平成27年に開催予定の紀の国わかやま国体に引き続いて障がい者の方のスポーツの祭典が行われます。既に多くの団体がここに向けて活動を開始しています。アーチェリーでは国体会場に問題があり、バスの乗り降り、会場のユニバーサルデザイン化、トイレなどの設置が必要となっています。従ってアーチェリーの国体会場をそのまま使用できない問題があります。
そして公開競技を目指しているのが車椅子テニスです。まだ正式に依頼を行っていない段階ですが、和歌山県開催の大会から参加したいという和歌山県テニス協会の意向があります。車椅子テニスを組織化、NPO法人化も視野に入れていて、また硬式テニスの開催地である和歌山市のスカイタウンつつじが丘に完成予定のテニスコートを会場とした公開競技を目指しています。
問題は支援団体の拡大と会場のユニバーサルデザイン化を図ることにあります。つつじが丘は丘陵にあるため車椅子の方が会場入りするに際してはエレベータ施設が必要とされますし、テニスコートに入るためのスラロームの設置やトイレが不足する問題もあります。車椅子テニスが公開競技として実施されることを国体開催者は認知していないので、会場を障がい者用のものになっていないのです。もし開催が認められたら、設備計画の見直しの問題が生じてきます。また設備面が問題で開催しないと判断されたとしたら、それも問題になります。車椅子テニスを実施しようとする機運がある中、和歌山県がその可能性を否定することになるからです。
近々、この件に関しては車椅子テニスのNPO法人化を目指している団体と共に県に依頼に行く予定です。困難を乗り越えて開催しようとしている皆さんの思いを伝え、夢に終わらせないようにしたいと考えています。夢を終わらせるような和歌山県であってはいけないのです。
和歌山県全体として見ると特に紀伊半島の南側地域での観光産業のウエイトは大きなものがあります。最近、中国からの観光客が減少していると聞いているため、対策を講じたいと考えていました。本日は、中国の国会議員の方に白浜にお越しいただきました。大変お忙しい中ですが、白浜空港の往復を日帰りで来てくれました。和歌山県の観光振興の支援に関して、ご縁を大切にしてくれたことに心から感謝しています。
午後12時55分に白浜空港に到着してから白浜町内のポイントを視察し、午後7時10分初の東京羽田行きで帰られました。時間の少ない中、わが県のために北京から東京、そして日帰りで白浜町まで視察に来てくれました。
人にとって日頃からのおつきあいがどれだけ大切なのかを改めて実感しています。さて中国の方が白浜町に来られる際の拠点施設としてホテル川久とホテル海舟の二箇所を視察しました。どちらも素晴らしい施設で、「東京にはない広さと景観ですね」と納得してくれました。
また中国から人に来てもらうためにはホテルだけではいけません。白浜町の売りについての質問がありました。ゴルフ場、温泉、海水浴、食べ物に関しては満足してもらえることを伝えました。特にクエの養殖に成功していることや近畿大学の試験場があり、マグロを初めとする養殖魚の品質の高さについても和歌山県の誇りとして伝えました。
加えてパンダが8頭いることも売りであることを伝えると、「そうでした。日本でパンダがいるのは東京都と和歌山県と兵庫県だけですね」と反応してくれました。中国と和歌山県の関係の深さについて認識を深めました。この関係の深さも売りになります。中国は井戸を掘った人間のことを忘れませんから、8頭もパンダがいる和歌山県と中国の友好に関しても話し合いました。
そして急な話でしたが、白浜町の視察に対応してくれたことに関しても、親切な行為として感謝してくれました。これからの観光施策、エネルギー協力などを初めとする関係強化について話し合いました。公式訪問よりも友人としての関係の強さがあります。ここから和歌山県の観光が活性化になるような取り組みに発展させたいと考えています。本日の視察、本当にありがとうございました。
夕方からは懇親会を行いました。楽しい仕事の話で大いに盛り上がりました。また新規雇用を行う際に厚生労働省から支援金の適用があることに関しての話も交わしました。条件がありますが、当該業種の技術を身に付けるために三ヶ月の教育訓練を行い、その結果正社員として採用する場合は支援金が受けられます。雇用する際に会社にとっては有利な話ですから、この制度を知ってもらいたいと思います。
- 和歌山市内にアパホテルが開業しました。和歌山市内進出は初めてのことです。和歌山市活性化につながることを期待しています。
- 県立和歌山高校の絵画展についてのお誘いをいただきました。今日から5日間、和歌山市民会館での開催となります。高校生の作品を見て応援したいと思います。
- 新たな企業進出について話し合いました。地域にとって新規工場での雇用人数は重要ですが、雇用に固執するなら製造業などの業種に限定されます。製造業が進出してくれると良いのですが、和歌山県内に大規模工場が進出してくれる現実的な可能性は極めて低いとは思われます。そんな夢物語を追っていても地域発展にはなりません。現実的かつ将来の期待値を考えると、和歌山県内に進出してくれる意向のある業があれば、雇用が少ないとしても受け入れるべきです。何もない地域の寂しさと空き用地のまま放置しておく不利益を考えてもこの厳しい時期に進出を検討してくれている企業を歓迎すべきです。