活動報告・レポート
2012年5月22日(火)
国際交流
国際交流

和歌山県立星林高校には国際交流科が設置されています。当初2クラス80人でスタートしたのですが、4年前から1クラス40人の学科となっています。理由は進学に備えて普通科が受験に有利だと思っていることや、国内志向や経済的理由で留学などの外国活動を敬遠していることが考えられます。

ですが外国語を学ぶことの重要性は増すばかりで、日本語以外は話せないし理解できないという時代ではありません。今の高校生が数年先に社会に出る頃には、普通に外国語ができる時代の夜明けになっていると思います。ですから国際交流科の重要性は高まるばかりだと考えています。

そこで国際交流科の先生と話し合う機会をいただきました。試験期間の大変お忙しい中でしたが2時間もの時間を割いてくれました。感謝申し上げます。とても意義のある懇談となり、もっと県を挙げて外国語活動を支援すべきだと今まで以上に感じました。星林高校では国際交流活動や留学支援について情報を発信しているのですが、教育現場が思っている以上に保護者や県に対して伝わっていません。

例えば平成24年夏からの留学の選考試験は平成23年の暮れに決まっていることが挙げられます。今年の夏から留学しようと思っても、もう時期が遅いのです。留学は受け入れの高校やホームステイ先の確保、留学前の語学研修などの準備があるので当然のことですが、一般的に高校生の留学に関して保護者は馴染みがありませんから対応が遅れてしまうのです。

今から高校時代に留学を考えるのであれば平成24年冬からか平成25年の夏からの留学となります。情報の発信力を高めることが大切な活動になります。情報を高く遠くまで飛ばすことで希望する生徒が増えると思いますから、PTAとしても協力したいと思います。

星林高校のPTAの部会に国際交流部会はありませんから、どうしても情報の伝達速度が遅くなり、外国語活動への関心も高まりません。PTAの中に国際交流部会のような組織を設置することで保護者の理解が高まり、国際交流科への支援体制が整います。国際交流科の外国語活動が盛んになれば普通科の生徒も外国語への関心が高まり視線は世界に向ける生徒も増えてきます。

現在、残念ながら和歌山県の外国語活動は低調です。これを打破できるのは和歌山市内で唯一国際交流科の持つ星林高校を置いて他にありません。何としても核となる高校に向けた取り組みをしたいものです。

ところで星林高校国際交流科は第二外国語が必修になっています。必修化は平成24年度の入学生からですが、とても良い改革です。第二外国語の選択は中国語、韓国語、スペイン語などですが、これを契機として世界を目指す生徒になって欲しいものです。

ところで星林高校には、和歌山県高等学校中国語教育研究会の事務局があります。平成23年6月に発足した新しい研究会ですが、これからの世界は中国を抜きにしては語れないのでこれからの活動に期待するところです。まだ二年目を迎えたばかりであり活発な活動までは至っていませんが、中国との交流や交換留学などの取り組みを行うことで和歌山県と中国との架け橋になって欲しいと思います。星林高校からは中国への留学者もいますし、第二外国語で中国語を選択した卒業生から立命館大学に進学した生徒もいるなど、小さくても着実に成果をあげています。この研究会を通じて、もっと成果を拡大して欲しいと思いますし支援したいと考えています。

星林高校を卒業後、中国の大学に留学した生徒の話を伺いました。高校在学中にもっと中国語の勉強をしておけば良かったという感想があつたように、高校時代は勉強の大切さが分からないものです。卒業して、大人になってから勉強の大切さが分かるのです。

高校卒業後、中国に留学した生徒の話しでは、語学で大変苦労をしているようですが、この壁を乗り越えた時、人生においてかけがえのない財産を手に入れたことになります。星林高校は卒業生への支援も大切に考えてくれています。困った時は何時でも相談に乗ってくれるので安心できます。

最後にもうひとつ紹介します。国際交流科の先生達が、県外の外国語活動の先進的な取り組みをしている高校を訪ねています。目的は国際理解教育と外国語教育の先進的実践校を訪問することで星林高校の教育につなげることにあります。

この訪問結果についても教えてくれました。「丁寧に記録して報告していますね」と話し掛けると、「訪問した結果を伝えることが大切で、そのままにしておいたら訪問した意味がありません」と自信を持って答えてくれました。この答えがある限り星林高校の国際交流科の未来は明るいと感じました。自信と確信があり、それを周囲に伝えようとする気持ちがあれば、その熱意は伝導します。成果を埋もれさせない報告は、きっと新しい成果を生み出してくれます。

和歌山県内で先進的な外国語教育の取り組みをしている星林高校の先生との懇談は、とても充実した内容でした。教育現場の取り組みと成果、そして先生方の意見を県庁へ伝え、外国語教育への支援を強く求めたいと感じています。熱意ある思いを現実のモノにすることが私の役割です。そして星林高校の先生は、単に予算が欲しいとか支援を強化して欲しいとは言っていません。「教育現場としてやるべきことは全てやります。それで認められて初めて予算措置や支援体制を整えて欲しいと言えるのです」と強い決意で話してくれました。こんな先生がいる限り教育、特に外国語教育は安心です。

外国語教育に熱意を持って取り組んでいる先生と懇談できたこと、そして未来を感じられたことは嬉しいことです。星林高校を外国語教育の先進校となるように、これからも支援を続ける予定です。

また来月初めにも星林高校を訪問して、外国語支援体制の強化を話し合います。外国語教育の活動に関われることに感謝しています。

自治会館

和歌山市津秦自治会には自治会館が存在していませんでした。しかし平成23年度に長年の自治会の夢を実現させています。本日はお披露目の会もあり、津秦自治会館を訪問しました。会員の皆さんが集まって自治会運営の話し合いをするには適した環境です。自分達で作り上げた自治会館だという誇りを感じました。役員の皆さんのやる気が満ちていて、溌剌とした、そして活気のある皆さんであることが分かりました。

とても楽しい会話に満ちた津秦自治会館での時間を過ごしました。

その他
  • 農業電化協会の活動に関して依頼などを行いました。平成24年度の活動を開始しています。
  • バイオ燃料による発電について話を行いました。和歌山県内でバイオ燃料による発電事業を行っている団体はありません。バイオ燃料を使用して自前の温水施設に電気を回している地域はありますが、発電事業者には成り得ていません。ただ地方自治体や国からの補助金を得てバイオ発電に参画したとしても、公金が入っている事業に対しては全量買取制度の適用はありませんから、事業を継続することは簡単ではありません。和歌山県内で普及が進むかどうかは分かりません。
  • 前有家自治会長の葬儀が執り行われました。今日でお別れとなりますが、これまでのご好意に深く感謝してお別れさせていただきました。