和歌山県内への工場立地に関しての意見交換を行いました。和歌山県内に本社のある会社が業務拡大のために新工場を和歌山県内に建設することになりました。この場合の支援制度の適用に関して協議を行ったものです。考え方は二通りあります。
ひとつは、同じ県内に工場を新設するのだから支援制度を適用する必要性はないという考え方です。支援制度がなかったとしても仕事が増えて新工場を本社の近くに建設するのは当たり前だというものです。管理が行き届かない本社と離れた他府県に進出することがないことや、中小の場合、管理部門の従業員は少ないので工場を距離的に分散させることをしないことからも県外転出の可能性は低いというものです。そのため支援制度、つまり立地奨励金の適用外と判断するものです。
もうひとつの考え方は、業務拡大をするに際して県内産業を更に育成する目的、そして県内企業であっても県外企業であっても、工場を建設してくれることに変わりがなく、そのことで差を設ける必要性はなく支援制度を適用すべきだという考え方です。万が一、他府県の立地奨励金で優遇された場合、県外に流出する恐れもあるため、県内企業を大切にしたいということでもあります。
どちらの考え方を取るかは制度を設置している地方自治体によって違います。今回の新工場建設の事例においては、新工場を立地する市の考え方は、支援制度を適用しなくてもこの場所に立地する以外の選択肢がないため、支援制度の適用は行わないというものです。
それで良いのかどうか解りかねますが、今までも地元で利益を生み出してくれて雇用も確保してくれている地元企業への地方自治体の態度としては冷たい感じがあります。
新工場を歓迎すると言いながらも支援制度は適用外と判断した訳です。経営者の熱い思いが冷めなければ良いのですが。
他に適用できる制度はないかを模索して、新しい正社員の雇用に関する支援制度の適用を考えました。少しでも新工場への支援ができるように考えています。
新年度の役員体制に関しての協議を行いました。早いもので現年度も半分が経過したので、7月からの新年度に向けての体制固めの時期に差し掛かりました。基本的にライオンズクラブの役員任期は1年で交代することになっているので、新しい役員体制を確立する必要があります。責任を引き受ける職位への就任は仕事との兼ね合いもあり、頭を悩ますところですが、現幹事を初めとする方々と話し合いを行い、新体制の案を取りまとめました。後は会員の皆さんの同意を取る行為に移ります。
夜は議会報告会を行いました。参加してくれたのは10名で、午後6時30分から午後9時まで、議会報告と質疑応答を行いました。熱心に聞いてくれ、地方自治体の固定費の削減を図るべきとの意見を述べてくれました。
私からは、県議会議員の担うべき役割について。議会で議論すべきことについて。首長と議員の役割について。財政問題の考え方について。台風12号による水害被害への対応について。和歌山南インターチェンジ計画について。大阪都構想と和歌山県の関係についての説明を行いました。
長時間の議会報告になったので全ては示すことはできませんから、その中のひとつについて簡単に記述します。
首長は選挙で選ばれた代表ですが、行政組織の長であり、どうしても組織の理論に基づいた考え方をするように感じます。府県の代表であるのに組織の代表の考え方に傾いてしまうと、既存の考え方の枠からはみ出せなくなるのです。それに対して橋下大阪市長は、市民の代表としての観点を持って既存の考え方をゼロにして再構築しようとしています。つまり民意の代表者としての考え方に基づいていること、県民の代表者であり皆さんの代弁者でもある議員と同様の考え方をもっていることも人気の秘密だと思っています。話や行動を分かり易く感じるのは視点が同じところにあるからです。
分かりにくい、情報が閉ざされていると感じさせるようでは民意の支持は得られないのです。しかし議会でも情報公開に努めていますが、それでも伝わらないことが多くあります。テレビや新聞で報道されないと議員の活動は分かりにくいのです。是非とも関心を持っていただき、議会報告会や議会報告などを見て下さい。
主な質問は、財政の中の固定費を下げる方法はありますか。大阪都構想について教えて下さい。和歌山南インターチェンジ計画について、その時期や発展の可能性について。和歌山県で誇れるべきものを教えて下さい。スポーツや教育などの水準は全国で常に40番台なので、これを向上させるべきだいと思いますが。という意見があり、それぞれ回答いたしました。
- 組織の中で仕事をすることについて。組織の中においては個人の役割が見えにくいのでやった結果が判りにくいこと。そして会社の業績の中のどの部分に関与できているのかが分からないのでやり甲斐に欠けることなどの相談がありました。難しい問題ですが、可能な限り対応しました。
- 癌を克服した人の体験談を発表する機会を作れないものかの相談に対応しました。
- 大災害によって避難所生活をした際に困ったことについて話を受けました。トイレが少ないこと、汚れていること。そして着替える下着が不足していたことが大きな問題でした。特に女性にとっては困ったことの筆頭に挙げられています。備蓄できる紙の下着は安価で避難所に保管もできるため有用だと感じました。
- 元特攻隊の方と懇談を行いました。生死を分ける経験をした人との話には魂が込められています。戦後失われたものは道徳、そして心の豊かさだそうです。他人を思いやる心が縮小され、精神的な満足よりも物質的豊かさを求めすぎていることへの警鐘の言葉がありました。日本を築いてくれたこの先輩との話し合いは、いつも勉強になる時間です。いつも会うと最初に「勉強しているか」と聞いてくれます。「はい。大丈夫です」と答えると笑顔になってくれます。こんな時間を持てることは幸せです。