活動報告・レポート
2011年11月19日(土)
写経と座禅
写経と座禅

今年も座禅と写経の修業体験を行いました。昨年に引き続いて修行場所は和歌山市内の松林寺です。暴風警報が発せられている大雨の中、松林寺に向かい一緒に修業体験をする15人と合流しました。住職から話を聞いてから本堂で祈願を行い、その後、写経を行いました。約1時間をかけて般若心経を写経していくのですが、精神を統一しておかないと文字がぶれてしまいます。最初は集中しているのですが正座をして背筋を伸ばして毛筆で書いていくので、途中、集中が切れてしまいます。そんな時は足を崩したり、背伸びをしてリラックスしてから再び書に向かうのです。

昨年と違うことは、昨年よりもスムーズに写経ができたことです。何事も経験が大切であることを知ることができました。一度でも経験していると手順が分かるのです。初めての写経の時は文字が分からないことや毛筆は久し振りであることから力の入れ加減が分からないので、どうしても時間がかかります。二度目になると説明を聞くだけで取り掛かることができます。こうして集中しながら写経第2巻が完成しました。

ところで集中力を保ちたい人は般若心経の写経を毎朝行っている人がいると聞きました。もう一万巻を越えたようで、もう達人の域に達しています。それでも日課となっているので、通算1万800巻まで記録は伸びています。簡単に一万と言いますが、そこに辿り着くまでに30年近い年月続けているのです。30年間も同じことを続けられる集中力は群を抜いています。

1万巻の写経をたいしたことがないとい言う人もいますが、では一万巻写経ができますかと尋ねると答えられないのです。答えられないということは出来ないということです。自分が出来ないことなのに自信を持って、やり遂げている人を批判することはできません。

今日写経をした人は、写経の難しさを体験していますから、続けられる人は尊敬すべき人だということが分かっています。

引き続いて座禅です。座禅は身体を整え呼吸を整え、そして心を整えます。つまり身体を整えられない人に心は整えなれないのです。服装や態度かが乱れている人は心が整っていません。健全な身体に心は宿ります。

背筋を伸ばして両手を臍の下に置き、足を組んでその痛みをこらえていると、不思議なことに心は落ち着いてきます。雨の音、風の音が聞こえ始め、やがて静かな世界へと入ります。深い呼吸をしていると心が落ち着いていくのが分かります。その次に雑念が芽生えてきます。静かな心の中に今気になっていることが浮かんでくるのです。そうすると心が乱れ、足の痛みを感じるようになります。背筋がズレるなど身体にも影響を与えることになるのです。つまり心と身体は一体であること、そこに呼吸がつながっていることが理解できます。身体が乱れると痛みが感じ心も乱れます。心に雑念が入ると足に痛みを感じ身体も乱れます。逆に心が静かになっている間は身体の痛みはなく、呼吸も整い身体も整っています。

それにしても静かな心でいることは難しいものです。座禅道場にいて、そのことに集中している筈なのに、ほかの事を考えてしまいます。それも良いことではなくて悪いことを思ってしまうのです。そこから心が乱れ始めます。人は心を整えるためには悪いものを遮断する環境や精神力が必要なのです。悪いものは隙があれば人の心に侵入しようとするのです。それとの戦いに勝つことが修行なのです。心と身体を同時に修行することが座禅のあり方のような気がします。

心が乱れた時には家にいても座禅はできます。座禅の基礎を教わったので、時には今日の修業体験を思い出して、厳しい時を乗り越えたいものです。

近代化遺産講演

和歌山県にある近代化遺産の価値を知り、守り伝えようとする講演が開催されたので参加してきました。文化的価値のある建造物への理解は高くないような気がします。あるだけで価値があることが分からないのです。それはその建造物の立てられた経緯を知らないこと、歴史的背景を知らないことも原因です。例えば広島県にある原爆記念館の歴史的価値を疑う人はいません。あれくらいの近代化遺産であれば、その価値を理解しているのですが、地元にある近代化遺産にはどんなものがあるのか、ましてその価値は分からないのが現状です。それを理解してもらうための講演でした。和歌山県には多くの近代化遺産があります。その価値を知り守り活用をしたいものです。

懇談

「お昼を食べに来て下さい」とお招きを受けていたのですが、案件が連続していたため遅れて到着しました。勿論、事前に連絡をしていたので、その時間に待ってくれていました。

食事を取りなからの懇談の中で、かつての和歌浦の賑わいを知っている人から話を伺いました。県外からのお客さんも多かったのですが、むしろ市内のお客さんが多かったようです。官公庁や大手企業、そして本町辺りの金融機関の皆さんが職場で、或いは接待などで利用していたそうです。

人が足りないのでお手伝いに行った経験もあり、和歌浦の全盛期を垣間見ました。「時代は大きく変わっています。もう和歌浦があんな時代に戻ることはなでしょうね。あの頃を知っている私達の世代はもう70歳を越えましたからね」と寂しそうに話してくれくました。

その他
  • 案件に対応していたため、帰宅は夜の0時30分を過ぎました。連日、発生する案件に対応しています。