活動報告・レポート
2011年7月2日(土)
セラヴィ夏祭り
セラヴィ夏祭り

今月18日の海の日に開催予定のセラヴィ夏祭りが近づいてきました。企画に関わっていることから、セラヴィ神前の社長と共に近隣の自治会長の皆さんに案内に行ってきました。

四ヶ所の自治会を回ったところ、全ての自治会が地域の夏祭りに賛同してくれました。そして和歌山市内には福祉避難所がないことから、四つの自治会とセラヴィ神前との間で防災協定を締結する提案も行いました。この案に対しても地元自治会からは歓迎の意思表示がありました。自治会の中で暮らしている要援護者を、大災害発生時にどう救済するのかが大きな課題となっています。それぞれの自治会で対応に困っていたところ、セラヴィン神前が防災拠点になっても良いと快諾してくれたことから、実現に向けて前進することになりました。

第一歩を踏み出すことは勇気が要りますが、何もしないでいると勇気は沸き起こりません。災害時の要援護者対策に向けて一歩を踏み出せたことは嬉しいことです。契約を締結するだけでも地元の皆さんに安心を提供することができます。

そして夏祭りで地域の皆さんとの交流を図り、秋には防災訓練を予定しています。今まで地域に存在していなかった活動を開始することになりそうです。午前中から昼間にかけて、夏祭りと防災協定に関して自治会長との意見交換を行いました。達成感のある活動でした。

講演会
講演会

古川とし子先生の講演会に参加しました。今日の講演会は市内の某企業で開催された従業員向けのものでしたが、特別に参加させてもらいました。古川先生の話は実体験に基づいた迫力のあるものですら、暫くは感動が止まりません。苦労して今の立場にありますから、その体験談を伝えてくれることは嬉しいことなのです。

死ぬ時に「苦しかったけれども素敵な人生でした」と思えるような生き方をしたい。そんな共通する思いがありました。

人は社会に存在しています。そして誰かのために生きているのです。信頼されて、周囲の方たちと素敵な人生を過ごしたいものです。自分だけが良ければ後はどうなっても良いという考えでは天国に行けません。良い行いをして天国に行った場合、現世で生きている自分の子どもを見守ることができるのです。親である限り、子どもが天国に向かう瞬間まで見守ることができるのです。社会に役立ち人から信頼される生き方をしたいものです。

エネルギー問題

若い皆さんと懇談する機会がありました。争点の中にエネルギー問題がありました。若い皆さんがエネルギー問題に関心があるとは思わなかったのですが、認識が甘く、今では新エネルギーと原子力発電の問題は若い世代にも関心事項なのです。

その背景には福島県にボランティア活動に出向いた経験があります。福島県の状況に接して無関心ではいられなくなったのです。そしてこの衝撃的な経験は生涯続くものですから、社会の中心的役割を子どもの代に引き継ぐまで関心を持ち続けるものだと感じました。

若い人たちは早く新エネルギーに移行すべきだとの考えを持っています。事故が起きた場合に社会的影響が大きいものは排除すべきだという考えがあります。

ところが冷静な議論が必要です。今直ぐに今の発電方法を止めてしまうと、現代社会が成立しなくなります。明日から突然、原子力発電所を全て停止することになったら、私達の生活や産業活動が成り立たなくなります。それが社会の選択肢である筈はありません。もし新エネルギーに代替していくことが望ましいと考えるのであれば、省エネと節電を推進する役割を自らが担い、そして原子力発電の比率を低下できるだけのエネルギー量に減少させ、それと同時に新エネルギーを導入するためのエネルギーコストの負担を負うことに賛成する必要があります。

今の生活を継続したい。電気料金の負担が大きくなるのはいや。エネルギーコストが安価で抱負にある快適な社会を継続したいという考えでは、代替エネルギーの問題を考えられないのです。

ですからこの夏と同じような節電の夏を何度も潜り抜け、そしてエネルギーコストを広く薄くの負担に応じることを受容して初めて、次の政策を議論することができるのです。

もし原子力発電所が不要であると考えるのであれば、20年後に全体に占める原子力発電の比率を今よりも低下させるような生活様式、産業構造に転換する取り組みをすべきです。それが出来るのは現役世代であり、新エネルギーの効率を高める研究ができるのも現役世代なのです。評論家であり続けるのではなくて自らが行動を起こすこと、それが社会のしくみを変えるために必要なことです。

社会のしくみは突然変更することは極めて難しいのです。それはそのしくみが社会にとって必要とされているからです。必要性を低くするためには、それに変わる新しい技術を開発することと、緩やかな変化を求めることに尽きます。

20年後、「あの頃は原子力発電が主力であったんだなあ」と振り返るためには、今からの長期に及ぶ行動が必要です。一過性の行動で社会のしくみを変えることは不可能です。若い人達に求めることは革命を起こさない限り、社会のしくみを変えるために必要なことは熱意を持ち続けること、社会を変えることに主体的に参画すること、そして評論家として存在してはいけないことを伝えました。

東北にボランティアに行った経験のある若い人達は意外に多く存在しています。そして彼らの経験は社会の価値観を転換させ、次の時代に踏み出す一歩となるような気がします。

誰も経験できない経験を早い段階で得ることは、これからの行動を変えるために重要なものになります。明治維新の夜明けの時、欧米を訪問した岩倉具視達が政府の枠組みを作ったのに対して、国内に残った西郷隆盛が新しい政府に居場所がなくなったように、時代を支える人材にとって経験は重要な要素となります。東北の大震災の現場を経験した若い人達の価値観が、これからの社会に役立つのです。

和歌山市内でそんな話が出来るとは思いませんでした。今までならばエネルギー問題を議論する機会は少なかったし真剣さを帯びていませんでしたが、3月11日以降の今は違います。時代の潮流を感じています。

懇親会

夕方から懇親会を催してくれました。幹事役を務めてくれたTさんに深く感謝しています。Tさんからは経験の大切さを伝えてくれました。経験していないことを自分のこととして、相手に伝えることは出来ないことを教えてもらいました。一代で勝負して成功を収めたTさんの言うことには深みがあります。

人の話を良く聞くこと。聞く時には相手の顔を見ること。そして経験者の話を自分のものにすること。それが出来なければ社会での大成はありません。素直に親切に、そして信頼を大切にすること。それが成功するため秘密です。

簡単なことのように思いますが、それを出来る人は少ないことから簡単なことではないのです。経験に勝る教師はない。そんな経験をさせてもらいました。