朝から降り出した雨。小雨決行で、和歌の浦の清掃活動を行いました。途中、激しい雨に見舞われたことから中断しましたが、国の名勝指定を受けている地域、奠供山(てんぐ山)の清掃を行い景観は極めて良くなりました。木々の枝葉が伸びていることで視界が遮られ、落ち葉が山道に落ち重なっていました。落ち葉拾いと枝をカットしたことから眼下に広がる和歌の浦の景色が浮かび上がりました。少し枝を掃っただけで見違えるような景色に生まれ変わりました。
強い雨の中でしたがボランティアに多くの方が集まりました。石や岩が雨で滑るので危険な作業も伴いましたが、参加した全員が協力して団結力を見せることができた清掃活動となりました。
日曜日の雨の朝から和歌の浦の清掃活動に参加してくれている皆さんは、この地域の振興を願っている方ばかりです。春を迎える頃には桜ウォークとして語り部による案内を計画しています。冷たい雨の向こうに和歌の浦の春の景色が見えるようでした。
ところで参加していた方の中に、平成24年2月議会の一般質問の傍聴に来てくれた人がいたので話をしました。
「和歌山県の教育問題を取り上げてくれたことは、とても嬉しいことです。子どもへの教育が和歌山県の明日を左右するからです。一般質問を拝見して質問内容から真剣さが伝わってきました。ただ教育委員会が本当に外国語教育を初めとする学力向上に向かってくれるのか不安を感じました。はっきりと実施するなどの意思表示がなかったからです。和歌山県の教育を教育委員会に任せているのですから、国際教育に向けて真剣な取り組みを期待しています」というものです。
一般質問を聞いてくれた人は理解してくれたものと思いますが、学力向上と外国語力向上は、これからの日本を支える子ども達に不可欠なものです。公教育としてすべきことは何が何でも学力向上を図ることです。学力向上とは勉強だけをすること指すのではありません。人とコミュニケーションを図れる人間力の養成、人と助けあっって何かを作り上げていく力の養成、人に優しく社会に貢献できる人材の養成なども含んでいます。学力向上と共に人間力の向上も図り、和歌山県から世界で活躍できる人材を輩出したいものです。その基礎が子ども時代の教育であることは間違いありません。
雨の中、清掃を行いながら教育問題に関しても話し合いました。衣服が泥で汚れたため着替えてから午後の予定に向かいます。
案内をいただいていた懇親会に参加しました。平成23年3月11日の出来事のビデオ放送もあり、改めて被災して生命を亡くした皆さんのご冥福をお祈りし、今も尚、被災した状況の中で生活を余儀なくされている皆さんのご健康と一日も早く日常生活を取り戻すことを心からお祈りしました。
大災害に見舞われた方々のことを思うと、被災しなかった私達は懸命に仕事や社会貢献活動をすることで日本を支えなければいけないと思います。そしておもいやりの心は決して無くしてはならないのです。人に優しくなれることが復興の過程に必要なことです。災害に立ち向かう強さと、復興する過程の中に込められる優しさを持ち合わせる人になりたいものです。
被災地の中学校の卒業式の様子のビデオを拝見しました。今も尚、心に傷を残している子ども達ですが、力強い気持ちを持って卒業していく姿に心を打たれました。日頃から災害に備えた訓練をしていたのに自然災害には敵わなかったことの悔しさ、そして悔しさも運命と捉え、そこから這い上がろうとする強さを持っている卒業式でした。
和歌山県も台風12号被害を受けています。ここから立ち上がる時期であり、同時に今の低迷した場所から旅立つ時期です。今、団結力を持って行動に移さなければ、何も出来ない県になってしまいます。東日本大震災から1年が経過した今日、日常生活の有り難さを再度認識し、今日を迎えられていることを喜びたいものです。
60代後半の経営者と話しました。既に事業を興して40年を経過しています。昭和40年代に小さな事業所からスタートして、今では和歌山市を初め周辺の市を含めて三箇所の事業所を経営するに至っています。事業を拡大していく過程において、毎月350万円から450万円の借入金を返済していく時期があったようです。毎月月末になると資金繰りが気になって不安な夜を過ごしたと言います。投資した以上の売り上げを達成していけたので、次々に投資を続けて事業の拡大が図れたのです。
厳しい時期を乗り越えて今があるのです。何事もなく事業を成功させている人はいません。個人の行動力と信用、そして周囲の支えがあって事業が成り立っていることが分かります。貴重な話を聞かせてもらったことに感謝しています。