和歌山県議会高速自動車国道紀南延長促進議員連盟による和歌山県南部に向かう道路と高速道路の調査、そして国土交通省近畿整備局長あてに要望書を提出しました。
最初に近畿自動車道紀勢線工事現場で進捗状況を確認しました。田辺市とすさみ町の間にある長井谷高架橋を訪れました。11月末で完成する予定ですが、この工事区間で最初に完成する高架橋となります。予算は2億559万円で平成23年3月11日に着工し、11月30日に完成する予定です。
続いて上富田IC予定地を確認しました。工事期間は平成21年10月29日から平成24年2月28日までで、予算は約7億2,040万円となっています。工事進捗率は平成23年10月末現在98パーセントとなっています。
最後の調査地は、田辺市とすさみ町の間にある平間トンネルです。工事期間は平成22年3月13日から平成23年12月13日までで、予算は5億2,290万円、工事延長は239mです。平成23年10月末現在の工事進捗率は89パーセントとなっています。
この区間の工事は順調に推移していて、田辺市の用地買収契約率は99パーセント、上富田町の用地買収契約率は95パーセント、白浜町の用地買収契約率は93パーセント、すさみ町の用地買収契約率は95パーセントとなっています。平成27年度の完成に向けて工事は進捗中です。
また今回の要望内容は次の通りです。
高速道路の整備促進は、和歌山県民にとって長年にわたる悲願であります。高速道路は、観光産業をはじめとして、農業、林業、漁業等の地域産業を支え、また企業立地による雇用創出などの地域住民の将来のチャンスを保障するものであり、大規模災害や救急医療活動の観点からも不可欠な、最も基礎的かつ重要な社会基盤です。
先の東日本大震災において、高速道路の有用性が再認識されるとともに、9月に本県を襲った台風第12号では、紀伊半島の海岸線を通る唯一の幹線道路である国道42号は、洪水や超波等により通行止めとなり、迅速な救助、救援活動に支障を来たしたことからも、近畿自動車道紀勢線のミッシング解消は喫緊の課題となっています。
また、暫定ニ車線で供用されている「有田〜南紀田辺間」においては、全国でも有数の交通量に起因する慢性的な渋滞や対面交通による重大事故の解消、さらに大規模災害時におけるネットワークの強靭性を確保するためにも、4車線化の早期実現が必要です。
このため、地域住民の悲願である紀伊半島一周高速道路が早期に実現されるよう、次の諸点に格別の配慮をお願いします。
- 紀伊半島を一周する近畿自動車道紀勢線の早期実現を図ること。
- 未着手区間である「すさみ〜太地間」について、計画段階評価を直ちに実施し、早期に事業化をすること。
- 未着手区間である「新宮〜県境間(熊野川河口部)」について、早期に事業化をすること。
- 事業中の「田辺〜すさみ間」及び那智勝浦道路について、平成27年紀の国わかやま国体までの供用に向けた整備を推進すること。
- 近畿自動車道紀勢線「有田〜南紀田辺間」4車線化の早期事業化を図ること。
- 都市圏との格差が生じている本県の幹線道路網の整備状況を踏まえ、必要な財源を確保するとともに、国が責任を持って早期整備を図ること。
- 今回のような大規模で広域的な災害に対応するため、国は危機管理の機能と体制の充実を図ること。
併せて京奈和自動車道と第二阪和国道の早期実現の要望も行いました。
京奈和自動車道は、京都、奈良、和歌山を結び関西大環状道路の一部を形成するとともに、第二阪和国道など放射状道路の整備と合わせ、関西都市圏を拡大し、関西経済を活性化するために不可欠な道路です。
また、和歌山県北部地域と大阪府南部地域を結ぶ第二阪和国道は、関西国際空港へのアクセス向上などに寄与する重要な道路であり、広域観光などの各地域間の連携強化、救急医療活動の支援や渋滞緩和などの地域課題解決のためにも、これらを一体的に整備することが必要です。
さらに、先の東日本大震災では、高速道路が緊急輸送等で多大な効果を発揮するとともに、9月に本県を襲った台風第12号においても、国道42号をはじめ県内幹線道路は、各所で通行止めとなり、迅速な救助、救援活動に支障を来たしたことからも、東海。東南海・南海地震等の大規模災害に備えるため、県内の防災強化はもとより、京阪神地域と連携した広域的な防災体制を強化する幹線道路ネットワークの整備は喫緊の課題となっています。
このため、一日も早く京奈和自動車道及び第二阪和国道が全線供用されるよう、次の諸点に格別の配慮をお願いします。
- 京奈和自動車道の早期整備
- 紀北東道路において、平成23年度「高野口IC〜(仮称)かつらぎIC間」及び平成25年度「(仮称)かつらぎIC〜(仮称)打田IC間」の供用開始に遅れることなく整備すること。
- 紀北西道路においては、平成27年度紀の国わかやま国体までに全線供用すること。
- 京奈和自動車道の開通に伴い、各インターチェンジ周辺の交通渋滞が予測されることから対策を講じること。
- 第二阪和国道の早期整備
- 「和歌山岬道路」を平成27年紀の国わかやま国体までに供用すること。
- 大阪府域で事業中の淡輪ランプ〜深日ランプ間の事業を推進すること。
- 和歌山北バイパスの嘉家作高架橋残工事の早期完成を図ること。
- 都市圏との格差が生じている本県の幹線道路網の整備状況を踏まえ、必要な財源を確保するとともに、国が責任を持って早期整備を図ること。
- 今回のような大規模で広域的な災害に対応するため、国は危機管理の機能と体制の充実を図ること。
高速自動車国道紀南延長促進議員連盟と第二阪和・京奈和自動車道・太平洋新国土軸建設促進議員連盟として、以上の要望を行いました。
夜は議会報告会を実施しました。今回は午後6時30分から8時までの報告会を行いました。主に関西広域連合として課題になっていることについて政府に要望を行った内容を説明しました。東日本大震災対策や首都機能バックアップ、台風12号被害への対応などについての話を進めました。
大阪府と大阪市の選挙結果から関西の中の和歌山県の政治への関心が高まっていて、和歌山県発展のあり方や大阪府と和歌山県との連携などについて、皆さんからの期待感を感じました。