朝からTさんの事務所で意見交換を行いました。主に和歌山県と大阪府との関係と文化活動に関して議論を交わしました。和歌山しに暮らしながらも、皆さんの視点は関西圏まで拡大しています。今までは和歌山市内で完結する話が中心でしたが関西の中の和歌山県、和歌山市を考える人が増えていることを感じます。経営者の方は特にその視点を持っていますから、これからの地域は関西圏を意識したものにする必要性も感じました。
県議会報告会を行いました。約1時間の報告内容は、昨日終えたばかりの県議会での議論の内容を中心に構成しました。参加してくれたのは約20名。皆さん若い人ばかりで熱心に話を聞いてくれました。
報告は台風12号被害への県の対応についてです。
台風12号の復旧作業に着手していますが、その補正予算は約675億円、向こう3年間で追加予算措置を行い、95パーセントの地域を復旧させる中期計画を策定して現在取り組みを行っています。
台風12号による災害復旧箇所については、「和歌山県復旧・復興アクションプログラム」において、平成24年度中に95%の箇所を完成させることを目標とし、取り組んでいるところでございます。
今回の台風12号からの復旧に関する県土整備部長の答弁は次の通りでした。
「残る箇所には、復旧に3年を越える期間を要する大規模な被災箇所もございますが、必要な予算の確保に努めまして、できるだけ早い完成を目指してまいります。
また、公共土木施設災害復旧事業は、その施設の従前の効用を速やかに回復して公共の福祉を確保することを目的としているため、原形復旧を基本としておりますが、今回、特に被害の大きかった箇所については、別途国庫補助費を加えた改良復旧事業によりまして機能向上を図ることとしております。現在、国と協議を行っているところでございます」。
少し官僚的な内容なので分かりにくいと思いますが、前半の部分は住める状態にして始めてまちとして復興したことになりますから、その面も含めて対応するという主旨のことです。道路や橋脚などの復旧と共に経済的復興、住めるようになることまでを考えた取り組みを行うこととしています。
また後半部分は、今回の大洪水で被害を受けた道路や橋脚は原形復旧を行ったとしても、同規模の洪水に見舞われた場合、同じように被害を受けることになります。つまり原形復旧を行い表面上はまちづくりが完成したとしても、同規模災害発生時の安全性は確保できないものとなりますし、安心して元の場所に住むことは出来なくなります。それでは復旧はできたとしても、まちとして復興したとは言えません。そこで原形復旧で対応できる箇所はそれで良いとして機能向上を図り回復させるべき道路や橋脚については、付加価値をつけた形で復旧するように求め、その方向で進むようになったのです。
災害に強いまち、そして同規模災害に対して現在よりも安心して住める場所の機能向上を図ることが必要だからです。和歌山県の住宅再建支援や、まちづくりに向けての取り組みは、これ以降のモデルになるものです。和歌山県内で発生した災害への対応をきっちりと議論して支援策を固めておくことが、これからにつながります。東南海・南海・東海地震の三連動地震の可能性が取り出されていますから、今回の支援と復旧に向けての取り組みは今後の指標となるとても大切なものなのです。これらの観点から台風12号への支援策は県全体の安心につながることを意識しておいて下さい。
他に12月議会では大阪都構想に対する知事の見解についても議論しました。大関西圏の中にいる和歌山県が活性化することで関西全体の底上げにもなりますし、関西全体が活性化することで和歌山県の経済も底上げとなります。大阪も兵庫も経済が低迷しているのに、突然、和歌山県だけが経済が活性化することはあり得ません。関西を連動させることによって和歌山県も活性化することになります。大阪都が実現するかどうか分かりませんが、今よりも可能性のある大関西圏の連動に向けて動き出していることは事実です。平成22年12月1日に関西広域連合が発足したことがその第一歩です。大きな関西圏の一員として和歌山県が存在していることも意識してくれたら、今までと視点も異なってきます。
皆さんから送り出してもらった議席の重みを感じながら、議会活動に取り組んでいますので、今回の報告といたします。ありがとうございました。
夕方からは二箇所の懇親会に参加しました。ひとつは隊友会の懇親会で、台風12号の復旧作業やボランティアに参加した隊友会の関係者が集まって、交流を図ったものです。同じ県で起きた災害への支援は多くの人が関わっています。続いては議会報告会に参加してくれた皆さんとの懇親会でした。皆さんありがとうございました。