活動報告・レポート
2011年7月7日(木)
白浜町
白浜町

和歌山県を代表する観光地が白浜町です。温暖な気候、温泉、ゴルフなどがあるリゾート地として関西からのお客さんをお迎えしている場所です。ところが最近は宿泊客が減少していることから旅館が苦戦していると聞きます。観光対策、白浜空港の活用、そして外国からの観光客の誘致など、観光地としての課題は多くあります。そこで白浜町役場を訪れて今後のまちづくりに関して話し合いを行いました。

温泉、ゴルフがあるリゾート地ですが、残念ながら高度医療施設がありません。外国からのお客さんを迎えるためには医療施設が欲しいところです。ペット検査や人間ドッグなどの医療設備があれば、初日にペット検査などを行い、二日目はゴルフで楽しむ、そして家族はアドベンチャーワールドや海を楽しむ時間を確保することができます。医療とゴルフ、そして温泉を組み合わせることと白浜空港の活用を図ることで、観光客を誘客するしくみが出来ます。

そして防災の観点、エネルギー産業、そして大型商業施設を組み合わせることによって観光地としての安全確保、非常時の対応、そして買い物を楽しめるゾーンを確保できます。現実のものにするまでに時間は要しますが、白浜町を応援する取り組みとしては、現実路線で夢のある企画を話し合えたと思います。

まちづくりは町長の仕事ですから、後は町の検討結果と判断に委ねることになります。現状を選択するのか可能性を選択するのか、和歌山県の中心部に位置する白浜町の判断ですが、和歌山県全体を眺めた大きな視点からの判断をお願いしたいと思います。東アジアからの観光客、そして経済効果と町の安全確保などの視点からも、これ以上の提案はないと考えています。

エネルギー政策

和歌山県庁に戻りエネルギー政策に関して話し合いました。エネルギー政策は国策ですが、私は早くから県レベルでエネルギー問題を提案、そして協議してきました。東日本大震災以降、地方自治体においてもエネルギー問題が議論されるようになってきましたが、これは白黒はっきり決着できる問題ではなく、現実路線を踏まえた将来の産業構造、わが国の国力維持の観点からの検討が必要なものです。

そして立地点でない地方自治体がエネルギー政策に関わることは、これまでなかったことです。しかし私達の国のエネルギー政策を自分達で考えることは意味のあることで、外交や安全保障と共にエネルギー問題は私達が考えるべき課題になっています。

この夏は15パーセント節電の要請から、省エネルギー意識が高まっています。岩手県の飲食店では、入り口の扉を開けていました。店内に入ったので閉めようとしたところ、「節電に協力しているのでドアを開けておいて下さい」と、店主の発言かありました。そうです。店内はクーラーを入れていないのです。お客さん相手の仕事でも、節電を優先させているのです。この姿勢こそ、東日本大震災がオール日本の問題であることを示してくれています。何事も口で言うことは容易いのですが、行動することは難しいのです。節電も行動することは以外と難しいもので、具体的に何かを実践している人は少ないと思います。

ましてお客さん相手の商売をしているお店が節電することは、節電をしていないお店と比較して劣位になりますから、相当の勇気が必要であったと思います。暑い店内でいるよりも涼しい店内で食事を楽しみたいと思う人がいても不思議ではありません。ところが暑いお店を選択している人が多いのです。少しでも被災地を支援したい、少しでも節電に協力したいとの意識の表れです。そしてお客さんにクーラーの代わりにと言ってうちわを配布してくれたのです。

今日時点で、和歌山県でドアを開けている店舗や、うちわを配布してくれるお店に遭遇したことがありません。一人ひとりの意識が節電につながり、この国を再起させるためにつながっているのです。

和歌山県からエネルギー問題を発信すること。これからのエネルギー問題の先進地となることは、和歌山県として実施すべきものだと考えています。県からの指導をいただきながら話し合いを続けました。

懇談会

ある飲食店経営者と懇談しました。感動的な話を聞き時間の経過を忘れてしまいました。この方は20歳代の頃、結核を患いました。飲食店の経営者自らが調理場に入る場合、病気で入院することは資金繰りを悪化させることになります。そのため入院を拒否し、薬で治す選択をしたのです。治療期間は2年間ありました。その間、調理場に立ってお客さんをお迎え続けました。

体を賭けたプロの仕事です。本当に苦しい2年間だったと伺いました。そしてお客さん一人ひとりに心の中で頭を下げて、「ありがとうございます」と感謝したそうです。また店舗を開いて初めてのお客さんが来た時の感動は忘れることはなく、今もそのお客さんに感謝の気持ちを抱いています。銀行融資を受けた直後の病でしたが、仕事を続け、そして病気に打ち勝ちました。そして借入金の返済を遅れたことはなく、厳しい時代を乗り越えた経験から今の時代も大丈夫だと信じています。

その他
  • 夜は懇親会に参加しました。話題はスポーツ振興と国体に向けた取り組みについての確認を行いました。スポーツを通じて和歌山県を元気にしたいと思う人が集まっての会合でした。これからの道が大変ですが、一緒に活動したいと考えています。
  • お世話になったTさんがお亡くなりになりました。最近、会う機会がなかったのですが、すっかりやせ衰えていたようです。そして昨夜、Tさんの様態が変化し、今日の結果となりました。心からご冥福をお祈りしながら、今を生きる次のリーダーに期待していることを知りました。