活動報告・レポート
2012年5月13日(日)
自治会連合会研修会

兵庫県広域防災センターを訪問しました。宮地区連合自治会として、今後の防災対策を実施する参考にするためです。各単位自治会の三役の皆さんが参加して研修を行いました。

兵庫県広域防災センターには兵庫県消防学校もあり、神戸市を除く各地方自治体の新人消防職員の研修を行っています。また三木総合防災公園にはスポーツ施設がありますが、ここは大規模災害発生時には避難施設として活用されることになっていますし、災害に備えた備蓄品も保存されています。兵庫県を挙げての大規模防災拠点となっています。

言うまでもなく阪神淡路大震災の教訓を受け、平成8年に計画、平成14年に着工、平成16年に完成させたのです。万が一、災害が発生した時は自衛隊、警察、消防の駐屯所になり、ここから指揮を行うことになります。さて阪神淡路大震災はマグニチュード7.3、東日本大震災はマグニチュード9でした。この違いはエネルギー量に換算すると約50倍になると伺いました。つまり阪神淡路大震災50個分のエネルギーが東日本大震災の時に発散されたのです。東日本大震災がとてつもない規模の大災害になった理由が分かります。二つの大災害ですが、この二つは少しの違いだと言う誤った認識を持つてはいけないのです。

日本列島では想像を超える大災害の可能性は否定できませんから、それらに対応する施設、防災のしくみ、意識づけが必要です。それらの機能を備えているのが、このセンターなのです。

そして研修では東日本大震災の宮古市役所の屋上から職員さんが撮影した発生時の映像を見せてくれました。津波が発生して押し寄せてくるまでの映像は想像を遥かに超えるものです。地震発生直後でも堤防の下の道路を自動車が走行していました。地震発生時はまさかここまで津波が押し寄せてくるとは思わなかったことが分かります。

第一波よりも第二波の威力の凄まじさを実感できました。一度波が堤防を乗り越えると、もう防ぎようは無くなります。海面が上昇しその高さを維持しながら波が押し寄せるのです。堤防の高さを越える水面となりますから防ぎようはないのです。建物や自動車が流され跡形もなくなっていきます。

映像に記録されている職員さん達の声がリアルさを伝えてくれます。人の力では津波に対して何もできないことを物語っています。自力で逃げること以外に助かる方法はないのです。大災害に際して、それでも行政に頼ろうとする気持ちは持たない方が賢明です。

この津波の威力の映像を見ただけでも価値はあります。参加した皆さんの意識に変化が感じられたからです。研修会の最後に役員が触れてくれましたが、宮地区連合自治会として防災訓練を実施するための予算を本年度計上し、連合自治会として防災訓練を計画することを伝えてくれました。地域力を高めるためにも、自治会員の皆さんの意識を高めるためにも必要な取り組みです。宮地区連合自治会レベルでは初めての防災訓練に期待しています。

最後に地震体験をする機会がありました。震度4に設定された地震だとまだ余裕がありますが、震度7に設定されると立つことはできません。地震体験では震度7の地震が数秒後に起きることを告げられているので心の準備と態勢を整えておくことができますから、実際の地震ではもっと強い揺れを感じると思います。しかも数秒揺れるだけで、もし1分間も揺れがあると恐怖と不安で冷静な行動ができなくなると思います。

これを克服するためには地域での防災訓練と自治会レベルでの災害への備え、防災意識を家族で、地域で持っておくことが必要です。これらの課題を認識できた機会となり、これからの自治会活動に活かせるように取り組みを開始することになります。

宮地区連合自治会として共通の体験ができたことで、防災意識を高め防災訓練を行うための基礎作りができました。