活動報告・レポート
2011年3月9日(水)
県議会最終日
県議会最終日

平成23年3月県議会定例会の最終日を迎えました。提案された新年度予算案、条例案は全て可決され閉会となりました。私も福祉環境委員長として、委員会での審議の結果を報告いたしました。

また今議会で引退される県議会議員の皆さんに花束の贈呈があり、長年の労苦を称えました。県議会での仕事は遣り甲斐がありますが、一方では大変な心労を伴います。そんな議員生活を過ごしてきた先輩議員の皆さんに拍手を贈りました。議場を去る瞬間の表情を焼き付けました。これからは本会議定例会に出席することはなくなりますが、いつまでも県政の理解者として導いて欲しいものです。お疲れ様でした。

告別式

お昼休みの時間、告別式に参列しました。向陽高校の時の同級生、通称「ヒッチ」が闘病生活の末、二日前に亡くなったからです。49歳の生涯でした。写真中の「ヒッチ」は高校時代と変わらない表情でした。2年前に腹痛に端を発し癌が発見されました。その後、抑がん治療を続けていたのですが、旅立ちの時を迎えました。

平成22年の同窓会で元気な姿で話したのですが、病気のことは感じさせませんでした。それが半年後に旅立つことになるとは、同窓会参加者の誰も思ってもいないことでした。

18歳だった世代が49歳になり、そして癌と向き合う年代になっているのです。健康や安全、生死などの話題がなかったあの頃を思い出しました。希望だけが丘の向こうに見えていた時代から、丘から見渡せる風景を見つめて、そしてその場所から次の場所に向かおうとしている年代になりました。その先にあるのは希望でもあり、押し寄せる死と見つめ合う自分との対話の時間です。

かなり早いのですが一足先に旅立った「ヒッチ」は、闘いの中で自分とどんな対話をしていたのでしょうか。聞くことは出来ませんが、友人との思い出と社会で戦い続けた記憶を辿っていたと思います。満足な人生だったのか、後悔の残る人生だったのか、分かりませんが、もし少しでも支えがあったとしたら、同時代を生きた一人として嬉しく思います。

旅立ちに際して、写真の中の顔を記憶に焼き付けました。次の同窓会では会えませんが、誰も忘れることはありません。

ミニ集会

午後7時からミニ集会を開催しました。某自治会の会長、副会長、そして先輩が主催してくれたものです。予定時間をオーバーして終えたのが8時30分でした。長時間、話を聞いてくれて、そして意見交換をしていだいた皆さんに感謝しています。多くの皆さんが集まってくれて、そして温かい言葉も頂戴しました。

私からは議会の役割、そして地域の課題を解決する方法、そして地域の課題は一緒になって活動することで解決に向かわせられることを話しました。

意見要望は次のようなものがありました。

  • 貴志川線の津秦駅の設置について。

和歌山市斎場や向陽病院に行くために津秦駅があれば利便性が高くなるので期待してくれていますが、駅の設置費用負担、場所の問題で、この話は消えています。ただ地元の要望が強ければ提案すべき問題です。高齢社会において公共交通機関は必要不可欠なもので、地域を走る貴志川線を利用できる環境を整えたいと考えています。

  • JR紀勢線の東側の開発が遅れています。下水や道路もそうですが、市街化調整区域の存在が開発を遅らせています。調整区域の見直しはできないものですか。

この問題は平成23年9月県議会で取り上げました。東部の市外調整区域を外さなければ、この地域の開発はできませんし、企業誘致やロードサイドの整備も図れません。ただ都市計画は和歌山市の権限であり、県議会からの力が及びません。

市街化の拡大に応じて都市計画を見直すべきだと考えていますが、和歌山市は依然として和歌山インターチェンジ付近は農地として扱っていて市街化調整区域を外す考えはないようです。この問題は引き続き取り組んでいきます。

  • レジ袋からエコバックにという運動があったのに、いつの間にか消えています。またスーパーではレジ袋の配布が始まりました。環境問題に参加するために始まった運動がなくなったのは問題です。

レジ袋削減の運動が消えたのは、万引きが増えたこと、全てのスーパーの参加がなかったため、レジ袋の配布を見合わせたスーパーの売り上げが落ちたことなどが要因です。業界全体、そして県の考えが歩調を合わせて取り組まないとう上手く進みません。地球環境問題を前提とするならば必要な運動だと思いますが、現在はレジ袋の配布を再び止めることは難しいところです。

  • 秋月の狭い道路を大型の路線バスが通行しています。乗車しているのは数人で、満員になることはないと思います。地域の安全と狭隘な道路のことを考えると小さなバスに変更して欲しいと思います。

和歌山市以外の市町では、高齢者向けのコミュニティバスを運行させているところがあります。乗車人員が少ないのであれば、20人乗り程度のコミュニティバスの導入は良いアイデアです。地域の意見、高齢社会、狭い道路通行の安全性確保の観点、そして地球環境問題への対応から、検討したいと考えています。

ミニ集会2

午後9時から10時30分まで、場所を移動してミニ集会を行いました。遅い時間から集まってくれた皆さんに感謝しています。私からは県議会の役割について話をしました。

議員が何故、当局に対して意見が言えるかの理由を話しました。議員個人の力はありません。その議員に託されている、例えば8千人の投票した結果に力があるのです。一人で折衝するよりも、8千人で折衝する方に力があります。議員とは託された有権者の代表なのです。ですから議員一人は8千人の力を預かっているのです。

県当局はその民意を分かっているのです。議員が凄いのではなくて民意が凄いのです。その力を作るのは皆さんであり、ひとつに集結させることで私達の力を県に訴えることができるのです。その力を信じること、そして自分達で作り出すことが有権者の判断であり、民意なのです。

意見は次の通りです。

  • 和歌山市の下水道から特定の季節に匂いがします。梅雨時や夏場などです。下水道の臭いがあるとまちの品位を落としています。以前、大橋市長に話したのですが、何の返答もありません。問題があると思います。

下水道の臭いについては初めて聞きました。その季節に現地に行きたいと思いますので案内して下さい。例えば共同下水道にしているのであれば、雨水も汚水も一緒になっているので、臭う可能性があります。問題の所在を突き止めます。

  • 子育てが難しいのが和歌山市です。大学がないことから県外進学率が高いのですが、その費用が問題になっています。そこで大学進学用の奨学金制度の設置を希望します。子どもを持つ家庭にとって安心して進学させられる制度が必要です。これは多くの母親からの意見です。

奨学金制度について調査します。入学金と4年間の学費が賄えるだけの制度設計ができないものか検討します。

  • 和歌山大学観光学部に期待しています。能や狂言などを授業で取り上げて欲しいと思います。

日本文化を知る上で能や狂言を学ぶことは意義があります。ビジネスの舞台において外国と戦う世代が今の世代です。英語教育は大切ですが、日本人として日本文化を語れる人材が必要です。特別講座などで取り上げられないか大学に提言します。