午前9時過ぎから和歌山市内の松林寺で実施した書写と座禅体験の研修会に参加しました。松林寺を訪問したのは初めてのことで、まして書写と座禅体験も初めてのことで新鮮な感覚を得ることができました。
この企画は知人の若い人たちが企画したもので、日常では体験できないことを青年部の行事として実施しようとしたものです。ほぼ全員が初体験で清々しい気持ちになりました。
最初は般若信教の書写でした。駒筆を使用して般若信教を書いていきます。駒筆を使用するのも随分久しぶりでしたし書写も初めてのことですから、緊張の瞬間でした。そして書写は集中力を高めてくれます。一心に書いていると清々しい気持ちになっていくのです。そして毛筆は姿勢が良くなければ書くことは出来ませんから、姿勢も正されます。精神を集中するのに書写は効果があると思います。ただ30分ほど経過すると集中が途切れるのです。途中、休憩を取り正座を崩したりした後に書に向かうと、再び初心に戻って集中できるものです。約1時間をかけて完成した後には、達成感が感じられました。作品を生み出すことの苦労を感じました。
もうひとつ感じたことは、考える力は現代の方が恵まれているということです。パソコンで文書を作成するのと毛筆で文章を書くのとでは、思考力、文書表現力が格段違うことを感じました。パソコンで文書を作成する方が考えられるのです。もし現代も筆記手段が毛筆であったとしたら、国語力や考える力は向上していなかったと思います。考えながらスピード感を持って文書表現ができるのは素晴らしいことです。毛筆では考えるスピードが遅くなりますし、浮かんでは消える表現を残すことは困難です。パソコンの普及が文書力を高めていることは確かだと思いました。
続いて座禅訓練です。座禅は座禅用の座布団に座り、両足を太ももの上に載せる姿になります。この体勢は結構厳しいのです。慣れない姿勢ですから足に負担がかかります。しかし不思議なもので、痛いのは最初だけで心を身体の外に飛ばすように意識すると、痛みの感覚はなくなります。痛みが消えると雑念が存在していますが、目を閉じないで無意識になろうとしていると今までの生きてきた道が呼び覚まされます。小学校の頃から中学校、高校までの時代の節目が蘇えるのです。そうすると気付きがありました。どれだけ温かく守られて育ててくれたのかを知ることになりますし、一人での思い出はひとつもなく、いつも誰かと一緒にいたのです。つまり一人でいると何事も達成できないばかりか、思い出も作ることが出来ないのです。これでは生きているとはいえません。人との関わりがあることで人は生きていると言えるのです。小さい頃の自分が生きたことで、周囲の人をどれだけ心配させていたのかも分ります。
これからは恩返しの時期に入っています。今まで見守って育ててくれた皆さんにお返しをする季節です。それが確認できた座禅体験となりました。参加できたことを嬉しく思っていますし、感謝しています。
フォルテワジマにおいて「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産公開講座in和歌山に参加しました。高野熊野の世界遺産の価値を知る機会となるものです。世界遺産とは、文化と宗教の違いを超えて世界平和に資するものであるところに価値があるのです。中でも自然信仰の熊野と、宗教都市高野山を初めとする地域が世界遺産に登録されているのは当然のことですし、ここに込められた平和の願いを世界に発信するのが和歌山県の役割です。
この世界遺産は、日本古来からの神道と仏教が融した文化的景観であり、世界の常識にはないものであることに価値があります。宗教における世界の常識は宗教は一つ、つまり他の宗教を認めない一つの教えですが、日本は神仏融合が特徴となっています。ここに日本の素晴らしさがあります。歴史上、フランシスコ・ザビエルが高野山を訪れたことがあるようです。そこで本国宛の報告書に次のように書いています。「日本には大学がある。しかし教えているのは悪魔の宗教である」というものです。日本の文化と世界の文化が違うことを意味しています。
これは、何でも受け入れる素養のある日本の奥行きの深さであり底力です。和歌山県には高野山と熊野があることが誇りです。世界でも珍しい神仏を融合させたことを証明している場所が和歌山県なのです。
大阪都構想に関するタウンミーティングが開催されました。大阪維新の会が主催したもので、古くからの友人である土井達也大阪府議会議員が招待してくれたものです。そして橋下大阪府知事も参加した素晴らしい会となりました。
大阪府に橋下知事がいることだけで素晴らしいのです。人材がいる府県は元気があります。今回も力をいただきました。
大阪府の実力は凄いものがあります。経済指標であるGDPで表現すると次のようになります。上海のGDPは約20兆円、大阪府のGDPは約40兆円。世界的国際都市上海よりも経済力はあるのです。そして比較をするとヨーロッパのオーストリア一国分の経済力があるのです。これで低成長だとは言えません。参考までに和歌山県のGDPは3兆円ですから規模が違います。和歌山県の浮上は大阪府と共にあります。連携しないで和歌山県単独で経済力を成長させようとして無理なことです。
成長を何故感じられないのか。前に進む躍動感が感じられないのは何故だろうか。これが分らないのです。GDPを比較すると大阪府は上海の倍の経済成長力が伺えますが、上海のような躍動感はありません。
大阪府でも企業立地に力を入れていますが、隣に位置する和歌山県に元気がないことや将来性がないと思われていることから、和歌山県内に立地を勧めることは困難な状況となっているようです。
それにしても大阪府は羨ましいと思います。橋下知事のような地域を元気にしてくれる人が知事でいてくれるからです。今の期待感も将来の期待感も持ち合わせています。和歌山県は隣の県なのに躍動感がないのは何故でしょうか。大阪府庁を壊しても良いと決断しているように腹をくくったトップの資質の差だと思います。関西空港を日本のハブ空港にすることを明言していますし、伊丹空港は早晩なくなることを、府民の皆さんにはっきりと伝えています。リニアモーターカーが走る時代になると伊丹空港存続はなくなります。
「伊丹空港は廃止」と大阪府知事が明確にしているのに対して、和歌山県知事が関西の空港の問題に慎重なのは理由が分りません。
大阪都構想は大阪を変えるための起爆剤となり得る価値のある取り組みです。大阪の首都が南に移ることで和歌山県も良くなります。大阪府との連携を見越した施策を実験させたいと考えています。
ところで和歌山県出身の小椋誠也さんが休憩時間にミニライブを行ってくれました。和歌山県を拠点で活動してくれているアーティストが演奏してくれたことは嬉しい驚きでした。これからも頑張って下さい。