最近の和歌山県内の動きについて建設事業者と意見交換を実施。上向きの兆しがなくて、過去最低に近い状況にあると聞きました。小さな案件はあるものの事業者の規模からすると小さくて採算が合わないものが大半だそうです。そのため入札参加も見合わせることが多く県外での仕事が増えています。大きなものは、和歌山大学新駅設置に関する開発計画と御坊第二工業団地への企業進出などですが、他府県と比較して案件は少ないようです。
和歌山県知事に期待していることは地域開発計画と経済対策だとも伺いましたが、和歌山県で仕事と生活ができる状況にしたいものです。
Mさんの絵画展が開催されています。会場はアバローム紀の国内の画廊です。大型の油絵が2点、小さな作品が3点展示されていました。趣味の油絵ですが、ひとつの作品を仕上げるのに一ヶ月を要していて、また大型の作品になると三ヶ月以上の月日を必要とするそうです。作品を仕上げる時間は相当なものがあり、それを聞くだけで油絵は自身の分身のように思えます。
これだけの時間を掛けて生み出している自分の作品に愛着を持つのは当然のことで、時間を掛けて何かを生み出した人でないと分らないものを感じました。評価や批判があるようですが、それだけの時間が掛かっているものを、何かのために時間を割いていない人が批判することは如何なものかと思います。一つのことを何ヶ月も継続している姿が尊いものであり、その作品も素晴らしいものとなっています。
韓国の教育事情を知るために平成23年4月から5月に掛けての一ヶ月間、韓国の教育委員会と高等学校に和歌山県の教育関係者を派遣して欲しいことを依頼しました。これは某社会貢献団体が支援している活動で、日本の教育レベルが国際的に低下している現状を打破するために派遣費用を負担するので、教育熱心な韓国に学んで欲しいという思いが実現するものです。
この団体は、従来は高校生にアメリカへの教育研修の機会を付与していたのですが、今回からは教育関係者に外国での教育体験をしてもらって、日本に持ち帰ってもらえるしくみを作ってくれました。希望は教育委員会に所属している教師で、学んできたものを高校の教師に指導してくれる立場の人を派遣することが適切だと考えています。
研修は月曜日から金曜日まで、韓国の紀教育委員会と高校で研修を行い、土曜日と日曜日はレポートを作成してメールで報告してもらいます。これを一ヶ月継続して韓国教育の強さの秘密を学んでもらおうとするものです。そして和歌山県の教育に活かしてもらうことが成果となります。
和歌山県内から二人の教育関係者を派遣する方向で調整しています。絶好の機会ですから、逃さないで和歌山県の教育レベル向上につなげたいと考えています。
国の職業支援制度を活用してパソコン技術を習得した生徒が、総仕上げに企業や事務所にて一ヶ月の研修に入る必要があります。三ヶ月の教育と一ヶ月の実務研修が卒業に必要な日時なのです。技術を学んだ生徒の実習受け入れについて協議しました。
この職業訓練では技術だけを教えるのではなくて、社会人としての礼儀やマナーも教えています。つまり職業訓練ですから、会社に入って即戦力となる人材を育成しているのです。それでも仕事に辿り着く人は少ないのが現状です。国が支援して地域で人材を育てていますが、就職する会社が少ないのです。課題は人材を受け入れてくれる成長企業があることですが、そこが難しいところです。ある企業経営者と話しましたが、現在の市場が続いていると「若い人の受け皿は地域にとって必要だけれども、雇用するまでは難しい」という意見でした。
雇用を増やすことは最大の課題ですが、地方自治体単独では出来ない、最も難しい課題のひとつです。
夕方からは約60名の方が参加した退任役員懇談会に出席させていただき、挨拶の機会もいただきました。大先輩の方ばかりの会で挨拶させていただくのは恐縮でしたが、温かく聞いて下さいましたこと、感謝しています。
ある方は「先輩が後輩を温かく見守り育ってくれるように支援するのが先輩の役割です」と話してくれました。それが、社会が成長するシステムなのです。自分が得たものを後輩に申し渡すことで社会は成長していきます。「それができている組織は発展するけれど、それが止まると衰退につながる」ことも指摘してくれました。
何かを達成した皆さんとの話では、いつもこのような学びがあります。常に、学びを受け取り、吸収させてもらっていることに感謝しています。