活動報告・レポート
2011年10月16日(日)
視察三日目

中国道家医学気功研究所を訪れました。同研究所は人民解放軍の中に存在しているもので、一般的に進入禁止区域内にあります。東洋医学を基にした軍の医療を受け持っている組織で医軍とも言われています。通訳として中国人の同行もしてもらいましたが、「とても入れる施設ではありません。ここに入れることはあり得ないことです」と驚いて話をしてくれました。そしてこの研究所所長が万蘇建大使です。大使と直接話をすることができ、そして東洋医学と気功について教えてもらいました。

氣は感じることができます。氣は手の掌から生じるものでも気功師が氣を発している時の手の掌は熱くなっています。科学的には気功師は遠赤外線を発していることから、手の熱さで氣を感じることができるのです。

そして血液が血管を巡るのと同じように氣は経絡を巡るものと考えられています。元気な時は氣が澱みなく巡っていて、健康を害した時は氣の巡りが悪くなっていると考えます。

ここのお弟子さんたちは、氣を練るために気功法としての武術にも優れています。太極拳や酔拳などの拳法を次々に披露してくれました。スピードと威力、そして身体のバランスに驚かされます。どれくらいのスピードかというと、一瞬で蹴り倒されるのが確実という速度です。太極拳で中国一番のお弟子さんが演武を披露してくれましたが、流れるようで無駄のない動きと近寄りがたい雰囲気がありました。達人の域になると見る人を感動させてくれます。到底、及びもつかない人をライバルと思う人はいません。尊敬の念を抱く感じがありますが、それが目前で繰り広げられました。氣と武術、そして気功法、最高レベルのものに接して、東洋医学の見方が変わりました。

今回はご一緒した二人の人を紹介します。一人は49歳の女性です。気功を体験するのは自身を変えるためです。平気で「5年間家から出たことがないのですよ」と話してくれましたが、何のことは分かりませんでした。

ご一緒のご主人さんに伺うと「うつになり家から出られなくなりました。5年間、買い物も外出もしたことがなかったのです。気功の存在を知り、しかも世界最高の万蘇建大使の気功を受けられる機会があるので迷いましたが夫婦で参加しました。来ることに関しても直前まで迷ったのですが、妻を説得してここに来たのです」ということでした。

しかし奥さんは感動の連続で、涙を溜めている場面か時々ありました。感動する心があり、人と接しられる行動がありました。笑顔と涙が見られたことは大きな前進です。万蘇建大使と接した時の目の輝きは見て分かりましたし、感動の涙がこれまでの5年間を吹き飛ばす効果があったことを教えてくれました。

もう大丈夫です。一歩を踏み出した勇気と感動する心が壁を打ち破ったのです。奥さんから言葉をいただきました。「主人は、片桐さんは気持ちが伝わってきて、思いやりのある人ですと話していました。仕事柄多くの議員を知っていますが、思いやりと感性のある議員はいないと話していましたよ」。

ここで出会えたことに感謝しています。

もう一人はひきこもりの男の子です。ひきこもっていて誰とも接しない男性が気功体験をしました。交わす言葉は少なかったのですが、人の話を聞けるようになり、反応も出始めました。お母さんが中国行きを勧めたのですが、ひきこもっている子どもを一人で送り出すことに不安があったようです。しかし不安は的中しませんでした。ここでも自分で一歩を踏み出したことが人と接する前進につながったのです。

氣を発するとそれと同じ気持ちの人が集まってきます。感動を分かち合えることは素晴らしいことです。そして万蘇建大使の言葉が素晴らしいものでした。「私達は、友に感謝、親に感謝、そして青空に感謝することが大切です。健康と平和は、この気持ちを持つことから始まります。一緒に健康と平和を築きましょう」と話してくれました。素晴らしい言葉のプレゼントを受け取りました。

秘密の部分があり詳しく記すことはできませんが、東洋医学そして氣の学びがありました。そして中国と日本の友好と気功への理解があったことから、中国気功一級勲章をいただきました。万蘇建大使に深く感謝しています。