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2019年12月12日(木)
「子どもに希望と夢を」 串本のロケット事業で和歌山県知事
紀伊民報
2年後の小型ロケット打ち上げ開始を目指し、発射場「スペースポート紀伊」の建設が和歌山県串本町田原で着工したのを受け、仁坂吉伸知事は11日の県議会一般質問で「和歌山の子どもたちに希望と夢、故郷の誇りを与え、世界に羽ばたくきっかけとなるように、(事業者の)スペースワン社と連携して取り組みを進めたい」と意気込みを述べた。
ロケット会社「スペースワン」(東京都)が、県などの誘致に応じ、民間初となる小型ロケット発射場の設置を串本町田原に決定。2021年の打ち上げ開始を目指し、建設を進めている。
片桐章浩議員(改新、和歌山市)が一般質問で、この事業を教育にどう生かしていくかなどを聞いた。
仁坂知事は「紀南地方が宇宙へのゲートウェイ(玄関)となるのは全ての県民にとって夢のある話。世界でも最先端の取り組みで、和歌山県で進むことは大変誇らしいことだ」と述べた。一方で、事業者などに関連部門などを多く設置してもらうよう、働き掛けているといい「これを核として関連業界が集結すれば、子どもたちが地元で働ける。世界最先端の科学の英知が集まる取り組みが紀南地方で実現する影響は大きい」と期待を込めた。
宮ア泉県教育長は「子どもたちは、迫力や高度な技術を間近にすることで大いに刺激され、好奇心や探究心、地元に対する誇りが生まれるなど学習の幅が広がる」とし「宇宙をはじめとする科学への興味関心、地域貢献への意欲や国際的な感覚を培うなど、多方面の学習喚起につなげていく」と述べた。