和歌山市太田にある太田城址。太田左近が没したのは今から427年前の4月22日です。その直近の日曜日ということで太田左近の法要が執り行われました。毎年、4月の第3日曜日に法要が実施されていますから、今年は427回目となります。地元保存会の方々を中心にした皆さんが集まりました。法要の会場は来迎寺です。この場所に太田城があったとされています。
豊臣秀吉の水攻めによって太田城は崩壊することになりますが、その水攻めは1585年に開始されてと聞いています。城主の太田左近は篭城して抵抗しますが、最後は豊臣秀吉軍に屈することになります。今から427年前の遠い昔の出来事です。一説によると大田城の水攻めが歴史上において余り有名でないのは、豊臣秀吉が城を陥落させるのに苦戦したことから、その経緯を伝えなかったということだそうです。勝者は自分に都合のよう語り、歴史に刻みますし、現在太田城が残っていないこともあり歴史に埋もれたのかも知れません。
さて太田城の水攻めに関してもうひとつの伝説を聞きました。太田城の水攻めに際して豊臣秀吉軍に対抗して城中から朱柄の槍を持った一人が船で漕ぎ出し、単独で突きかかり、縦横無尽に暴れ回ったのです。この人物は朝比奈摩仙名(あさひな ませんな)という尼法師だったのである。戦いの末、生け捕られて豊臣秀吉の前に連れて行かれることになります。しかし秀吉はその戦い振りに感心して許したと伝えられています。
太田城の歴史の中に初めて聞く勇敢な女性の名前が登場しました。歴史は物語りとして伝えられています。語られる中の魅力的な人物を取り上げて現在風に蘇えらせることも、歴史を学び知る楽しみの一つです。
法要は約1時間で終えました。歴史を学び、歴史の中に参加することで太田左近を偲ぶことができました。3年後には430年祭となります。地元の子ども神輿の構想など、今から楽しみな企画があります。太田城と太田左近の史実をこの地域から伝え、和歌山市の歴史の中での存在価値を高めたいものです。
また保存会の会員の方から、「太田城のことを気に掛けてくれていることは片桐さんのブログで拝見して知っていますよ」という嬉しい声も聞かせてもらいました。
和歌山市民会館でシャンソンコンサートが開催されました。応援のため会場に駆け付けました。約2時間のコンサートを楽しみました。このコンサートは橋本佳代先生の教室で学ぶ生徒さんたちが一年に一度の発表会の場です。練習の成果を披露してくれました。
シャンソンは人生を歌い上げてくれますが、歌の中に、舞台の上に、それぞれの人生がありました。生きることは思い出を作り上げること。そんな気持ちになりました。皆さんの人生のドラマに触れられたこと感謝しています。
午後7時から議会報告会を開催しました。参加してくれる皆さんの仕事の都合上、日曜日の開催としました。報告は平成24年度の重点施策、平成24年2月議会の動きなどを中心に行いました。
具体的な取り組みを説明するに際して伝えたことがあります。具体的項目を見ると、大したことがないと思う人がいるのですが、予算化して具体的に計画を進めるために小さな取り組みを積み上げる必要があります。
私達が夢を掲げ、それを達成する過程と同じです。夢は大きくてワクワクするものですが、では夢を達成するために必要なことは小さなことの積み重ねです。地道な毎日の具体的取り組みを継続して、やがて大きな夢を実現させることにつながります。
弁護士になる夢を持った場合、総花的な取り組みを思い浮かべても弁護士になることはできません。法科大学院に入るための毎日の勉強を続ける以外に方法はありません。毎日継続する内容は、楽しいものではなく、法律や教養の勉強をする毎日となります。夢を実現するための具体的方法は勉強となりますし、具体的に受験に必要な科目の勉強時間を行うことが第一歩です。夢は大きくてもやるべきことは小さなことの積み重ねです。県政の課題への挑戦も同じで、より良い県土を築くためには具体的な実施項目を確実に成し遂げる必要があるのです。施策を見ただけで夢が無いとはいえないのです。夢の実現のために小さなことを継続的に積み上げているのです。そんなことを思いながら話を聞いてもらいました。
その他、地元にはそれぞれの物語があるので、その物語を地域の財産として、地域興しとして活用することで活性化が図れることにも触れました。名草戸畔の伝説、太田城の水攻めの時の朝比奈摩仙名(あさひな ませんな)の伝説など、地元以外で知られていない魅力的な伝説があります。これらをつなぎ合わせることで和歌山市の各地域は魅力的な地域になります。
そのほかの報告事項は、和歌山県道と静火神社について。県庁と地方議員の立場について。国体の順位について。白浜町のパンダと観光施策について。三連動地震について、などを取り上げました。議会報告の終了は午後9時30分でした。遅い時間まで聞いていただいたことに感謝しています。