を訪れて懇談することで仕事を終える実感があるもので、それはチェーン店では感じられない温かみがあることも伝えてくれました。そんな地域の飲食店の力は、これからはもっと大切な存在になっていくこと、また発展させなければ日本の地方都市はないことの訴えもあり、これだけ支えてくれることを力強く感じます。
課題としての飲食店における分煙をどう行うのかという指摘がありました。分煙をするには相当の投資が必要となります。チェーン店ではない飲食店が分煙装置への投資を行うことは簡単なことではありません。ハード面の規制ではなくてソフト面での規制を検討していることの話がありました。またユネスコの無形文化遺産に日本料理を推薦していることも伝えてくれました。本年度中に指定を受ければ日本料理の国際的地位が高まり、飲食業界の誇りと発展につながります。ユネスコの無形文化遺産には韓国料理や中国料理、そしてギリシア料理なども指定されているのに、日本料理が指定されていないことが不思議です。恐らくわが国がユネスコにおいて、日本料理の価値を高める活動をしていなかったものと思われます。ようやくその価値を認めようとする動きがでています。世界に誇る日本料理にスポットが浴びることになりそうです。
東京都大会で感じたことがあります。ホストである東京都の飲食組合役員の皆さんのおもてなしの素晴らしさです。昨日の準備段階から本日最終までの全ての工程に付いてくれて、適切な話しや誘導をしてくれました。第二部で感動的な話しを聞かせてもらいました。
和歌山県を担当してくれたのは、小平市の料理飲食同業組合の役員の皆さんでした。同組合長である永田正弘さんは小平市議会議員でもあります。永田組合長は組合員さんに信頼され慕われている立派な方です。
その永田組合長が、和歌山県の飲食組合員さんを迎えるに際して、事前に挨拶を考えようとしました。その時、インターネットで和歌山県、飲食などのキーワードで検索して、和歌山県の飲食事情について挨拶をまとめたのです。会が進行し永田組合長が私のところに原稿を持って来てくれたのです。
そして「もしかしたら、この和歌山県の飲食事情について書かれた文章は片桐さんのものではないですか」と見せてくれたのです。原稿のコピーを受け取り拝見したところ、間違いなく私の書いた原稿でした。これには永田組合長も驚き「何と言うご縁なのでしょう。今夜は奇蹟的な出会いがありました。まさかインターネットで検索し挨拶に引用しようと思った原稿を書いた本人が参加してくれていたとは思いもしませんでした」と挨拶の中で話してくれたのです。
そして私を前に招いて挨拶の機会をいただきました。そしてこの奇跡的な出来事に感動しました。奇蹟は起きるものであることを実感できました。多くの皆さんのご縁をいただきそのことに感謝し、毎日の活動を熱心に取り組むことが奇蹟を起こすことだと知りました。この永田組合長との出会いを大切なご縁と考え、これからのお付合いを楽しみにしています。永田組合長も和歌山県との出会いの奇蹟に感動しご縁を感じてくれましたが、この出会いも東京都大会における財産となりました。皆さんに感謝しています。