和歌山市内の私立高校を訪問し本部長と懇談する時間をいただきました。教育は国力の原点を築きますし、和歌山県の将来も教育に掛かっています。教育即ち人材育成を疎かにする国や府県は凋落することになります。和歌山県として教育に力を注ぎたい点では一致しています。
ところで公教育で気になる意見をいただきました。行財政改革の一環として教育の人件費を削っています。このことで公教育に人材が集まらなくなっているようです。ある府県では教育人件費を削ったため教員の給与が下がる結果となりました。そのため平成23年度の教員採用試験の応募者は少なくなり、特に理数系の受験者は少なく、倍率が2倍を切る状況になったそうです。教育に情熱を持っていても、生活の糧となる給与が少ないことは職業選択の動機付けとはなりません。遣り甲斐に見合った給与があることで仕事に熱意を持ち続けられるのです。公教育の教員給与削減の結果、人材が集まらなくなり、学校教育の質が低下することになります。その結果、公教育の学力水準が低下するばかりか学校の荒廃につながっていく循環となります。教員の質が低下するために公教育の中でも学力水準の高い高校に優秀な教師が集約されるので、公立高校の格差も拡大することになります。
このように教師の給与を下げることで、公教育の学力低下と格差拡大につながります。これは看過できない問題で、教師の給与水準を第三者が評価、批判することは良くない結果となります。
和歌山市内のこの私立高校の授業料は年間48万円で、その内12万円は国の補助金が受けられます。生徒が学校に支払う授業料は年間36万円、月額にして3万円となります。この授業料なら勉強をしたい多くの生徒か受験できます。事実、母親がパートに行きながら学費を払っている家庭もあります。そんな生徒は母親に感謝する気持ちを持って一所懸命に勉強をしていると聞きました。そして経済危機の中、父親が給与の中から毎月3万円を授業料として支払っている家庭では、母親が子どもに対して、「父親のお陰であなたは勉強できるのですよ」と教えているので、父親や母親に感謝しながら熱心に勉強しているのです。勉強する環境は自分の精神で決められます。学校へ行かせてくれている両親への感謝の気持ちを持っている生徒の学力は伸びていきます。反対に勉強できる環境があることに感謝する気持ちを持たないで不満を口にする生徒の学力は伸びないのです。
感謝は人を成長させますし、不満は人を脱落させます。感謝の気持ちを持つと周囲は温かく見守ってくれますが、不満の気持ちで人に接すると人は去っていきます。どちらが良いのかは選択すべきことですが、周囲の皆さんと温かい関係でいられることの方が素晴らしいと思います。
学力を伸ばすのは勉強時間だけではなくて、生徒の心の持ち方や態度によって変わっていきます。勉強できることに感謝する気持ちを持った生徒を育てたいものです。
平成23年1月に開催予定の関西総連新春の集いに関してゲスト歌手のマネージャーと打合せを行いました。参加者が知っていて元気になれる選曲を行い、約30分謳ってもらうことになりました。ゲスト歌手は「恭やん&ひでっさん」で、フォーク系の歌を歌ってもらうことになりました。
和歌山市内で教育産業に従事している経営者と話し合いました。現在の教育は社会的に弱い立場の人向けの教育に向かっていないことから、そこにスポットを当てた教育を実践したいと考えて、和歌山市内においてそのしくみを作ってくれています。目指しているのは和歌山県が教育王国になることです。そのためには勉強の出来る生徒はどこでも進学できますから問題はないのですが、困っている生徒に高校を卒業させた上で、社会で生きて行くための専門的な知識を学べるしくみを築くために取り組んでいます。
具体的な事例は掲載しにくいのですが、10人の生徒がいれば10通りの授業パターンを作り、得意な分野を伸ばしてあげたいと考えています。大学の単位制のように、好きな科目を選択して、その単位を修得していったら卒業できるしくみを高校に導入させています。
そのためには生徒が好きだと思う科目を高校として揃えなければならないのです。和歌山市内において、現在、授業で組めるパートナー作りに務めています。
今日はエステ、メイク、そろばんの先生と初顔合わせをいたしました。目指すべき方向性は一致したので、これから新しい科目が誕生しそうです。学校に行く意欲のある全ての生徒が高校を卒業できることを目指した取り組みが開始されています。
医療業界の関係者と意見交換を行いました。福祉環境委員会委員として医療分野のことを知りたいと思っていました。幸い意欲のある医療関係者と懇談する機会があり、医療分野のことを学びました。ここで内容を書くことはできませんが、知らない世界が存在していることを知りました。医療関係者以外にとっては特異な分野ですから、関係もなしに深入りすることはできませんが、その一部でも知識として持ちえたことは収穫でした。
夜は懇親会でした。約20人の会合で親しく交流を図ることが出来ました。ここで感じたことは、皆さんが和歌山県に誇りを持っていて、何とか現状を打破したいという思いがあることです。そのために何をすべきかが見えていないだけです。私たちを代表できるリーダーが登場し、期待と目指すべき方向を示せたら、和歌山県の未来が見えてくると思いました。黎明期のような中に和歌山県は漂っています。ここから抜け出すために交流会から大きな流れを作り出したいものです。