活動報告・レポート
2011年6月28日(火)
特別委員会
特別委員会

東南海・南海地震等対策特別委員会が開催されました。今回は、和歌山県の専門家会議と国の中央防災会議の中間とりまとめ提言の報告を受けたものです。

専門家会議の提言に関しては以下の通りです。

  • 指定避難所が目標であってはならないこと。更に高台に逃げるような、より安全レベルを上げる避難行動を進める姿勢が重要であること。
  • 児童生徒が率先して逃げる姿勢が身についていたことが、釜石市で学校管理下での生徒の被害者かゼロという結果につながったこと。
  • 津波を起こす津波の断層面は、崩れるのに3分くらいかかることから、3分以上揺れが続いたら、その揺れが例え小さくても、津波を連想して直ぐに避難行動を取るべきであること。
  • 和歌山県では津波の高さはともかく、到達時間についてはシミュレーションで出た結果がほぼ当たるので、避難の上では到達時間を考えた避難行動が可能であること。

などが示されました。

また中央防災会議では、東海・東南海・南海地震が九州まで被害が拡大することが想定されることから、静岡、愛知、三重、徳島、愛媛、高知、大分、宮崎と和歌山県の9県によって「東海・東南海・南海地震による超広域災害への備えを強力に進める9県知事会義」を新しい設置し、国に対して要望活動を行っています。

特別委員会で示された、この中間とりまとめに伴う提言は次の通りです。

  1. 地震・津波の想定のあり方について
    (1)これまでの地震・津波防災対策では、過去に繰り返し発生し、近い将来同様の地震が発生する可能性が高く切迫性の高い地震・津波を想定してきた。しかしながら、今般の東北地方太平洋沖地震はこの想定を大きく上回り、甚大な被害を発生させた。今後、地震・津波の想定を行うにあたっては、これまでの考え方を改め、津波堆積物調査などの科学的知見をベースに、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの巨大な地震・津波を検討していくべきである。なお、一度想定した地震・津波についても、最新の科学的知見を取り入れて適宜見直すことが不可欠である。
    (2)上記の考え方に基づき、今後、各地域ごとに地震・津波の想定を早急に検討すべきである。今回の被災地の対策を講ずるにあたっては、今般の東北地方太平洋沖地震を基本とする。
  2. 今後の津波対策の考え方について
    (1)今後の津波防災対策は、切迫性が低くても東北地方太平洋沖地震や最大クラスの津波を想定し、様々な施策を講じるよう検討していく必要がある。しかし、このような津波高に対して、海岸保全施設等の整備の対象とする津波高を大幅に高くすることは、施設整備に必要な費用、海岸の環境や利用に及ぼす影響などを考慮すると現実的ではない。このため、住民の避難を軸に、土地利用、避難施設、防災施設の整備などのハード・ソフトのとりうる手段を尽くした総合的な津波対策の確立が急務である。
    (2)海岸保全施設等は、人命保護に加え、住民財産の保護、地域の経済活動の安定化、効率的な生産拠点の確保の観点から、比較的頻度の高い一定程度の津波高に対して、引き続き整備を進めていくことを基本とすべきである。なお、設計津波高を超えても、施設の効果が粘り強く発揮できるような構造物の技術開発を進め、整備していく必要がある。
    (3)総合的な津波対策をさらに具体的に進めるためには、津波観測、警報発表、情報伝達などの改善や防災教育、防災訓練の充実、避難路、避難場所の整備などに積極的に努めていくことが求められる。一方で、今般の津波における住民等の避難行動や情報伝達などについて、十分調査分析を行う必要がある。今後、これらの調査分析に基づき、リスクコミュニケーションの仕組みの構築等により、国民の防災意識の向上に努めていく必要がある。

また議員側からは、知事が「東海・東南海・南海地震による超広域災害への備えを強力に進める9県知事会義」を新しい設置して要望活動を強化したのに対して、「東海・東南海・南海地震による超広域災害への備えを強力に進める9県議長会」の設立準備を進めていることの報告がありました。設立は来月、7月27日、提言活動を行う予定です。

また二つ目の提言として、広川町にある稲村の灯記念館を、和歌山県で運営することによって広く県全体に津波対策に資するとの考えから、特別委員会として知事に提言することに決定しました。私も副委員長の立場で冨安委員長と共に提言内容を取りまとめ、知事に提言することにしています。

告別式

お昼時間に告別式に参列いたしました。癌と闘っていたIさんが闘病の末、お亡くなりになりました。誠に残念なことです。故人が好きだったクラシック音楽の流れる告別式会場は、寂しいけれども次の世界に送り出すような雰囲気になりました。ご冥福をお祈りしています。

懇談
懇談

水本白浜町長と成地さんが県庁を訪ねてくれました。知事と懇談する時間をとり、熊野のこと、災害対策について意見交換を行いました。成地さんからは、熊野古道を核とした観光振興策として、九十九王子を歌でつなぐことの提案がありました。歌とは和歌のことで、専門家の監修を受けながら熊野をつなげる構想の提案です。

その他
  • カーブミラーの設置に関して、市内の某自治会の皆さんと協議を行いました。設置場所や仕様に関して確認したので、取り付けに着手することにしています。
  • 地球環境保全と林業再生の観点から、早世桐の育成と植林に関して協議を行いました。地方と山林を守り雇用を増やす方策として桐の植林を検討しています。