活動報告・レポート
2012年1月20日(金)
県立盲学校
県立盲学校

和歌山市府中に和歌山県立和歌山盲学校があります。今日初めて訪問させていただきました。学校の説明をするまでもありませんが、就学前の幼児教育、中学校と高校の教育課程を持ち、また理療専門部もあり、ここで学ぶとあん摩マッサージの国家試験資格を得られます。今朝も三年生の生徒が2月末の土日に実施される同資格の国家試験を目指して授業を受けていました。

専門部の就学年数は3年間。この間に専門知識と実技を身に付けることになりますから、相当厳しいコースになっています。この難関試験を乗り越えようと必死で勉強と実習を行っている生徒の姿は感動的です。もっと社会のために全力を尽くせる余地があると思わせてくれます。

専門部の1年生の後期に校内試験があり、それを合格した2年生はお客さんへの実技の機会が与えられます。2年生と3年生の二年間は学校内に来てくれたお客さんにあん摩マッサージを施せるのです。参考までにあん摩マッサージは予約が必要ですが、1回500円で受けることができます。

教育訓練の内容を理解するために体験してきましたが、勿論、本格的なもので、とてもリラックスでき心身ともに軽くなりました。一緒に体験に訪れた元サッカー選手も「スポーツマッサージにも応用できるような気がします」と、その腕前に太鼓判を押してくれました。

大学のキャンプや地元スポーツクラブのコンディションの維持などで協力関係を築けると思いますし、ホテルのスペースを借りてあん摩マッサージのサービスを提供するなどの関係構築を考えるつもりです。大阪でホテルとあん摩マッサージを組み合わせたビジネスを仕掛けた社長とも話を行い、近々、会って盲学校卒業生の事業展開の可能性について協議を行うことにしました。

またヘルスキーパー制度を導入している企業がありますが、和歌山県内にはまだないことも知りました。この制度を導入しているのは従業員さんの福利厚生に熱心な大手企業が多いため、過去の取り組みから県内で捜すことは難しいことは承知しながらも、実際に体験してもらう機会を作りたいと考えています。

人並み以上の努力をして難関の国家資格を取得した後、それを生かした仕事に就けない環境を打破したいと思います。仕事に就くということは自分が社会に貢献できる機会を与えられたということです。仕事に就けることが生徒の当面の目標であり、目指しているところです。県立学校ですから、県にはせめて就労機会を作り出す取り組みを今以上にして欲しいと思いますし、卒業生を迎えてくれる会社や就職機会を捜したいと考えています。

そして先生も話してくれましたが、生徒の皆さんは明るくて前向きです。厳しい環境に立たされていても明るさと前向きな気持ちを持ち続けていることは素晴らしいことです。そんな気持ちになれるまでには相当、精神的に厳しい局面があったと想像できますが、それらの試練を乗り越えて今があること、それが生きる力です。生きる力を持った彼、彼女達に経済的に生きられる環境を創出することが県行政の役割であり、温かく迎えるのが私達の自然な役割です。機会を見つけてこれからも訪問したいと考えていますし、皆さんから就職機会提供に向けて理解を得られるように情報発信を行うつもりです。

そして校長先生の部屋にあったのが、心身一如の言葉と東洋医学のマークです。心身一如とは心と身体は一体のもので、どちらかのバランスが崩れても健康状態が崩れるので、常に心身の安定を求めることです。そして東洋医学のマークは円であり、宇宙を表しています。その円の中に心身が調和している姿を描いていますが、心身が調和して初めて円になるとも見えます。私達の心身が健康でバランスが取れていることが宇宙の調和を作っているのです。

円の中で心身のバランスか保たれ、同じ大きさに保たれていることで宇宙は成り立っています。バランスが崩れると円が歪みます。歪められた心身は健康であり得ません。心身とも丸くなるような状態を保ちたいものです。心身は自分で鍛える必要がありますが、バランスが崩れそうになったらあん摩マッサージの力を借りたいところです。自然治癒力を高めてくれる効果があります。

今日、案内してくれた校長先生、教頭先生、指導の先生、そしてあん摩マッサージを施してくれた生徒の皆さんに感謝しています。今日の出会いを大切に考えています。

馬術

紀の国わかやま国体における馬術競技のあり方について協議しました。県内開催か県外開催かの議論が続いていますが、目的は和歌山開催の国体での総合優勝ですから、馬術競技も競技力強化に向けた取り組みが必要な時期に差し掛かっています。馬の購入、選手の強化、そして練習環境の整備、スポンサー企業の検討など、やるべきことはたくさんあります。現状ではそこまで至っていないことが問題で、平成24年の早い時期に解決を図りたいものばかりです。

目標達成のために全体の協力体制を整えたいと話し合いました。同じような熱意を共有することで前進が図れます。

議会報告

バスで移動しながら車中で議会報告を行いました。参加してくれたのは約50名の皆さんで、今日の会合に対して熱い気持ちを持っていただけたと確信しています。

政治は直接参加すると熱いものです。そして距離を置いていると冷めたものになります。その特徴は祭りと似ていますが似て非なるものです。政治は関わらないでいても現実的に私達の生活の中で物事は進みます。私達の意思が反映されないまま物事が進むことを覚悟して参加しない選択もあります。しかし後で不満を述べることになります。

優れた政治家は熱意と行動する力を有しています。今政治家に必要なものは熱意と希望なのです。何かを実行してくれると期待できる人に私達の未来を託すのです。何の希望も感じられない人を選んでしまうと、地方都市であればその地域全体の不幸となります。

政治家の役割は未来への道筋を示すことであり、その示された政策を具体化させるのは行政の役割です。民意で選ばれたトップの方針に基づいた仕事をするのが行政なのです。公務員は無色透明の立場で仕事をするものであり、首長によって方針や仕事内容が変わるのは民主主義社会においては当然のことです。それが民主主義の規則なのです。

大阪市の場合、市役所の仕事について大転換の議論が交わされていますが、民主主義に基づいて実行していることですから当然の帰結です。元々無色透明ですから、民意の選択によって何かの色が加えられたら、その色に沿った仕事をすべきものなのです。

ところで大阪市の話題が頻繁に登場します。熱意がある、期待感がある。それに心が躍るからです。熱意と期待。これがあるとないのとでは大きな違いがあります。ワクワクする感じ、どうなるのだろうというドキドキする感じを人は欲しています。日常生活がつまらないと思うのは、ワクワク感やドキドキ感がないからです。仕事に生き甲斐を感じて走り回っている人や恋愛中の人は毎日がときめいきます。それはワクワク感やドキドキ感があるからです。人生のスパイスともいえるこれらの感覚を、今までの政治は持ち合わせていなかったのです。

ところが大阪市にそれが登場しました。先ほど、今日の報告会に参加している人から聞きました。「私の息子は高校生なのですが、何故大阪市長選挙に投票できないのかと残念がっていました」という意見です。選挙権を得て投票したいと思うような気持ちにさせる人が登場してから、政治環境は一変しました。期待感と熱意のない政治家は不要だという意見や、今のままでは私達のまちは変わらない。期待できる人が登場してくれないという意見などがたくさん寄せられています。

大阪市にドキドキ感とワクワク感を感じるのに、自分たちのところではそれを感じさせてくれないという政治への不幸を感じているのです。ドキドキさせてくれる素敵な男性、異性が現れないことへの不満かも知れません。政治はこの期待と熱意を持って為政することが標準になりました。まちにドキドキ感とワクワク感を感じさせてくれる人の登場を待っているようです。

ところで議員というと偉い人、権力を持っている人だと思う方もいると思います。最近の国会のやり取りを見ていると、そう思わない人も多いようですが、実際は偉くも何でもありません。権力を持っているというのも間違いです。地方において権力を持っているのは県知事や市長です。首長が予算と決裁権という大きな権限を持っています。そして執行する組織が行政機関なのです。

議員はというと、これらの権力と対峙する民意なのです。首長と行政機関、そして議員が同一で私達と対立しているものではなくて、首長と行政機関に対する私達と議員という図式なのです。議員と私達は同じ立場でいるものであり、同じ視点を持っている存在です。

ですから議員は権力ではなくて、私達の民意を行政の中に反映させる役割を担っている存在なのです。そこを間違わないようにして下さい。ですから困ったことや意見あれば議員に相談をして、権限のあるところと直接交渉することで解決できるものがあります。市の発展を目指す同志としての存在であると思って下さい。

質問。和歌山市を大阪都和歌山区にして欲しいと思います。出来ませんか。

回答。それは難しいと思います。地方自治法の壁や市長の考え方にもよりますが、現実的には難しいことです。実務面ではなくて人間的な面で考えてもそうなります。和歌山市が元気で誰から見ても将来性があり財政面でも不安のない価値のある市だとしたら、大阪都も歓迎してくれるかも知れません。 しかし今直ぐに必要だと思われていない市だとしたら、頼んでも区に編入してくれないと思います。そう考えると大阪都から区として来て欲しいと思われる位の市にしなければなりません。私達の力を発揮して、大阪都に来て欲しいと言わせる位の価値のある市にして行きたいと思います。

質問。県議会を傍聴に行きたいのですが。予約や手続きは必要ですか。

回答。予約は必要ありません。残念ながら県議会の傍聴で並ぶことも人気が殺到していることもありませんから、会期中はいつでも傍聴が可能です。手続きは議会場で氏名を書くだけで入場が可能です。
但し関門があります。第一の関門。議会は月曜日から金曜日までが開催日となっていること。多くの人はこれで来ることは不可能です。
第二の関門。議場の場所がとても分かりにくいことです。今説明しても場所は分からないと思います。県庁自体が迷路のようになっているので初めてきた人が即座に議場に辿り着くことはインポッシブルです。
第三の関門。県庁正面と北別館の入り口にある案内表示もとても不親切で分かり難いのです。これを見て議場に辿り着ける人もいないと思います。
このように議会を傍聴させないようにと思わせるような関門があるのです。私達の代表者が知事と議論をしている様はもっと公開すべきなのですが、見せないような工夫がされているのです。
まず県庁の案内板をユニバーサルデザインの精神に基づいた見やすいものに変更するように呼び掛けます。もし案内板が変わったら、議会を傍聴してもらいたいとする県の意思が確認できますから注目しておいて下さい。また一般質問の日時をお知らせしますから是非とも来て下さい。

質問。地方の政治家の仕事とはどんなものですか。

回答。今日の午前中、県立盲学校を訪ねました。ここではあん摩マッサージの資格を取るための勉強と実技を学んでいます。今日も国家資格に向けて勉強をしている生徒がいました。私はここを初めて訪れました。彼らの姿勢、意欲に感動することがありました。感動することの話をすれば、どれだけでも話せますが、政治家の役割は感動することではありません。勿論、大切なものに触れた時に感動する気持ちを忘れてはいけませんが、感動したことを受けた後の行動が政治家に求められるものです。
盲学校の生徒はあん摩マッサージを開業することが多いのですが、若い人達は自分の可能性を求めた仕事を目指しています。スポーツトレーナーや企業のヘルスキーパーといった分野です。和歌山市内ではまだ進出が図れていない分野で、これから挑戦することになります。スポーツトレーナーは通常でもハードルが高い分野ですが、ハンディをハンディとは思わないでここに挑戦する姿勢を応援したいと思います。
そこで丁度、和歌山市内にプロサッカーチーム「ヴァンフォーレ甲府」がキャンプに訪れています。今朝、訪問したことから、サッカーチームに盲学校の存在を伝え、そして一度、生徒達のマッサージを体験して欲しいと伝えました。生徒達の技術レベルを体験してもらって、この分野へ挑戦する可能性を追求したいこと、そして不足している技量があれば、その点を指摘してもらいたいと考えました。
生徒の夢を実現に向かわせるための道筋を具体的にすることが政治家の役割です。夢を夢で終わらせるのではなくて、少しでも現実につなげること。それが政治家の役割なのです。後は生徒の技量、これからの成長、そして夢の実現を追いかける熱意にかかっていますが、挑戦する場所まで導くことが大きな役割なのです。
こんな小さな挑戦のきっかけを作ることで小さな力が大きく成長することになります。一人が夢の実現に向かう力は大きなエネルギーを周囲に放ちます。このエネルギー力が和歌山市に力を与えてくれるのです。
今朝からの話は大阪都構想と比較すると小さな役割ですが、とても大事なことだと思っています。県立盲学校を訪問したのが今日の午前中、プロサッカーチームと連絡をとり、受け入れの可能性の報告を受けたのが午後5時です。スピード感のある役割を果たせていると感じています。皆さんの思いを実現させるための支援をすることも政治家の役割です。