活動報告・レポート
2011年5月18日(水)
県政報告
県政報告

お世話になっている皆さんのところへ挨拶と議会報告に伺いました。早朝に和歌山市を出発し、御坊市、田辺市白浜町、串本町、そして新宮市までの距離を駆け抜けました。午前6時50分に和歌山市を出発して最終の新宮市に到着して議会報告をしたのは午後の6時近くでした。多くの皆さんのご支援をいただき県議会に送り出してもらっていますから、初めての臨時議会を初めとする県政の諸課題について報告することも使命だと考えています。地域を越えて話をすることで和歌山県全体の課題が分かってきます。そんな有意義な紀伊半島一周でした。

その中で串本町に立ち寄って思ったことは、津波被害を直接的に、そして最も被害を受ける地域であるということです。幹線道路は海岸線にあり、津波が発生した場合、道路が遮断されますから逃げることができません。津波から身体を守るのに必要なことは、防ぐことと逃げることだけです。地震発生からそれに伴う津波発生と到達が約7分後のことなので、津波被害を防ぐことは難しい状態ですから逃げる対策が必要となります。ただ町の状況や道路状況を見たところ、避難場所に逃げこむことも難しいと感じました。そこで必要と感じたことは、海岸沿いの幹線道路からやまに向かって道路をつけることです。津波到来の時に、まず逃げること、そして高台に上ることが必要ですが、そのための街中から山に向かう道路を設置すれば良いのです。道路が出来れば津波から逃げ通せる時間が短縮できます。

そして同時に高速道路の必要性も理解できました。つまり幹線道路が海岸沿いに一箇所あるだけですから、出来れば海から離れた地域に高速道路があることで避難場所、物資運搬の拠点として活用できることになります。余りにも津波対策が脆弱だと思いますから、考えられる対策を全て洗い出して必要な対策から着手する必要があります。

現地に入って分かることがあります。そして皆さんとの話し合いの中に県の課題に対処するためのヒントが隠されています。

白浜町には先進的な体験学習の取り組みがありました。体験型旅行は定着した感がありますが、紀伊半島でも体験学習が根付いています。紀伊半島の体験は一年中出来るものがありますし、お客さんを迎え入れる体制を整えている地域があります。もう何年も要して体験型旅行受け入れ体制を整えてきた人がいるのです。今では全国に先駆けた体験旅行の先進地として旅行業界でも有名になっているようです。

大手旅行会社がお客さんを迎え入れる体制を整えてくれていますし、地元での民泊の受け入れを楽しみにしている家庭があります。民泊受け入れをしてくれる家庭は、現時点で約150軒だと伺いました。利益よりも地域の活性化を優先させる姿勢は素晴らしいものがありますし、地域の皆さんの社会での経験を、若い人たちに伝えられる機会があることは嬉しいことです。

まず生命を守るという簡単なことを感じた紀伊半島でした。神が宿る地であり地震到来の危険性もある地域です。この防災対策の課題を避けて通れないのが和歌山県です。

今日、訪問した全ての皆さんの期待は防災対策でした。何か起きてからでは遅いことから、第一報を知らせるだけでも早く対処できることになります。

懇親会

新宮市に入ったことから、新宮市で政策論議を行いました。新宮市は独特の文化が根付いていますが、和歌山市まで影響が及ばないのは関西と関東に違いがあるからです。