活動報告・レポート
2012年5月3日(木)
スペースキャンプ

和歌山県教育委員会が宇宙航空研究開発機構宇宙教育センター(JAXA)からの依頼を受け、JAXAと共催で研修会を行うことになりました。

もう少し詳しく記すと、主催は宇宙航空研究開発機構(JAXA)と韓国宇宙航空研究院(KARI)で、共催が和歌山県教育委員会ですから全国レベルの取り組みを和歌山県が行うことになったのです。 JAXA宇宙教育センターの理念である、好奇心、冒険心、匠の心の3つの心を伝えるために開催することに至っています。つまり国際活動を通じて3つの心を刺激し、国際社会でも通用する日本人になるための契機として、韓国と日本の中学生が宇宙を通じて友好を築き、これからの国際社会を考えるきっかけづくりにすることを目指しています。

今回は、韓国宇宙航空研究院から宇宙航空研究開発機構に共同でスペースキャンプを実施したいとの打診を受け、JAXA―KARIスペースキャンプを開催することで合意しました。

今回は初めての合同スペースキャンプなので試験的プログラムとしての位置づけになります。このプログラムを実施するに際して、和歌山県教育委員会がJAXAとの間で宇宙教育で提携していること、そして和歌山県の教師が全国で初めてJAXAスペースキャンプに参加した実績を持つことから、今回の企画の申し出を受けたものです。突然の指名でも偶然でもなく、これまでの和歌山県教育委員会の宇宙教育の取り組み姿勢と成果が評価を受けたものです。正に全国で一番宇宙教育に力を入れている県が和歌山県であることを証明するような共催です。

今回のKARIからスペースキャンプに関する条件は次の通りです。

  • コミュニケーションは英語。
  • 中学生を対象とすること。
  • KARIとJAXA共25名の人数とすること。
  • 韓国に到着してからはKARIが費用を負担すること。

日程は、平成24年8月19日から22日までの3泊4日。開催地は、韓国テジョン市とナロ市となります。

主な参加資格は、和歌山県に在住し、かつ和歌山県内の学校に通う中学生。英語でコミュニケーションが取れること。または英語で積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲があること。 心身ともに健康で、宇宙および国際交流に関心があり、海外の同年代と積極的に交流したいと学習意欲のある生徒。

参加後、800字程度の感想文を提出できる生徒となっています。

主なプログラムは、韓国宇宙飛行士イー博士による科学の講義。KARIとNARO宇宙センター見学。体験プログラムとして、モデルロケットコンテスト、エッグドロップコンテストなどです。

現在、各市町村教育委員会に対して参加希望者の募集を行っています。全国で初めての機会であり、しかも和歌山県在住かつ通学の中学生限定のスペースキャンプです。またとない機会であり、和歌山県で学んでいることが機会を得る資格なので、皆さんの応募を待っています。こんな貴重な機会を提供してくれる和歌山県教育委員会の英語教育の取り組み、そして先進的な宇宙教育の取り組みを改めて素晴らしいと思っています。

中学生の時代に韓国に研修旅行に行けること。しかも宇宙体験プログラムを経験できることはまたとない機会であり、人生を変えるかもしれないプログラムです。

小説ですが「2005年のロケットボーイズ」(作者は五十嵐貴久)の主人公、(仮称)新日本宇宙開発機構の梶屋部長は、高校時代に些細なことから人工衛星を作ることになり、それが人生を宇宙に向かわせたように、中学生の時に出会う体験や刺激は、それ以降の人生を大きく転換させる可能性があります。勿論、前向きで国際的な良い方向への転換です。

自分の可能性を信じて挑戦して下さい。皆さんの挑戦に期待しています。