和歌山県で金環日食が見られます。平成24年5月21日、月曜日の午前7時30分頃に和歌山県内で見ることが出来ますから必見です。金環日食とは、太陽と月と地球が一直線に並ぶことから太陽の輪の中に月が入る形になり、地球から見た太陽は外周のリングだけが光って見えることです。つまり月の形が真っ暗になり、月よりも太陽の方が大きいことから、外周だけが光る状態になるのです。太陽の指輪のような形を見ることができます。
この金環日食を見ることができるのは大変なことです。前回、和歌山県で金環日食を見ることができたのは1730年7月15日のことです。今から282年前の江戸時代ですから、既に前回の金環日食を見た人はいないことになります。
では次回、和歌山県で金環日食を見ることができるのは2095年11月27日ですから、今から83年先の未来になります。日本で見られる金環日食にしても、次回は2030年6月1日、今から18年後の北海道となりますから、今回、見逃してしまうと、大人は一生見ることができなくなります。
今を生きている和歌山県の人だけが、天から金環日食を見る権利が与えられているのです。宇宙が織り成す奇跡の瞬間を和歌山県で見たいものです。そして金環日食は約3分40秒だけ見ることができます。登校前、出勤前、または途中に見ておきたいものです。
ところで和歌山市立こども科学館ではこの金環日食の説明を兼ねたプラネタリウムを上映しています。「太陽の指輪」というタイトルの春番組です。先輩が説明をしてくれたので、金環日食のことを知り、興味が沸きました。番組では主人公である11歳の男の子が金環日食を登校前に家族と一緒に見ることができます。その姿に感動して家族の思い出として仕舞い込みます。それから18年後、29歳になった主人公が北海道で金環日食を見る場面で終わります。
私達は今の瞬間を生きていますが、それは確実に未来に連なっています。今を生きることは未来を生きていることだと分かります。今回見る金環日食は、早くて18年後の北海道で見られるだけです。和歌山県で見ることができる83年先だと、残念ながら今の大人は見ることができません。最初で最後の機会かも知れませんから、生きていることを刻むためにも見ておきたいものです。
ところで金環日食といえば即座に思い出したのが石川達三の金環蝕です。随分前に読んだ小説ですが、今は絶版になっているような気がします。内容を忘れていたのでこの本の解説から引用します。「時代は高度成長期、総裁選をめぐり巨額の買収が与党内で起こった。その穴埋めの政治献金を得るため、ダム建設の入札が、あるからくりとともに推し進められた。政界・財界・官界を舞台にした一大疑獄と、野望と欲に取り憑かれた人々を活写し、政治腐敗、国費の濫費に対する国民の怒りを喚起した問題の長編小説」ということです。確か表紙は金環日食で恐ろしい感じがしたのですが、実際の金環日食は天体ショーのような予感がします。金環日食の説明から昔の記憶を呼び覚まし、未来に連なる道を感じることができました。天体ショーの世界にお誘いいただいたことに感謝しています。
- 県道に関しての要望がありました。過去からの経緯があるもので事実関係やこれまでの経過を知らなかったため即答はできない内容でしたが、事実関係を調査することにしました。
- 税理士の先生と本年度決算に関して相談しました。決算に関して少し知識を広げることができました。
- エネルギー問題のこれからについて話し合いました。わが国のエネルギー政策については、かつてないレベルでの議論がかわされています。産業、雇用、地域の活力、生命、安全などの違う角度から見ると、それぞれ考え方が違ってきます。立場によってどう捉えるのかが分かれる問題なので一致した見方は難しいものです。国策であり私達の問題でもありますから、この機会に議論を深めたい課題です。