和歌山市内に事務所を新設することに関して協議を行いました。施主さんの景観を大切したいとの考えから、周辺の環境の改善を図りながら機能面でも力を発揮できるインフラ整備を検討しています。現地で協議と検討を行いましたが結論は出なかったため、課題として持ち帰ることになりました。まちづくりは難しいものです。
和歌の浦妹背山海禅院、徳川期伽藍復興事業に関する発起人会が開催されました。第5回目の会議です。議題は、最初に第一期工事が完了したことの報告がありました。第一期工事は経王堂の再興で約860万円の事業を終えています。皆さんから集まった寄付金は約870万円ですから関係者の協力によって予算内で第一期事業を終えることができました。
平成20年12月から寄付金の募集を開始して経王堂が完成しました。この間、和歌の浦のこの辺りの地域が国の名勝指定を受けたことによって、杭一本、看板一つでも設置に制約が生じたため第一期工事は長期化しました。当初の予定を超える期間を要して完成したものですから関係者の思いは熱いものがあります。
寄付金をいただいた皆さんへのご恩返しは、再興を図った建物を見てくれて、「和歌の浦にこの建物が再興できた良かった」、「景観にマッチした美しい建物だ」と感動してくれることにあります。歴史的建造物を再興することは簡単なものではなくて、建築事業者の気持ちや熱意にも左右されます。専門の事業者が、低い予算で最高のものを作り上げてくれました。
そしてこの後は第二期工事に着手することになります。第二期工事は唐門、井戸上家、住宅解体工事が主な事業になります。ただし一気に着手するとなると1,000万円を超える規模になるので優先順位をつけて実施することになりそうです。
さて事業以外にも妹背山を取り巻く環境は改善されつつあります。台風で傷んでいる三断橋の修復は順調に進んでいて、平成24年度の1年を掛けて橋の石を取り外して組み直して修復する工事を予定しています。これが約1億円の県事業となります。国の名勝指定を受けた和歌の浦の中核となる場所ですから、県と民間が協働した取り組みを今後とも行いたいものです。
そして発起人を初め寄付など協力してくれた皆さんへ第一期工事の報告を行い、みんなでお祝いの気持ちを持ってもらいたいと願っています。嬉しいことはみんなで喜びを共有したいものですし、完成した立派な建造物の姿を見て欲しいと願っています。国の財産となっている和歌の浦の景観と歴史を、私達で守り伝えたいものです。
長崎県五島列島は海産物と珊瑚の産地です。五島列島の味わいを持ち込んだ創作レストラン&カフェが大阪市内にあります。お店の名前は「五農菜園」で、五島列島の無農薬野菜と五島魚、五島牛などの料理を堪能できます。夜が深まるとジャズ演奏もあり大人のムードに変わります。
五島列島の食材の新鮮さと安心できる食材があります。オーナーも五島列島出身で、オーナーの農地から無農薬野菜やお米が運ばれていますから、顔が見えて信頼と安心があります。カジュアルな空間とおしゃれな空間の二通りのスペースがあり、雰囲気に応じて使い分けられます。気さくなオーナーが私達を迎えてくれます。
そして箸置きに珊瑚を使っています。珊瑚の箸置きが食事を引き締めた感じにしてくれます。五島列島は珊瑚の産地ですが、最近は珊瑚が減少しているようです。珊瑚は1年間に1ミリ成長するものですから、この小さな箸置きから何百年の生命が宿っていることを感じられるので、貴重な生命をいただいていることを実感できます。それが生命の凄さと素晴らしさを感じさせ、味わいを引き出してくれます。
自然の中で育ったオーナーの優しさと明るさがお店を楽しい空間に仕上げてくれています。食やビジネスの話も交わせる時間があり、貴重な時間を共有させてもらいました。