第二阪和国道と京奈和自動車道の視察を行いました。どちらの道路も和歌山県にとって大切な道路で、早期完成を求めているものです。最初に国土交通省和歌山河川国道事務所を訪ねました。 第二阪和国道は総延長20.6kmで、和歌山連側が残り7.2km、大阪府側で残り2.2kmとなっています。この区間が完成すると、供用開始となります。現在のところ平成27年度に完成予定となっています。正式に決定したのは平成23年2月のことで、国道交通省から和歌山県に対して正式決定の通知が来ていることを話してくれました。平成23年度は、全線で用地買収を行い、大阪府側でトンネル工事の設計と工事用道路を推進、和歌山県側でも工事用道路を推進する予定です。
また平井ランプから西に向かってふじと台に道路が接続される計画があります。これが接続されるとふじと台の利便性は飛躍的に高まり、和歌山市全体の発展につながることが期待できます。
また京奈和自動車道は、京都府、奈良県、和歌山県を結ぶ総延長約120kmの高規格幹線道路です。和歌山県側は橋本道路が全線暫定2車線供用を開始しています。平成23年度は、かつらぎ町にあるかつらぎICまでの区間が共用予定で、かつらぎICから打田ICまでの区間は平成25年度の供用開始を目指しています。残りの区間、打田ICから和歌山ICまでは平成27年度に完成予定です。
この道路が完成すると、和歌山から奈良まで車での移動が約180分要しているところが約60分に短縮されます。同じように車で奈良から京都までの移動は約90分ですが、この区間は40分で移動が可能となります。従って和歌山から京都までの区間は270分要しているところが100分となり、130分の時間短縮となります。つまり和歌山から京都を結ぶ区間の観光振興にも大きな期待が寄せられます。国際的な観光資源が存在しているのですが、移動時間が要するため、京都から奈良、和歌山までの観光ルートが組みにくい状況でした。これが解消されることで観光客の誘致に大いに期待できることになります。
勿論、通勤時間の短縮にもなりますから生活圏が拡大します。
道路が整備されることによって、生活エリアの拡大、地域活性化、観光への好影響、渋滞緩和と事故の減少などが込まれます。平成27年度の国体開催までには何としても全線完成したいものです。道路完成に向けては、和歌山県の重要課題として引き続き取り組むことにしています。
かつらぎIC付近の様子を視察しましたが、現場に立つと期待感が膨らみます。今は土が剥き出しになっている場所ですが、1年以内に自動車が走る道路として地域での重要な役割を果たす場所になっています。まちが動く感じがありました。
防犯灯をLEDに取り替えている自治会があります。地球環境保全への寄与、節電の観点から活動をしてくれています。その中の1人から要望がありました。「防犯灯をLED照明に取り替えることによって消費電力が減少となります。しかし街路灯の電気の契約は定額電灯となっているため、自治会にとって取り替えによる費用削減効果は乏しいのです。その減少した電力分を下げるLED防犯灯用の電気の契約メニューを作って欲しい」というものです。節電を呼びかけて呼応してくれている自治会からの要望です。
自治会が問題意識を持ち、節電を実践してくれている中から生まれた疑問ですから、検討する必要がある問題です。結果はどうなるか分かりませんが、対応したいと考えています。
大災害に備えた耐震診断、耐震補強に関して和歌山県と和歌山市から説明を聞きました。集まってくれたのは有家自治会の方です。昭和63年以前に建築された木造住宅は大震災発生時に倒壊の恐れがあり、それを防止するために無料の耐震診断を行い、結果によっては補助金対象の耐震補強につなげて欲しいということから実施したものです。地域の安全対策の一つとして自治会内での研修会を催しました。早速、耐震診断を申し込んでくれた会員もいて、防災意識が高まっていることを知ることができました。
教育関係者と懇談する時間をいただきました。尤も、今日は教育の話し合いではなくて都市計画について話し合いました。けやき通りに路面電車の構想があり、それに期待してくれているのですが、現状は何の変化も構想が計画に進展していることもなく、どうなっているのかの疑問も聞かせてもらいました。
何の変化ないまちは魅力がありません。動きがあることが魅力であり、動くことで活性化となります。また結果が出ていなくても地域活性化のための活動をしていることも説明しました。変わるまでには多くの時間と労力を要するのですが、それでもまちづくりで実現することは少ないのです。それでも少しずつの活動の成果がいつか現れると思っています。皆さんの意見と力を借りて活動していることに感謝しています。