活動報告・レポート
2012年1月7日(土)
新春お茶会
新春お茶会

恒例となっている新春のお茶会にお招きをいただきました。毎年招待してくれていることを心から感謝しています。個人的感想ですが、お茶会は日本人としての気持ちを大切にすることを教えてくれますし、静の中における心のあり方を確認させてくれます。今年一年の思いと行動することの意欲を掻き立ててくれる機会となります。有り難く、そして嬉しく参加させてもらいました。

そして気づいたことは、今まで参加していた一人の方の姿がなかったことです。お茶の世界では一期一会の精神を大切にしていますが、一人欠けていることから、その精神の尊さを知りました。それは今のこの瞬間を生きていて、ご縁のある皆さんと一緒の場所でいられることの嬉しさを感じること。そして来年も同じメンバーでお茶をいただけることを祈ることだと思います。縁起でもないことですが、もしかしたら今年のお茶会が今日のメンバーが揃う最後の機会となるかもしれませんし、今の形のままでいられるかどうかは誰にも分からないのです。一期一会とはご縁を大切にすることと、次の予定があるにしても心はこの場所に留めて、今を楽しむことがその精神に基づいた気持ちの持ち方です。

そんな素敵な新春のお茶会となりました。この行事から一年が始まる感じがあります。ずっと継続して欲しいと心から願っています。

それにしてもお茶の世界は日本人らしさを感じます。お茶を点ててくれる人との関係、隣の人へ心配り、参加している全員への配慮など、日本人として持ち合わせておくべき心が詰まっています。今日の日を大切にすること、そんな気持ちになります。

高い場所からの視点

「和歌山県には希望がない」。ある経営者との懇談の中の話です。「新春だと言うけれどトップの言葉からは希望を感じられない」という意見です。それは災害からの復興、行財政改革は理解するものですが、県民、市民の皆さんに対して夢を与える政策がないということから来ています。トップは夢を語るものであり、語った夢を実現することが仕事だというものです。行財政改革や、配分された予算内で仕事をするのは公務員のする仕事であり、政治家は限られた予算の枠を超えた仕事をすることが本分です。

予算がなければ和歌山県の特長を活かした計画を打ち出し、民間の投資を呼び込むことがその役割です。民間が投資する魅力のない地域には未来はありません。その魅力を作り出すことが政治家なのです。

そして投資を呼び込めるだけの発想と企画力、人脈を持つことが必要で、県内外、今の時代であれば外国からの資本も呼び込める力が求められる資質です。それがないと行政の枠だけで活動する政治家に過ぎず、その枠内の仕事であれば予算に縛られて何もすることができないのです。

経営者からすると、税収の範囲で仕事をしている今の和歌山には魅力がなく投資するところがないということです。

政治家は高いところからまちを見るべきだという意見も伺いました。お城が高いところにあるのは、お城の天守閣からまちを眺められるからだということです。皆さんの生活を見て、町の様子を見て動きが分かります。町の動きから政治をするのです。和歌山市の場合であれば、更地が駐車場として活用されていることが多いことに気づきます。それだけで商業施設に投資する場所ではなくなっていることが分かります。ではどうすれば良いのかを考えるべきで、それができていないのです。

高い場所から見る視点を大切にしながらまちづくりをして欲しい。そんな意見もありました。

まちの夢

まちの魅力は動きがあるに尽きます。動きが止まっているまち、これからも動きが鈍いまちには何事も起こりません。民間の動きから行政も学ぶべきです。

例えば圧倒的に人気のある東京ディズニーランドでも、毎年のように新しいイベントの企画や新施設への投資を行っています。新しいものが誕生していることもリピーターのお客さんが来る理由のひとつです。

また映画館は一ヶ月単位で上映する映画が変わります。当たり前のことだと思いますが、もし一年間同じ映画を上映していたとしたら、お客さんは減少していくことになります。大ヒット映画であっても一年間上映を続けていると、最後にはお客さんは限りなく少なくなります。

飲食店でも同じことが言えます。人気メニューがあっても、それだけで数年間お店を維持することはできません。新しいメニューを開発していかなければ、お客さんに飽きが来るからです。店内の改装や定期的に飾りつけを変えることも、お客さんを呼び込むために必要なことです。

このように民間では、年単位で新しいソフトやコンテンツを導入するのは当然のことなのです。

ところが行政の取り組みのソフトの更新速度は遅いのです。観光振興でも同じで、どれだけ素晴らしい風景であっても、それだけを毎日眺めているだけの観光はあり得ません。余程の思い入れや愛着のある人を除くと、風景だけではリピーターのお客さんを呼び込むことは難しいのです。

和歌山市を代表する和歌の浦についての話に発展しました。和歌の浦の風景がどれだけ素晴らしいものであっても、リピーターのお客さんが毎年来てくれることはないのです。同じように国の名勝指定である天橋立を例にすると良く分かります。天橋立に行ったことがある人は多いと思いますが、二度、三度と繰り返して行っている人は少ないと思います。何故なら風景が変わらないからです。風景が変わらないことが名勝なのですが、風景が変わらない分、コンテンツを変えなければならないのです。そこに行こうとする動機づけを与えなければリピーターにはなってくれません。

和歌の浦も同じで、風景だけでは二度、三度とお客さんに来てもらえないのです。国の名勝指定を受けた直後は来てくれたとしても、その翌年も同じ理由だけでは来てくれません。次の年は新しい売りが必要なのです。例えば万葉の里を巡るウォーク、その次の年は、日本で一番桜がきれいに咲く名所、その次の年は温泉が完成するなどのコンテンツを付けていくことが必要なのです。

そのためには投資も必要となります。しかし今のまでは民間投資を呼び込むことは困難です。投資した分以上の回収が見込めないことには企業は投資することはありません。

投資した分の回収を見込める担保は、地元自治体が和歌の浦を本気で日本一の観光地にしますと宣言をすることです。その方策として、先に記載したように桜の名所を目指すことや道路を整備すること、医療の集積地にすること、そのために温泉の計画も検討していることなどを訴える必要があります。数十年間、地元自治体として何の動きもない場所に投資は呼び込めません。

そんなまちづくりをしなければ地域振興はあり得ないのです。数十年後の夢を語ることが政治家です。現実的なことばかりをしている政治家には魅力がないのです。

和歌山には夢が必要、希望が必要。それは皆さんの思いです。

ナームの会

これも新春の恒例行事となっているナームの会に参加しました。今回は高木歓恒住職による講演を聞かせてもらいました。テーマは「感謝する心」です。新春に相応しいテーマであり講演内容でした。感謝の気持ちを持つことから全ては始まることを学びました。

見えないものを見る力、見えないものを信じることが大切なことです。人は見えるものだけを信じようとしますし、見えないものに価値を見出しません。しかし人の社会は見えないもので動いています。相手が信じられるかどうかで動きは変わります。心で思ったことが現実のものになっていることが、それを証明しています。

感謝するもそのひとつで、感謝することで動き出すものがあり、感謝しなれければ動かないものは数多くあります。それは人を動かす力は人の心であり感謝の気持ちであるからです。周囲に感謝、生かされていることに感謝、そして今日の出来事に感謝したいものです。

懇親会

高校時代の元同級生が集まって懇親会を行いました。人数は少数でしたが新年特有の顔合わせは楽しいものでした。もう子どもが高校を卒業していたり、就職していたりする人もいて、改めて時の流れる速さに気づきます。高校を卒業したのは、つい先日のことのように思いますが、もう子どもが高校を卒業する年になっているのです。人生も折り返し地点を通過し、後半戦の生き方が問題になっています。いつもと違って政治やわが国のこと、そして和歌山県のこれからについても真剣に話し合いました。