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2022年6月14日(火)
6月県議会・和歌山南陵高校問題の一般質問相次ぐ
和歌山放送
教職員への賃金未払いや保護者への就学支援金未返還など、学校運営での問題が相次いでいる日高川町(ひだかがわちょう)の私立・和歌山南陵(なんりょう)高校について、きょう(14日)開かれた6月定例県議会で、議員から県の対応を尋ねる一般質問が相次ぎました。
このうち、改新クラブの片桐章浩(かたぎり・あきひろ)議員は、今月(6月)3日に、末松信介(すえまつ・しんすけ)文部科学大臣が、和歌山南陵高校の問題について「大変遺憾なことで、文科省としても必要な指導助言を行っていきたい」と述べたことについて、私立学校を所管する和歌山県の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事に見解を求めました。
仁坂知事は「県も再三指導や聞き取りを行っているが、学園側は説明責任を果たしておらず、極めて不適切な対応と言わざるを得ない。末松大臣の発言のとおり、大変遺憾だ」と南陵学園側の対応を改めて非難した上で、「学校経営に乗り出すためには、よほどの確固たる財政基盤と社会的名声を背負った企業が、立派な理念を持った教育者を擁して、やってもらわないと困る」と所見を述べました。
また、共産党県議団の楠本文郎(くすもと・ふみろう)議員も「就学支援金を返還しないのは公金の着服となるし、返還が遅れたとしても、他に流用していたら不正流用にならないか。このほかにも、寮のガスが止められて生徒に入浴や夕食が提供できない問題や、日高川町への水道料金の滞納などといった問題もある」と指摘し、県当局に学園側への監督指導を強く求めました。