新卒者の就職の決定が大きく遅れている中、平成22年春に卒業した元高校生の就職も困難に状況が続いています。そんな中、一人の元生徒の雇用が決定しました。地元で働く場所が見つかったことは嬉しいことです。
その会社の社長と懇談する時間をいただきました。社長は大阪市内に住んでいますが、和歌山市にも事業所を設けてくれています。社長の移動は電車で、自動車は使用していません。まちを元気にするためには、公共交通機関を利用する人を増やすべきだという考えを実践しているものです。そのため、大阪市から和歌山市に来る時も南海電車を利用しています。ところが和歌山市駅ビルは都市としての機能を有していないと話してくれました。大阪市内は当然ですが、どの都市でもターミナル駅のビルには医療機関、カフェ、本屋などが並んでいます。カフェでもスターバックスに代表されるように、空いた時間を有効に活用できる空間のあるカフェがここにはないのです。そのため和歌山市で13時に待ち合わせの約束をした場合、ぎりぎり13時に到着する電車を利用することになります。市駅ビルにスターバックスや大型書店などがあれば、約束時間よりも早く和歌山市に来て有効な時間を過ごせるのですが、そんな空間がないことが和歌山市駅周辺を賑わいから遠ざけています。
今までの経験から、「交通機関が整っているまちは発展しています。逆に公共交通機関が未整備なまちは遅れが目立ちはじめています」と社長は話してくれました。和歌山市の場合は、公共交通機関が整っていません。高齢社会に入り、これから公共交通機関が必要な時期なのですが、その見込みはありません。これではこれからの時代も発展の可能性は見えないのです。
まちはやがて年老いていきます。そんなまちに必要なものは、公共交通機関によって結ばれた範囲内に、医療機関やスーパーマーケット、娯楽施設、金融機関などが集まっていることです。郊外に開けているまちは、やがてその課題に直面することになります。人口42万人の時代の和歌山市都市計画の基本を考え直さないと、これからのまちづくりはないように思います。
そんなまちになって欲しいという社長の願いと期待を込めて、一人の採用が決まりました。そんな彼女も会社方針に沿って、来春から公共交通機関で通勤することになりました。和歌山市にも小さな春が訪れました。
ある会社経営者と懇談しました。最近の社会に妙な変化があることを教えてくれました。
会社相手と契約をして取引をしても、支払ってくれないケースが多発しているようになっていることが、その変化です。ものを買ってもお金を借りても、支払う、または返す意思のない経営者が存在していることが信じられないと話してくれました。その上、誠意がないので、もはや良識ある日本人とは思わないで取引をすることや、相手にしないことが大切だと説明してくれました。
最近、悪質な例があったので裁判を起こして勝訴し、全額を取り返したことがあったそうです。勝訴した判決を持って、相手の資産の差し押さえをすることを裁判所に申し立てをしたことで、やっと支払いがあったのです。100パーセント正しい取引をしているのに支払わない悪質経営者に対しては、社会として断固とした制裁を加えないと、社会を堕落させるものだと指摘がありました。
人を信じる社会が人を平気で騙す社会に変化しているようです。「まともな人と付き合うことが自らを守ることですよ」と話してくれたように、性善説から性悪説へと社会は変化しているようです。気をつけたいものです。
平成23年1月に予定されている御坊市議会選挙に先立って、平井としや御坊市議会議員の事務所開きが行われ、御坊市に激励に行きました。平井議員は二期目に挑戦する予定で、御坊市発展のために欠かせない議員だと思っています。事務所開きでは、福祉や医療、そして企業誘致に取り組みたいという抱負が語られました。和歌山県の中域の中心が御坊市です。御坊工業団地は進出企業で埋まろうとしています。そんな御坊市を支えてくれる平井としや議員に大きな期待を寄せていますし、私も平井議員の来年に向けての活動を応援しています。
毎年恒例の南龍会の会合に参加しました。約30人の会員の皆さんが集まって懇親を深めました。南龍会の会長からは、平成23年4月の統一地方選に向けて全面的な協力の挨拶をいただきました。心から感謝申し上げます。私も挨拶の機会をいただき、南龍会と共に発展する抱負を話させていただきました。