活動報告・レポート
2011年7月22日(金)
人生訓
生活保護

生活保護を受けていたAさん。それでも生活が苦しくなって弁護士と相談した結果、自己破産することになりました。生活保護を受けるよりも自己破産の道を選択したのは理由があります。自己破産の悲惨な状況を知っているAさんですが無念の選択をしました。自己破産が知れると迷惑を掛ける人がいますから、故郷、和歌山市を離れて1人で生活することになります。「知人や友人に迷惑を掛けることになり申し訳ない気持ちで一杯です。自己破産をしても償いをしたいと思っています」と話し、法的手続きを終えた後も、友人には毎月2万円の返済をすることを約束して決意したことを伝えてくれました。

社会からの信頼をなくし今後は苦難の生活が待ち受けていますが、友人は裏切らなかったAさんの気持ちは伝わったと思います。次の生活では立ち上がって欲しいと願っています。「これからも負けないように行きましょう」。今日の最後に掛けた言葉です。

人生訓

戦前と戦後を生き抜いたYさん。シベリアに抑留された経験を持ち、戦後は日本に戻って実業界で成功を収めました。シベリアで抑留されていた時は、マルクス・レーニン主義が理想の経済だと教えられたようですが、現実は階級社会で賄賂や搾取が横行する社会だったことを間近で見てきました。「こんな不公平な社会は必ず行き詰る」との思いを持ち、戦後日本へ帰った後はビジネスにのめり込みました。政治家を希望していたことから、「少し残念に思うことがあります」と話してくれましたが、それでも不動産、養殖業など三つの異なる事業を手掛けて成功を収めているのです。

そして抑留された経験と外国でのビジネス展開の経験から、自分の子ども達には「狭い日本の視野を持つのではなくて、外国で活躍できる人間になる」ことを教えたそうです。4人の子ども達、そしてお孫さん達は全員、外国で仕事をして暮らしています。1人も日本に残っていないのです。子ども達は、高校を卒業した後は全員留学し、語学と広い視野を身に付けました。子ども達は、英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語などの言葉を身につけ外資系企業に勤めています。

現在、Yさんは「良い人生だった。政治家になれなかったけれど、事業で政治家と付き合うことができたので、その世界も知りました。このまま終わっても悔いはない」と話してくれました。その横で奥さんも微笑んでいました。

「片桐さんは今までの政治家とは違いますね。表だけでは苦労しているでしょう。物事には表と裏がありますよ。紙でもコップでも何でも表と裏で構成されているでしょう。それが見えて出来るようになったら、もっと仕事が出来るようになりますよ」と人生訓を教えてくれました。そして「今は若い皆さんの成長と行く末を楽しみにしているだけです」と微笑んでくれました。

次のお客さんが来たのでYさんの事務所を後にしましたが、何時までも人生訓を聞いていたいと思いました。感謝申し上げます。

転勤

先月末の6月に転勤で和歌山県を離れたMさん。Mさんから便りが届きました。そこで知ったのは、平成23年6月県議会定例会の私の一般質問の傍聴に来てくれていたことです。全く気づきませんでしたが、異動の慌しい最中でも私のことを気に掛けてくれて、最後まで議会に来てくれていたのです。心から感謝の気持ちが溢れました。

次の会社には、経営の建て直しのために請われて行きます。Mさんなら淡々と経営再建を達成するような気がします。仕事が出来るのはその人の性格が良く、周囲から信頼があるからです。周囲の人が助けようという気持ちになり、その結果、仕事が上手く進展するのです。Mさんは人の知らないところで、職場のみんなが気持ちよく仕事が出来る環境を整えてくれました。本来は後輩がすべきファックスで送られてきた資料の配布やパンフレット類の仕分け、観葉植物の水分補給など、簡単なことのようで毎日となると誰も出来ない仕事を陰になって実効してくれていました。

Mさんがいなくなると、その仕事がどれだけ大切であったかを知ることになります。ファックスされて来た書類を放置しておくと、それを担当する人の仕事は遅くなります。先方の会社はファックスの送信の反応がないことで不安になります。パンフレットが整理されていないと、仕事の進行度合いが遅くなります。職場の植物が枯れると、職場は殺風景になります。Mさんの隠れた仕事は、実は大切な仕事だったことに気づきます。

大切な仕事は人に知られずに実行する、それが出来る人は貴重な存在なのです。役割を決めなくても、その役割を引き受けてくれている人がいる組織は強いのです。神輿を担ぐ人がいれば、神輿に乗る人もいます。神輿を作っている人やその材料を揃えている人もいます。一人が欠けても仕事は達成できないのです。神輿に乗りたい人は多いと思いますが、祭りに参加する前の仕事をやりたいと思う人は少ないのです。でも祭りは、祭りの前に協力してくれる人がいなければ実施できないのです。

本番前が大切。それは仕事でも政治でも同じことです。Mさんは私たちにとって大切なことに気づかせてくれました。Mさんは、次の会社でも大切な役割を担っていると思います。

打ち合わせ

7月31日開催の式典の打合せを行いました。夜の時間に集まっていだいた皆さんに感謝しています。ありがとうございました。開催が一週間後に迫り、準備不足の気配がありますが、みんなの力で乗り切ろうと励まし合いました。不満や不平を言うことは誰にでも出来ます。でもその環境の中でも前向きに仕事が出来るみんなの気持ちを大切にしたいと考えています。逆境に遭遇すると人が分かります。苦しい時期に助けてくれている皆さんのことは忘れません。仕事でお疲れの中、来ていただいた皆さん、ありがとうござました。