改新クラブとして台風12号被害を受けた地域の視察を行いました。その時の地元からの要望と被害を受けた自治体が県に対して望んでいることに関して、県土整備部長に要望を行いました。
以下、本日の要望内容です。
和歌山県県土整備部におきましては、「紀伊半島大水害」発災当初からひとかどならぬ取り組みとご尽力に心からの敬意を表します。
この度、和歌山県議会改新クラブにおきまして3月28日から30日まで、紀伊半島大水害後の復興状況を調査するために紀伊半島南部を視察調査いたしました。その中で田辺市熊野地区を含む三川地区の区長連合を中心とする三川地区復興協議会の方々と意見交換会を開催いたしました。いただいた課題の中から会派内で議論し検討を重ねた結果、三川地区災害復興について取りまとめた以下の4点を要望いたします。
- 田辺市熊野地区復旧工事をはじめとする三川地区の復興計画について復興計画の全体像を三川地区復興協議会と協議していただきたい。
- 現在、唯一の生活道路となっている三川地区内の国道371号線において、災害復旧に際していたんだ路面、路肩の修復を早急に行っていただきたい。
- 国道371号合川〜冨里間の路肩修復を早急に修復していただきたい。
- その他、熊野川河川、深谷、西大谷など大規模な被災箇所についても同協議会とともに復旧に取り組んでいただきたい。
那智勝浦町の要望としては次の二点を依頼しました。
- 那智勝浦町の対策として那智川に三台のカメラを設置し流量の監視をすることにしています。和歌山県においても、雨量計と水量計を那智の滝の上部などに設置して欲しいことを要望します。
- 那智勝浦町の土木、農地、水道、公共施設の被害額合計は、現在のところ約22億8千万円です。この金額は査定を受けたものだけで、査定を受けていないものが残っているので公共工事の積み残しがあります。追加の補助金がなければ復旧は難しいので、追加予算の配分を求めたいところです。
今日の要望を早期実現するために、引き続いて会派として活動を継続させます。
再生可能エネルギーの買い取り単価が42円を軸に調整されているという報道があります。再生可能エネルギーへの期待が高まる中、国内最大級のメガソーラー発電所である堺太陽光発電所の視察に行きました。中々立ち入りが出来ない場所になっているため、有意義な経験をさせてもらいました。
堺太陽光発電所の定格出力は1万kW、太陽電池の枚数は実に7万枚に及びます。敷地面積は約21ヘクタール、発電電力量は年間約1,100万kWhにもなります。巨大なメガソーラーを見せてもらって、これからの可能性を秘めていることを実感しました。太陽光発電は補完エネルギーの位置づけですが、今では無くてはならない再生可能エネルギーのエース的存在になっています。
投資額は約35億円、太陽光パネルの劣化は毎年約1パーセントなので、耐用年数の20年には後80パーセントの出力となります。つまり1万kWの出力だとしても経年劣化を勘案すると定額出力の発電ができる訳ではないのです。その証拠に定額出力は1万kWですが、常に発電しているのは約8,000kW、日が傾斜する時間帯になると約5,000kWにまで落ち込みます。最大出力を維持できるものではなく、むしろ最大出力に達するのは年間の内、数日かも知れません。
未来を感じる施設ですが、同時に課題も感じました。更地で活用できる場所はわが国には多くありません。まして今日見学した、堺太陽光発電所クラスの更地がある場所は多くはありません。
ただ再生可能エネルギーはここまで来たのかと思いました。かつて再生可能エネルギーの先進国であったアメリカで見た風力発電や太陽光発電は、わが国からすると夢のような世界でした。それは現実のものとなり、出力1万KWの設備が堺市で稼動しているのです。
これからは堺市の太陽光発電所を上回る施設ができると思いますが、再生可能エネルギーの分野でも日本の技術が世界一であって欲しいものです。
ところで和歌山県内にもメガソーラーの候補地がありますし、建設を希望する事業者がいます。メガソーラーは見学施設に成り得ますし、事実、毎日複数の見学者が堺太陽光発電所を訪れています。決して何の経済効果も期待できない施設ではないようです。
今日の学習によって、これからのエネルギー問題を考える上で大切な視点を得ました。可能性のある限り技術を追求すべきものだということ。そして未来や期待を感じる設備があることが地域にとって財産だということです。受け入れに消極姿勢の地方自治体がありますが、実際を知ることなく受け入れに消極的なのは問題だと思います。堺太陽光発電所を見て、これがこれからのモデルとなる雄大なスケールのメガソーラーであると感じない人はいないと思います。メガソーラーの展望台が設置されていることから見学者が多いことが分かりますし、観光施設としての機能を果たしていると感じました。