市内の会社の朝礼で挨拶をさせていただきました。少し早い目に着いたので支社長と懇談する時間がありました。支社長は東京から転勤して3年目を迎えています。和歌山県の仕事と考え方のスピードが遅いので、それが市場への対応の遅さにつながっていると感想を話してくれました。考え方が遅いとお客さんへの対応が後手に回りますし、先回りした提案が出来ません。そのためお客さんを逃がしてしまうのです。各分野で和歌山県内の資本と県外資本の競争が激しくなっていますが、価格差だけではなくてスピードの差が勝敗を決しているかも知れません。
また市場が縮小していることは認識していました。現在、和歌山県下では月間約25の会社が消えています。年間では約300社になる規模です。それに加えて高速道路の利便性が良くなっているので和歌山事務所が撤退しているケースがあります。大阪市内または大阪府の南側に事業所があれば、和歌山市内に事務所を設置しなくても対応できるからです。
縮小している市場に対応するため、法人向けのサービスに加えて地域では家庭用のサービスを、広域的にはそして東アジアへの進出を図っています。
対応しているものの問題があります。日本法人の海外移転です。サービスに関連する会社にとって、契約先の会社そのものが移転されてしまうと対応の仕方がないからです。これからの問題ですが、製造業を大切にしないと再び空洞化に晒されることもあり得えます。
朝礼においては、地域の安全と安心について一緒に守ることの提案をいたしました。
県議会は予算特別委員会が開催されました。この委員会において、平成23年度予算議案は全て可決されました。明日が定例会最終日ですが、本会議で採決されると、いよいよ新年度に向けてスタートを切ることになります。また福祉環境委員長として最後の委員会報告があります。
お昼休みの時間に市内のY社長の会社を訪問して、和歌山県の課題について懇談しました。経済も人の流動化も全て停滞していることから、事業の主体を県外に移しているようです。東京と大阪で仕事をしている関係上、和歌山市にいながらも、ビジネスパートナーやお客さんは東京と大阪から来ています。ここで情報交換が図られ具体化されているのです。再認識させられたのは、市場に投入される金額のレベルが全く違っていることです。
仕事の規模もそうですが、民間から地域に投入されている資金量の違いが地域の経済力の差なのです。和歌山県として公共投資は必要なものだと認識していますが、県の年間一般会計の予算規模、約5,400億円、公共投資、約1,100億円の規模は極めて少ないのです。
これだけで地域経済を動かすことが出来ないのは明らかですが、この規模に頼っている現状が和歌山県経済の厳しさを物語っています。民間の投資に流入してもらえる投資先として力のある地域に変貌させないと発展はありません。
現状を踏まえて、これからの発展について話し合いしました。
夜は事務所においてミニ集会を開催しました。夜8時から遅い時間まで集まって、熱心に議論してくれた皆さんに感謝しています。解散したのは夜11時でしたから、相当長時間となりました。和歌山県に変化を起こそうという気持ちと具体的方策を協議できたことを嬉しく思います。各業界から参加してくれているので、具体化できる活動の領域が拡大できます。
経済と雇用は大切ですが、それに加えて文化と音楽にも力を入れて欲しいと要望をいただきました。経済と雇用が主食だとしたら、文化活動はデザートです。あと少しの余裕が欲しいと思う食卓に欠かせないものなのです。食後のコーヒーとデザートはなくても健康に影響はありませんが、精神的ゆとりや満足感には欠かせません。そして私達の生活を快適に、そして向上させてくれるものです。
若い人たちからの意見を大切することが政治への関心を呼び込むことになります。文化や音楽について行政機関は無関心で、本気で対応してくれる窓口もない状態を嘆いていました。自分達で実施主体を担いながらも、地域から応援して欲しいと思う気持ちは誰にでもあります。それがないと地域を好きになりませんし、和歌山県から若い人が出て行くことになります。
直接意見交換できる関係の若い人達との関係を、これからも継続させていくことを話し合いました。