和歌山県にも県立盲学校があります。毎年10名程度の卒業生を出していますが、仕事が見つからない状況にあることを伺いました。以前はマッサージを開業する卒業生が多かったようですが、現在はクイックマッサージや15分マッサージなどの簡易な方式のマッサージが流行していることや全国規模のマッサージ店が進出していることから、盲学校で技術を習得しても開業できない状況になっているのです。かつては盲学校の卒業生がマッサージ業を生業にできていたのですが、今は競合相手が増え単価も崩れているため開業は難しくなっています。
そのため企業の福利厚生やスポーツ分野にも進出を図れないかを考えているようです。企業人は疲れていますしストレスも増えていますから、マッサージ効果で癒しを体感してもらえたら、その後の仕事の効率も上がると話してくれました。マッサージの市場は以前と同規模であり、競合相手が出現していることから扱える市場規模はこれからも縮小していきます。今までなかった分野の仕事を探す取り組みを模索しています。
ただ経済状況が厳しいことから企業の福利厚生費用は縮小していると思いますし、スポーツ業界も参入は厳しいことが予想されます。それでも盲学校卒業生が生計を立てられるような社会のしくみを確立させることが必要です。盲学校の先生方が卒業生の就職先に苦慮している現状が社会のひずみを映し出しています。解決すべき新しい課題を知りました。社会にはたくさんの問題点があり、それらは水面下に潜んでいます。何かのきっかけがあって知ることになります。水面下の問題をどう表面化させて社会のしくみの中に取り入れていくかが大きな問題です。
紀の国わかやま国体開催まで、後3年となりました。国体競技開催が決定している競技団体は力をつけることと競技環境を良くするための活動を行っています。そして国体に続いて開催される障害者の国体の開催準備も行っています。国体競技のある団体の理事長と懇談する機会がありました。国体準備も課題ですが、障害者の国体の準備も大きな課題だと認識しています。
競技を支えるボランティアの人数が大勢必要としていること。同じ競技でも国体と同じ施設では開催が難しいことを話し合いました。例えば宿泊施設、バスの乗り降りの時間、競技施設がユニバーサルデザインになっているかどうか、トイレの確保など、多くの問題を抱えています。現段階では市町村もそこまで意識は回っていないようです。
これからまだまだ問題が発生すると思われます。これからの準備期間にこれらの問題を解決していくことについて意思疎通を図って対応していくことを確認しました。
高校生のメンタル面の問題を協議する会に参加しました。某高校における生徒のアンケート結果を基にして話し合いは進められました。それによると精神的ストレスを感じている高校生が異常に多くいることに驚きました。大人が社会で感じるストレスと同じような原因、つまり人間関係や健康状態の不安などから来ているものだと分かり、更に驚きました。友人関係が希薄化していること、学習やスポーツに意欲がないこと、体力が低下していることなどの問題が論じられました。
高校生が精神的ストレスを感じているとは信じられないことです。勉強で良いストレスを感じるのであれば理解できますが、マイナス要因のストレスを感じる高校生が多数いることは信じられないことです。
比率にすると重度のストレスを感じている生徒は5パーセント程度だと思いますが、それでも3年間で回復の見込みが立てられないままで卒業していくのは大きな問題です。社会で通用する人材を輩出するどころか、社会のしくみの中に入れない人を輩出させることは避けなければならない問題です。
高校生の3年間でストレスを感じないように治癒することは困難です。小学校から高校に至る全ての段階で友達関係を大切にすることや道徳的な考え方を身に付けてもらう生活指導や授業が必要です。3年区切りで生徒の精神面での指導を行い回復させることは困難ですから、長期的に対応するしくみを確立させるべきです。数時間話し合って解決できる問題ではなく、ストレスが最近の高校生に共通する問題であれば本格的な解決策を打ち立てなければなりません。一高校の一部の問題ではないことを認識して県教育委員会全体で取り扱いたいものです。
和海地域協議会の新春の集いが開催され出席いたしました。この地域協議会が発足してから1年が経過しました。1年が経過したこと、新年を迎えたことから構成員の交流を深めました。外は寒い風が吹く中でしたが、この会場は熱気が溢れていました。辰のごとく勢いのある年になることを期待しながら会を終えました。