午前中、会合に参加しました。東日本大震災に端を発した、世界から見た日本の危機があります。日本は必ず再生すると評価されていることは嬉しいことですが、復興に至るまでの道程は示されていません。今回の危機は単に東北地方だけの問題ではなく、わが国が築いてきた価値観を壊している問題があります。一例を挙げるとエネルギーの問題があります。高度成長期以降、産業を支えてきたのが集中させた電源、つまり原子力発電を基軸とするエネルギー源でした。
二度に及ぶ石油危機の教訓から化石燃料への依存から脱却し、原子力へとシフトさせたのは国策だったのです。何か起きてから評価をすることは簡単ですが、当時から現在に至るまでのわが国の産業を支えてきたのが、これまでのエネルギー政策だったのです。コスト低減を図り、化石燃料への依存度を減少させることによってエネルギーリスクを軽減させてきたのです。この経済成長の事実は現実の歴史ですから誰も否定できません。もし否定できる人がいたとしたら、経済成長は鈍化していたと思いますし、エネルギー政策も転換されていた筈です。現実がそうなっていなかった事実は、わが国が現在のエネルギー政策を推進してきたことから明らかです。
責任を担わない人は自由な評論ができます。即ち、わが国のエネルギー政策が誤っていたと。もし今言えるのではあれば、石油危機の時代や夢のエネルギーと言われた大阪での万国博覧会の時代に、原子力発電を否定すべきだったと思います。その選択をしてきたわが国が、今までを否定することは出来ません。これからのエネルギー政策を転換させることは私達の選択ですから可能ですが、過去を否定することからスタートすることは意味がありません。現状認識をした上で、これからのエネルギーを考えることが大切なことなのです。
さて2011年、フクシマの問題が世界から注目されている今日、現状を認めた上で国家として最適なエネルギー形態を考える必要があります。現代の日本に生きている私達は現状を踏まえて、これからのエネルギー、経済、地球環境問題などを考えて最適な成長曲線を描く必要があります。代替案や方向性を見つけていないのに、今を否定するような言動は避けたいものです。
2011年の日本は転換期の真っ只中です。10年後、2011年を振り返ると、私達の価値観が転換して新しい技術が登場した年代だと言われているかも知れません。既存の技術や価値観に縛られて行動を起こせない企業は衰退していくことになります。50年後、わが国の経済をリードしているのは、今の日本を引っ張っている企業ではないかも知れません。先を読み一歩前を歩いている人達、国が世界のリーダー国になっているのです。
ソフトバンクがメガソーラーを全国で10箇所建設しようとしている行為は現実であり、新しい分野のビジネスモデルになるかも知れないのです。現実に起きていることを認めた上で、違った価値観を形成していく必要があるのです。
私達は歴史の中を生きています。歴史の流れは大河ですから当事者は川の流れを知りません。しかし認識していないからと言って、歴史という大きな流れの中にいるのは私達であることは間違いの無い事実です。つまり大河のような歴史であっても、動かしているのは我々なのです。今日の瞬間が歴史の一つとして認識される時です。
- 私道におけるカーブミラーの設置に関して協議を行いました。市道の場合と私道の場合の取り扱いが違うのです。地元自治会を絡めて協議を続けたいと思います。
- 市道へのガードレール設置については安全対策上、通学時や通勤時には安全面で深刻な問題となります。そのため所管箇所との連携を図っています。