活動報告・レポート
2012年4月27日(金)
千葉県からの視察
千葉県からの視察

千葉県議会津波対策議員連盟が和歌山県を視察に訪れてくれました。視察目的は和歌山県の津波、地震対策の取り組みを調査することです。昨日、稲むらの火の館の視察を行い和歌山市内に宿泊。本日和歌山県議会に来てくれて県の施策の説明、県議会としての活動状況、質疑、意見交換を行いました。視察は9時30分から11時30分までで、東南海・南海地震等対策特別委員会の富安委員長とともに視察の席に着きました。冒頭、和歌山県知事も出席し、わが県の津波対策への取り組みについて話をしてくれました。

さて和歌山県議会における津波対策への主な取り組みについての説明は以下の通りです。

平成20年4月1日、和歌山県防災対策推進条例を制定しています。過去、幾度となく地震災害や台風被害に見舞われてきた経験から、東南海・南海地震への対応をするために条例化が県議会としてやるべき役割であったからです。そのためこの条例は、議員提出条例となっています。

これまでの公助の考え方から地域で助け合う共助、自助の精神を原則定め、公助はこれらの助け合いを支援するという基本理念を持たせています。つまり生命を守るのは自分であり、第一次的に地方自治体が何もかも守ってくれるものではないことを謳っています。当然、津波対策、地震対策は和歌山県をはじめとする市町村が講じますが、実際の行動は個々人であり、逃げるという意識と行動に移すのは自分です。しかも地域が助け合うことが災害から助かるために必要なことであり、そんな意識を目指そうとしているのがこの和歌山県防災対策推進条例です。

また「津波対策の推進に関する法律」制定に向けての取り組みにかかわってきました。平成22年6月には、津波対策を総合的に推進する法律が早期に制定することに関して、関係省庁、国会議員などへの要望活動を行っています。加えて平成23年6月に、東日本大震災を受け、津波対策を推進する法律の制定の緊急性があることから、国会で継続審議となっていた法案の早急な審議入を要望する意見書を決議しています。

また平成23年5月には東南海・南海地震への防災対策に重点を置いた特別委員会を設置しました。それまでは防災と環境を所管する特別委員会を設置していましたが、東南海・南海地震への対策を中心とした防災対策に特化した特別委員会を設置しました。この特別委員会の委員長に富安議員、副委員長に片桐が就任させてもらっています。

また東海・東南海・南海地震による超広域災害への備えを強力に進める9県議長会の設立に参加しています。これは平成23年7月に設立されたもので、3連動地震による被害が想定される9県の議長により会が設立されました。和歌山県の東南海・南海地震等対策特別委員会での意見についても、9県議長会の提言事項として政府などへの提言に反映させています。

県議会としては、以上のような大災害に備えての取り組みを行っているところです。

質疑も活発に交わしました。千葉県は東日本大震災で直接的な被害を受けています。3月11日の当日、議会が開催されていたようです。その時の揺れで議場の議長席の後ろの大理石が倒れ掛かりそうになり、当時の議長が議長席から避難した経験もあると聞きました。

思ってもいないことが起きるのが大災害です。千葉県議会からは「和歌山県の災害対策は進んでいます」と評価してくれた内容もあり、お互いに県民の皆さんの生命と安全を守るための取り組みを推進していくことを話し合いました。

また千葉県の教訓事例も話してくれました。千葉県は観光地や観光施設がたくさんあります。地震発生した当日は交通機関が止まったため、観光客や来県者が帰れなくなったのです。つまり千葉県から出られなくなったのです。東京ディズニーランドで一夜を明かした映像が有名ですが、他の観光施設でも同じような事態になっていたのです。しかし観光客や来県者の場合、県庁としては氏名や人数を正確に把握できません。被災を受けた方やどこにいるのかの状況把握に苦慮したようです。東京ディズニーランドの場合、事前の避難訓練や災害への備えを十分に行っていることから難を逃れましたが、しっかりとした観光客向けの防災対策、災害への対応を検討しておかないと大きなトラブルに発生します。県民の皆さんへの対策は重要ですが、観光客、来県者への防災対策も重要な施策となります。この点についても課題として捉えています。

県を超えて同じテーマで意見交換できたことは有意義であり、防災対策を学ぶために和歌山県を訪れてくたれたことを有難く思っています。今回の視察で交流を図れたことから、千葉県議会とのつながりを大切に、太平洋に面した長い海岸線を持っている両県で防災について話し合う機会を保ちたいものです。

再生可能エネルギー

再生可能エネルギーに関する打ち合わせを行いました。和歌山県内の進出状況や県外の動きについても意見交換を行いました。買い取り単価の水準が見てきたことから事業者の動きが活発化しているようです。今後は和歌山県の立地条件の良い場所へのメガソーラーの働き掛けも出てきそうです。

その他
  • 今年6月に計画しているセミナーの講師依頼を行いました。今回のテーマは「動物占い」で講師の方は快く引き受けてくれました。話の導入部を聞かせてもらいましたが、楽しい講座となりそうです。
  • 和歌の浦の旅館でアイスコーヒーを楽しみました。一番奥の部屋に案内してくれたところ、和歌の浦の海岸に面した素晴らしい景色を楽しむことができました。窓を開けると波の音が聞こえてきます。穏やかで安らぎ感に浸ることができました。寄せては帰る波の定期的な音は気持ちを静めてくれます。