活動報告・レポート
2012年3月24日(土)
名草戸畔
ユニバーサルツアー

以前バリアフリーツアーと紹介したことがありますが、現在はユニバーサルツアーという名称を使うことにしています。その打ち合わせを行いました。

高齢者や障がい者の方々に旅行を楽しんでもらえる旅行を企画して運行しようとする取り組みがユニバーサルツアーです。同志社大学では学生が起業して、このユニバーサルツアーを実行している会社も数社あります。和歌山城や和歌の浦、紀三井寺などの和歌山市内の観光ルートの中でユニバーサルデザイン化が図られている施設を確認し、高齢者や障がい者の観光が可能な場所を旅行の企画に取り入れて実施しようとする取り組みを検討しています。介護サービスを受けている方や障がいを抱えている方の旅行をお手伝いするために、企画と実現可能かどうかの検討を行うことにしています。

ユニバーサルツアーや対象となる皆さん向けの案内業務は、観光地を抱える市では実現させていますが和歌山市にはありません。東京にはユニバーサルツアーに関する全国をつなぐ推進団体があり、観光地を擁する市とも提携を行っていますが、和歌山市にはその団体は存在していません。

そこで福祉の取り組みに優しい和歌山市を目指して民間で実施しようとしています。来月には企画に組み入れたいと考えている各現場を回りツアー案を作成する作業に入ります。

名草戸畔

和歌山市内に名草戸畔(とべ)の逸話があります。今から2000年前に実在したと言われている女性首長のことです。日本書紀には神武(後の)天皇に殺されたと記されています。女王卑弥呼のような存在として語り継がれ、この地には名草戸畔の遺体を頭、胴体、足に三分割されて三箇所の神社に埋められたという伝説があるのです。神武軍によって切断された名草戸畔の遺体を、頭部、腹部、脚部のそれぞれを三つの神社にお祭りしたと言われています。

頭部を祭るのが宇賀部神社です。地元では「おこべさん」と親しまれ、頭の神様として受験生などを中心にお参りに来ています。腹部を祭るのが杉尾神社です、通称は「おはらさん」と呼ばれています。そして脚部を祭るのが千種神社で「ももくささん」と呼ばれています。

日本書紀には神武軍は名草邑に着き、名草戸畔という者を殺したとだけ簡単に記されています。和歌山市から海南市にかけて神武軍の東征の伝説があり、それと名草戸畔との関わりもあったと考えると興味は尽きません。

名草地域には名草戸畔の伝説があり、物語性のある場所として古代紀の国女王伝説を巡る打ち出し方が出来ないものか、検討を始めました。

ところでこの伝説は書籍としても発刊されています。まだ読んでいませんが、既に現地調査がなされてこの伝説がまとめられています。地元にいる私達が地元の伝説を知り、話すことができたら楽しいことだと思います。名草戸畔に関わる伝説を少しずつ調べたいと考えています。

魔法の王国

東京ディズニーランド開園前、つまり建設段階で取材に行った経験のある人から聞きました。東京ディズニーランドの当初からの考え方は、子どもの時に両親などに連れて来てもらった人が大人になり、自分の子どもを東京ディズニーランドに連れてくること。そしてお孫さんが誕生した時も、やはり一緒にこの場所に来てもらえる場所を目指しています。

東京ディズニーランドに来た小さな子どもが、お爺さん、お婆さんになった時に、自分のお孫さんと一緒に来てもあの頃と同じ風景と感動を味わえる魔法の国を目指しているのです。子ども頃に見た風景や経験が変わらずに味わえること。タイムトラベルのような素敵な体験です。最初からそんな魔法の王国を目指していることを知り、行って見たくなりました。

50年先を目指している夢に驚き、夢に描いたように今も子ども達と大人に感動の世界を与えている姿勢を知り、テーマパークの素晴らしさを感じました。