活動報告・レポート
2011年10月8日(土)
和歌浦写真展
和歌浦写真展
玉津島神社

玉津島神社の一室で、明治時代以降の古の和歌の浦の風景展が開催されています。会場に行ったところ、見たことのない和歌の浦の風景の写真や版画が展示されていました。昨日と今日だけの特別展です。展示されている明治時代の写真はポストカードで、当時、観光土産として販売されていたようです。妹背山の前には今はなき芦辺館の写真もあり、この建物が現存していたら観光名所として価値のあるものだったと感じました。芦辺館や不老館のある頃は観光客で賑わっていたのですが、新和歌浦が観光地として栄え始めると、これらの旅館からお客さんは遠のき、廃業となった歴史があります。移り行く歴史を聞きながら、和歌の浦の風景を楽しみました。

この芦辺館があったころは戦前です。60年も前のことは知る人は少なくなっています。また当時の風景を知っている人はいますが、時間の経過と共に、直接芦辺館を見たことのある人はなくなります。わずか60年前の風景ですら人の経験、そして記憶から消え去るのです。今の子ども達にとって今の風景か和歌浦であって、大人になった時も現代の風景の記憶があるだけで、芦辺館の風景はどこにもありません。そんな時代になっています。

玉津島神社 神輿

大人が歴史や文化、そしてこの地域のことを語り継ぐ必要があります。もし語り継ぐ人がいなければ、歴史も文化も、かつてここにあった風景も消え去るのです。一度消えた歴史や風景を蘇えらせることは困難ですし、将来和歌の浦の歴史や風景再現に熱意を持つ人が現れるのを待つだけになります。現代の風景も大切ですし、かつて存在した風景も大切です。記録と記憶の両方で伝えていく必要があります。

会場では和歌浦の歴史について学ぶことがありました。

また玉津島神社に保存されている神輿も特別に拝見しました。現在、神輿庫の建立の運動を行っています。お祭り用の神輿ではなくて、江戸時代の天皇がこの地が栄えるように祈祷する際に使用した神輿だと伺いました。発見された時は、痛みと老朽化でデザインや紋章が分からなかったようですが、現在は当時と同じように修復し蘇えっています。皆さんに見てもらうためには神輿庫が必要で、そのための活動にも着手していまする。この神社は国の名勝指定地域内にあります。和歌の浦の復興に向けて着実に行動を開始しています。

レンタサイクル

和歌の浦の観光用のレンタサイクルの貸し出しを行っています。観光のお客さんに自転車で和歌の浦を巡ってもらうための取り組みです。関西には和歌の浦を好きで訪れてくれる人がたくさんいます。

その中にまとまった時間があれば3時間以上かけて和歌の浦に来てくれている枚方市在住の人がいます。電車とバスを乗り継いできてくれていて、和歌の浦地域はレンタサイクルを利用してくれているのです。

この観光施策は嬉しいことなのですが問題があります。和歌の浦に夕日が沈む瞬間を見られないことです。と言うのはレンタサイクルの返却時間は午後5時までとなっているため、夏場は夕日を鑑賞することができないのです。例えば和歌の浦アートキューブに午後5時に自転車を返却してから夕日を歩いて見に行こうという奇特な観光客はいません。自転車を返却したら、そのまま帰路に着きます。和歌の浦の最大の見所である夕日を見ずして帰ってもらうのはもったいないことです。

行政の観光施策ですから勤務時間上、午後5時までに返却することは仕方ないとしても、方法はあると思います。例えば和歌浦口にある和歌山バスの事務所で貸し出しや返却も可能にすることや、和歌浦の旅館と提携してレンタサイクルの返却を受け付けてもらうなどの方法も考えられます。観光に来てくれたお客さんのための観光制度にして欲しいものです。この意見は市役所に提言し検討依頼したいと考えています。

教科書

平成23年度は教科書採択の年でした。和歌山県の小学校3年生4年生下の社会科の教科書は、御坊市を除く市町村で日本文教出版のものが採用されています。この中に「地域の発展につくした人々」の学習があります。ここで和歌山県の偉人を取り上げてくれています。濱口梧陵、南方熊楠、華岡清洲、大畑才蔵などの偉人が20ページにわたって取り上げられているのです。発行部数は18万部、つまり18万人の小学生がこの教科書で社会科を学び、そこで和歌山県の偉人に接するのです。これは大きな影響があります。和歌山県の小学生は勿論、和歌山県の偉人のことを習いますが、この教科書を採択している主に西日本の小学生が、「地域の発展につくした人々」として和歌山県の偉人のことを知ることになるのです。和歌山県の歴史、観光にとって大きな意味を持ちます。

それはこれらの偉人の素晴らしさがあってのことですが、平成の時代に明治時代以前の和歌山県の人物を取り上げて学習することは感動的な取り上げ方です。

津波への対応が日本で、そして世界で注目されていますが、その代表的な偉人として浜口梧陵がおり、そしてその成果が広川町に残っていることが、この教科書のページになったようです。数年前から文部科学省が津波対策について小学校で習うことが重要なことだとする動きがあったようです。

和歌山県の偉人が注目されている現在、この掲載をずっと続くように和歌山県の教育界をあげて声をあげていきたいものです。教育関係者から、素晴らしい話を聞かせてもらいました。この件は平成23年12月県議会定例会で取り上げたいと考えています。