活動報告・レポート
2011年6月4日(土)
命日
地引網

午前中、片男波で地引網行事に参加しました。午前10時からと午前11時30分からの二つの違った組織からお誘いを受け、両方に参加してきました。和歌の浦の片男波の今の時期の名物は地引網です。子どものいる家族にとって子どもが喜ぶ行事の時間は宝物となります。子ども達は網からとれた魚に歓声をあげていました。スーパーではなくて海から魚がとれることを学んでくれました。和歌の浦の海の恵みを感じてもらえることも、今日の行事の意味です。

親子の楽しい時間は思うほど多くありません。子どもは直ぐに成長して大人から離れていきます。子どもが子どもでいる時間を大切にしたいものです。

防災対策

和歌山市で最も防災対策が進んでいる自治会のひとつが片男波自治会です。平成23年3月11日の和歌山県津波警報発令時に最も非難した地域が片男波なのです。そんな行動が報道されてから、片男波自治会の取り組みが注目されています。今月は二度、兵庫県と滋賀県の自治会組織が、片男波自治会の防災の話を聞くために片男波自治会館を訪れることになっています。受け入れ側として、既にパワーポイントで資料を作成していました。「自治会の取り組みが他の地域で参考になるのであれば、喜んで協力したい」と考える素敵な自治会なのです。

ただ話を聞いて実践できる対策はありません。防災対策を実のあるものにするまでには、長い年月を必要としていますし、防災対策を継続させている力が必要なのです。津波の危険性を感じている今日であれば自治会の皆さんの協力は可能ですが、津波の危険性を感じることが何もない時期に防災対策を立案、具体化させることは簡単なことではありませんでした。

事実、八の字公園に設置している防災倉庫を見た人で、これと同じものを必要と思い防災用の備蓄倉庫を購入して設置した自治会はないと思います。今日改めて見せてもらったところ、水や乾パンは当然のこと、津波対策として必要と考えられている車椅子、折りたたみ式の荷台車なども準備されていたことに驚きました。

そして驚くべきことに、個人が服用している薬のさえも把握している、自治会内だけの個人カルテもあります。災害時の要支援者を助けること、助けた後に避難所で必要とするもの準備も行っているのです。既にここでは災害要支援者も把握しています。ただ一つ、今回の避難に際して問題を発見したことを聞きました。それは老老介護の家庭も要支援者であることです。この自治会の人は地元の小学校の体育館に避難したのですが、ある家庭の人が避難しないで自宅でいたことを、後になって知ったのです。その家庭は99歳のお母さんと80歳の娘さんが二人で暮らしていたのです。一人暮らしでもなく、病人でもなかったため、災害の要支援者として捕捉していなかったのです。

早速、災害時の要支援者として把握して、防災対策に追加しているのですが、この老老介護の家庭を把握しておくことも片男波自治会の役割となりました。避難を実践した結果から学び、次の行動に活かしている姿勢は素晴らしいことです。防災対策を聞くために他の県の自治会が訪れる時には、ご一緒させてもらおうと思っています。地元の先進地に学び、それを伝えたいと考えています。

命日

早いもので高校時代の同級生の関君の命日が巡ってきました。年月の経過は本当に早いと感じます。今日は、関君の自宅に元同級生が集まる日でもあります。一年を振り返り話に花が咲きました。統一地方選挙のことも話題となりました。みんなが応援してくれたことから結果を出すことができたことを改めて確認できました。人は支えられて、助けられて社会で活動できているのです。そんな原点を学べています。

さて写真の中の関君は今年も変わっていませんでした。仏壇の前で関君のお母さんと私達は楽しい会話を続けました。それも約3時間、途切れることなく会話が続きました。

関君のお母さんは「こんな楽しい会話を聞かせてもらって良規も満足していると思います。一緒に話に参加できていたらどれだけ喜んだことでしょうか」と話してくれました。会話ができないことは残念なことですが、こうして集まって話が出来ていることは嬉しいことです。関君との間には動いている時間と止まってしまった時間の溝が生じています。年齢も私達が兄貴になりました。

この中で嬉しい報告がありました。Uさんの子どもが獣医師を目指して獣医師の大学に進学してからこの春で5年生に進級しているのです。関君の亡くなる時は高校生だった子どもが、関君の意思を引き継いで、獣医師の大学に進学し、この春から大学院生となったのです。卒業まであと一年のところまで来ているのです。大学院に入ってからは現場実習も入ります。獣医のところで実習をすることが課せられます。そんな中で関君の獣医師の同級生の名前が出てきました。ここでも関君の意思が伝わってきました。「同級生に頼んであるから怯えないで実習に参加したら良い」と聞こえてくるようでした。

あと二年もしたら関君の後継者が誕生します。時間の経過は早いと感じますし、時間の素晴らしさも感じています。時間は人を成長させてくれます。時間の中でUさんの子どもが立派に獣医師の卵として成長しているのです。

人は人に影響を与えることが大切です。人の人生に影響を与えること。人として幸せなことです。関君は一人の男性の人生に影響を与え、獣医師の道に進ませています。それが素晴らしい世界であることを伝えて、この世を去ったのです。姿は消えても志は残してくれました。しかも同級生の子どもに伝えてくれたことで、この子どもの成長を私達が見守ることができるのです。これから何年も命日に集まると思います。毎年のように素晴らしい話の花を咲かせたいものです。年齢を重ねると夢の話は少なくなりますが、ここで夢の話が続いています。和歌山県のこれからのこと。政治家としてこれからのこと。子どもの成長のこと。そして郷土に何を残すかを話し合えていること。高校時代の夢は続いています。そして来年も再びここに集まります。

懇親会

夕方から懇親会に参加しました。異業種交流会ともいえる会合で、年に三回程度開催しています。業種や仕事の関係を超えて話し合えるメンバーがいることに感謝しています。