活動報告・レポート
2012年5月26日(土)
ふれあいツアー

バス二台のふれあいツアーに参加しました。参加者は約80人、和歌山市から京都府までのツアーを企画して皆さんとの交流を深めました。出発の午前8時から戻ってきた午後6時30分までの楽しい時間を過ごせました。参加された皆さん、本当にお疲れ様でした。

行程は、京都府に新しく誕生した京都水族館と梅小路蒸気機関車館、そして生八橋を作る体験でした。バスは二台運行させましたが、それぞれの車中で挨拶と県政報告をさせてもらいました。皆さんに感謝しています。

さて京都水族館は新しい観光名所で多くの方が来館していました。特に内陸部にある水族館ということが注目されている施設です。京の川ゾーンではオオサンショウウオがいて、この水族館の代表的な存在となっていました。

続いて梅小路蒸気機関車館を視察しましたが、本物の蒸気機関車が展示されていたことに驚きました。開設は昭和47年ですから長い歴史があり、かつての主役達が保存されているのです。ここでは蒸気機関車が19車両保存されています。そして初めて見たのですが、放射線状に伸びた20線の留置線が見事でした。

本物の蒸気機関車は大きく重量感があり、そして油の臭いも感じられるので迫力がありました。運転席から前方を見ると蒸気機関車の先が見えませんから、運転し難いような気がしました。そしてC型の蒸気機関車の時速が約100kmで、D型の蒸気機関車の速度は約80kmであることを知りました。今の時代の感覚からすると、それほど早い乗り物ではなかったようです。しかし人の長距離移動や荷物の運搬に大きな力を発揮したものなのです。

当時とほぼ同じ姿で保存されている蒸気機関車と車庫は本物に触れることができ、本物だけが持つ歴史を感じさせてくれるものでした。本物が持つ力は時代の背景を語り掛けてくれます。蒸気機関車が活躍した時代があって、そこから現代の鉄道があり、現代の鉄道が未来の鉄道、リニアモーターカーへとつながっていくのです。巨大技術と快適性を求めるものは技術の伝承は不可欠です。一足飛びに飛躍的な技術は誕生することはありません。

歴史は人類に環境と技術の調和、その中心にいる存在が人類であることを学ばせ、地球の輝きを失わないような技術を継承させているのです。地球が望む技術でない場合、その技術は進展することはありません。蒸気を使った鉄道技術が発明されたことで磁力の力で走るリニアモーターカーへとつながっていますし、これまでの歴史はここに残されています。

当時は危険であったかも知れない蒸気機関車ですが、当時の人が利便性と経済力を発展させるために必要なものだと位置づけ、制御し利用してきた歴史があります。巨大で危険な存在だからといって廃止していたとしたら、現代の鉄道技術へと結びつかなかったと思います。人類が発展するために必要とする技術に挑戦することが、現役世代を生きる人の役割なのです。

当時は国営であった国鉄ですから、豊富な資金と優秀な技術者と技術力によって蒸気機関車の技術を発展させ、歴史の中での役割を果たしたのです。決して逃げなかったことが、当時からすると未来である現代にその挑戦する力が活かさせているのです。

未来はここから始まっています。困難な時代ですが、ここで私達が保有している巨大技術から逃げてはいけないのです。どこの国か忘れましたが、8世代後の子孫のことを考えて未来を創る国があります。中国では100年先のことを考えて時代を創っています。それと比較して日本は、短期的な視点で国を運営しているように思えます。100年先を見据えた技術開発、社会を創る取り組みをすべき時期になっています。短期的な視点で解決が困難なことは長期的視点でもって解決への指針を見出したいものです。

留置線の中に立ち、歴史とその時代を支えた巨大技術、そして現代と未来への道筋について思いを馳せました。とても素晴らしい歴史を学ぶ経験をしました。

最後は生八橋作りの体験をしました。約1時間の体験でしたが、自分で作った生八橋はおいしさが違います。自分で作ることは、例えある程度準備されていたとしても自分だけの味を作ることです。時間を掛け愛情の込めた生八橋は店頭には存在しないおいしさを味わえます。伝統の味の凄さを学び工房を後にしました。

予定通り午後6時30分に和歌山市に到着しました。皆さんありがとうございました。