国からの就学支援金の受領に伴う保護者からの預り金の返還の遅れなど、多くの問題が明らかになった日高川町の和歌山南陵高校について、県は今日の県議会一般質問で、「学校法人の経営が極めて不健全な状況と言わざるを得ない」として、高校を運営する学校法人に対し、状況の改善などを強く求めていく考えを示しました。

今日の県議会一般質問では、共産党県議団の楠本文郎議員と改新クラブの片桐章浩議員が和歌山南陵高校の問題を取り上げ、県の対応などを質しました。和歌山南陵高校は、静岡県にある学校法人南陵学園が運営していて、これまでに、国からの昨年度の就学支援金の受領に伴う保護者からの預り金の返還の遅れや教職員への給与の支払いの遅れ、また、公的な負担金の滞納などが県と静岡県の調査で明らかになっています。県の長尾尚佳企画部長は、「南陵学園の経営が極めて不健全な状況と言わざるを得ない」とした上で、「法人経営に混乱を生じていることは明らかでありますが、そのことによって生徒の学びに支障が生じることがあってはなりません。生徒を守るため、引き続き文部科学省や学校法人の所轄庁である静岡県と綿密に情報共有し、当該法人に対し経営状況等の改善を図ることや保護者等への説明会の早期開催を求めるなど必要な対応を行ってまいります」と述べました。なお、南陵学園の小野和利理事長はこれまでに、事業譲渡や自らの退任の意向を明らかにしているものの、今のところ状況に変化はみられません。