会社経営に関する相談があり、経営の専門家を交えて話し合いをしました。論点は次の通りです。ある会社で唯一代表権を持つ社長が経理も握っています。売り上げに伴う収益は自分で管理し、必要経費の支払いを経理担当に任せています。その方法は、必要なお金だけを口座に残して、この利の収益金を全額会社口座から引き出して流用しているのです。
ですから会社の必要経費の支払いを終えると、会社口座にはお金が残らない状態になっています。そして法人税が滞納し、社会保険料も従業員の給与から天引きしているにも関わらず支払いをしていないのです。預かり金計上をしているのに社会保険庁への支払いを怠っている実態があります。また給与日は毎月20日ですが、従業員さんへの支払いが遅れる状況にあります。その責任を社長が取らないで、経理担当の従業員さんに押し付けているのです。
給与の支払い遅延の窓口は経理担当になっていますし、税務署との対応も経理担当の従業員が行っています。これでは会社とは言えないことから悩み困っているのです。先週の金曜日にはストレスから吐き気が続き、今日も体調は良くないように見受けられました。
コンサルタントは二つの選択肢を示してくれました。一つは会社から身を引くこと。会社に留まっていても不利な立場になるだけなので退職し関係を断つこと。もうひとつの選択肢は会社を潰すことです。放漫経営の会社を再生するのは難しく、関係を断つか潰すかのどちらかの選択肢があるだけです。
冷たいようですが責任を取らない無責任な経営者は将来性も再生の見込みもありません。むしろ存在していることが世の中の迷惑になりますから割り切ることです。
中でもこの社長は会社のお金と個人のお金を一緒にしています。もっと言うなら、会社のお金を個人のお金として流用しているのですから、もう見込みはありません。コンサルタントからは、「改善しようがない最悪な人」だのとコメントがありました。収入があれば使っているので会社にお金がないのです。
更に会社決算は実態からかけ離れて適当で、収益が少ない決算になっていることから税金も支払っていないので銀行から借入はできません。銀行からも見放されて借り入れができなくなっています。そのため友人や知人からお金を借りて会社運営をしているのです。もはや経営者ではありません。ビジネスの相手なら会社を潰した後で泣いてもらうことになるのですが、友人と知人から借りたお金は道義的に返す必要があるので、その対応も必要だとアドバイスがありました。友人や知人から借りたお金を、屁理屈を言って返さない態度は人間的にも信頼がなく、早晩、この会社は姿を消すと思います。
従業員は働いていますが、友人や知人の来訪は極端になくなったと話してくれました。社長が迷惑を掛けているのですが、お金がなくても、今まで以上に仕事をして、今返せる分だけでも返済する姿勢が絶対に必要です。その行為を失うと社会から相手にされなくなります。
借りている立場の社長は、貸してくれた相手に誠意は伝える必要がありますし、少しずつでも返済していれば誠意は伝わります。それをしていない社長は信頼がありませんから、会社にも個人にも見込みはないのです。
付き合いをしないか、会社を潰すかの二者選択のアドバイスがありました。後は判断をするだけです。税務署も労働基準監督署もこの会社の状態や社長の人間性を分かっていますから、訴えがあれば差し押さえや指導に入ると思われます。信頼がない会社や個人は、周囲がそのことを分かっているけれど、知らないように振る舞ってくれていることを気づきません。ただ、いざという時に助けてくれなくなっている状態にあることも気づかないのです。周囲の人の態度から、人は一人では生きていけないことを学ぶ必要があります。
放漫経営の会社社長の実態を聞き、無責任な一人のために多くの人が迷惑を被っていることが分かります。支えのない浮き草のような社長の会社経営も長く続かないようです。
そしてコンサルタントから、過去の酷い事例の話を伺いました。ずっと以前、ある会社の相談を受けていました。その社長は税金を支払うことが嫌いでした。社長から渡された伝票を見ると売り上げが少なく、それに基づいて申告のお手伝いをしていたのです。そのため会社は非課税、社長の納税額も少なくなっていました。
それでも税金を支払うことに腹を立て、コンサルタントに向かって言いました。「人の税金でメシを食っているヤツが何をしているのか」と。会社経営者が税金を支払っていることで税務署の職員さんの給与が発生していること、そして税務署対応をしている税理士でもあるコンサルタントに所得があるのだという意味です。
それまで我慢をしていたコンサルタントは余りにも酷い言葉に言い返しました。「社長の支払っている税金はどれだけですか。私の支払っている税金よりも遥かに少ないでしょう。利益を過少申告しておいて、税金でメシを食わせてやっているという台詞は納得できません。私の支払っている税金を見せましょうか。あなたよりも多く支払っていますよ。あなたの税金で食わせてもらっていることはありません」ときっぱりと言ったのです。
するとその社長は黙り込んだのですが、世の中には理解しがたい性格の持ち主がいるものです。十分に気をつけて仕事の相手を選びたいものです。
土曜日に和歌山城の周囲の清掃活動を行う予定です。和歌山城管理事務所に打ち合わせを行いました、気持ちの良い対応をしていただき感謝しています。人は対応によって気持ちが良くなり、その結果が行為として現れます。参加するみんなの力でお城の周囲をきれいにしたいと思います。
- 道路に設置している付属物の取り扱いに関して国土交通省に依頼をしました。自動車を運転している立場からすると、この区間に差し掛かり左折しようとした場合、歩行者の動向が確認しにくいので対応を依頼したものです。協議を行ってくれることなりました。
- 和歌山城内にある観光案内所を訪問しました。和歌山市の観光案内とおもてなしを強化するために、新しい案内所ができています。今日も気持ちの良い対応をしてくれました。職員の皆さんに感謝しています。
- 水道の水圧を利用した防災対策について説明を受けました。非常時に電源が切れたとしても作動するもので、水門やゲートを閉めたりする際に役立つものです。性能に関して検討を行います。
- 新国土軸国道に関して依頼がありました。災害が発生している中、新しい国土軸の必要性が高まっているので構想を実現させるための機運を高めて欲しいという要望です。徳島県でも議会で検討されていると聞きました。預からせてもらい現状を調査する予定です。