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2016年6月14日(火)
県の偉人・陸奥宗光の功績後世に。知事「継続的な取り組み実施へ」
産経新聞

明治時代、不平等条約の撤廃などに尽力し、「カミソリ」とも呼ばれた和歌山出身の陸奥宗光について、仁坂吉伸知事は13日、「郷土の偉人を知ることは、ふるさとへの愛着や誇りへとつながる。時代を担う若者たちに対して功績を伝えることは大人の使命」と述べ、功績を伝える取り組みを実施していく方針を示した。

陸奥宗光は、紀州藩士の子として弘化元(1844)年に誕生。坂本龍馬の亀山社中、海援隊に参加し、第二次伊藤博文内閣では外相として英国との間に通商航海条約を締結し、不平等条約だった領事裁判権の撤廃と関税自主権の一部回復に成功した。

県内では、中学生に配布された副読本「わかやま何でも帳」で陸奥を紹介。今年は不平等条約が撤廃された7月16日に合わせて、民間で立ち上げた実行委員会がシンポジウムを開催する予定で、外務省や文部科学省の職員らによる講演が行われる。

仁坂知事はこの日、片桐章浩議員(改新クラブ)の一般質問に対して、「尊敬する先輩として。つめのあかくらいせんじて飲んでがんばりたい」と述べ、「郷土の偉人を顕彰する継続的な取り組みは大切なこと。県としてもこれ(シンポ)に限らず、いろいろやっていきたい」とした。