昨日に引き続いて企業立地について協議を行いました。関西のある企業が危機管理の観点から工場を分散化させる計画があります。関西では兵庫県に工場があるのですが、新たな拠点を設ける動きがあります。候補地として和歌山県も上がっていたのですが、物流面から他の県に新しい工場を建設することに決まりました。和歌山県としてはとても残念なことです。これも国土軸から離れていることが最終的に物流コスト増になることが敬遠されたものです。半島に大手企業の工場に来てもらうことは大変なことだと改めて痛感しています。
そんな中、本日も某企業が和歌山県に来てくれました。進出する場合の条件整理と進出を検討している現場の視察に赴きました。県外から協議と視察に来てくれることは有り難いことです。
長く企業立地に関する活動をしていると、本気度を測る尺度があることが分かります。本当かどうかを見極めるための多くの条件があるのですが、初期対応で大丈夫だと判断する基準は次のようなものがあります。
ひとつ。計画書、企画書ができていること。書面がなく口先だけの依頼や代理人を通しての口頭での依頼が成立した試しがありません。全てと言っていいほど口頭での約束と企画書のない計画は進展することはありません。
ふたつ。進出を検討している会社の代表権を持った人物が直接現れます。代理人と協議をすることがありますが、工場進出など資金を伴い、かつ新規工場への投資は会社の将来を左右する案件ですから、代表権を持った人が協議の場に現れるのが普通です。代理人任せの工場進出交渉が続くことはあり得ません。代表権を持った人物が協議の場に登場してくれることが初期対応に必要なことです。
みっつ。資金計画が明確であること。とても多いのは資金の目処がないのに計画案だけを持ってくる人です。資金計画のない事業計画はあり得ません。話し合いの中に事業主体が不明確であり、資金計画もない時があります。100パーセントの確率で進展しません。資金の裏づけのある計画があることが話し合いを進めるための最低限の条件です。
最後。本気に考えている人はスピード感があります。最初に話が持ち込まれ、回答を返した後、何ヶ月も回答もしてこないで放置する人がいます。そしてその案件を忘れた頃に「あの場所はまだ大丈夫ですか」と聞いてくるのです。そんな人の話が進んだことは一度もありません。スピード感があること。つまり次々と課題を詰めてくる人が本気に進出を考えている人であり企業です。
以上のことを考え合わせて企業立地の話に対応しています。
現在、視察に訪れてくれている企業はスピード感があり事業計画や資金事情もしっかりしています。そして代表者の顔が見える企業なので安心感があります。安心して進められる進出話は関係者にとっても安心できるものです。
お客さん応対が大変丁寧なお店があります。打ち合わせのためそのお店を訪問した時のことです。代表者が会議中だったため店先で数分待たせてもらいました。その間に二人のお客さんが来店しました。応対した店員の態度が素晴らしいのです。元気良く、そして明るい声と表情で「いらっしゃいませ。お待ちしていました」という第一声です。そこからが素晴らしいのです。「お客さま、この前ご来店いただいた時に話してもらった旅行は楽しかったですか。この後に聞かせて下さいね」と言って席に案内しているのです。
次のお客さんに対しても、そのお客さんを主人公にした話をしています。個別の応対ができるこの業界のお店に出会ったのは初めてです。
代表者の人と打ち合わせをした後、店頭での素敵な出来事を伝えました。少し喜んでくれて、でも普段から指導していることが出来ていることを誇りに感じている様子がありました。接客態度には絶対の自信を持っていることが分かります。
来店されるお客さんも、満足感を持ってサービス提供を受けている筈です。そしてこんな挨拶に出会った私の心も嬉しさを感じています。気持ちの良いサービスはお客さんもそうですが、それに接する人の気持ちにも温かい種を植え付けてくれます。
勿論、打合せを終えた後の送り出しも素敵な対応でした。
- 労働問題に関しての協議を行いました。経営者と労働者との間の問題は解決するのが難しいのです。見解が対立していますから歩み寄りの余地が少ないからです。この種類の問題は、両者の意見を公平に聞くことから始まります。そして相当の時間が必要です。
- 県知事の懇親会、文部科学大臣表彰を受けた星林高校の校長先生の祝賀会に出席しました。