掲載記事
2024年3月14日(木)
【和歌山県議会】施工不良の県道八郎山TNの損賠請求時期は
和歌山放送
建設業者の施工不良で発生したトンネル上部の空洞と、発注した和歌山県のチェック不足で工事がやり直しとなり完成が大幅に遅れている、串本町と那智勝浦町にまたがる県道の仮称・八郎山(はちろうやま)トンネルについて、県は、業者に対し、供用開始の時期が見えた時点で損害賠償を請求する考えを示しました。 きょう(14日)開かれた2月定例県議会の建設委員会で、改新クラブの片桐章浩(かたぎり・あきひろ)委員が「本来、供用を開始しているはずの八郎山トンネルは、工事のやり直しでおよそ2年遅れていて、沿線住民の影響も多大となり、施工業者への損害賠償請求をすべきだ」と述べました。 これに対し、県の鈴木伸幸(すずき・のぶゆき)道路建設課長は「現在、弁護士と損害額の算定を協議している」と述べた上で、請求する時期については「供用開始の時期が見えた時点での請求を考えている」と答えました。
仮称・八郎山トンネルは、県道・長井古座線で建設が行われている全長711メートルのトンネルですが、殆どの部分でトンネル上部のコンクリートに空洞が発生する施工不良が見つかったため、掘削以外の工事を業者の負担でやり直すことになり、本来、去年(2023年)12月だった供用開始の時期が、およそ2年遅れる事態となりました。 県では、業者を入札参加停止にした一方、発注側の管理体制もずさんだったとして、先月(2月)福本仁志(ふくもと・ひとし)県土整備部長ら職員6人を厳重注意処分にしています。