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2016年6月16日(木)
太田城址を観光発信。県議会モデルコースを提案へ
和歌山新報

天正13年(1855)に羽柴秀吉による水攻めが行われた激戦地、和歌山市の太田城址を観光資源として活用することについて、県は13日の県議会本会議で、同所を含むモデルコースなどの情報を発信していく考えを示した。

片桐章浩議員(改新クラブ、和歌山市)の一般質問に岡本圭剛商工観光労働部長が答えた。

片桐議員は、太田城址を日前宮や岩橋千塚など同市の他の歴史的な観光資源とともに情報発信することを提案した。

岡本部長は、NHK大河ドラマ「真田丸」の放送を機に取り組んでいる誘客キャンペーンにふれ、ドラマの放送終了後も「戦国わかやま」をテーマに情報発信するウェブページを継続する方針であることを示し、「和歌山市と協議した上で、ウェブページに「太田城址」を含むモデルコースなどを組み込み、情報発信してまいりたい」と答弁。さらに、旅行会社へのセールスの際、同市周辺のモデルコースの一つとして提案していく考えを示した。

大田城周辺は、現在の来迎寺(現在の太田)付近を中心とした南北約350メートル、東西約450メートル、面積約12万平方メートルという大規模な壕で取り囲まれた環壕集落だったと推定されている。天守や本丸などを持つ城郭とは別分類とされる、館を中心に造られた城館跡としては県内最大規模となっている。